謎好きにゃんこの妄想

謎と名のつくものに目がないにゃんこ好きが妄想脳で綴るブログですニャ

夏を先取り!幽霊ネタ 第2段 日本史上最恐の怨霊は誰だ?選手権

怨霊と聞いて、多くの人が真っ先に思い出すのはやはり平将門でしょう。


平将門


関東の豪族だった平将門は朝廷に対して反乱を起こし、関東に自らが天皇として君臨する国を打ち立てようと目論んだ、とされています。これが、いわゆる平将門の乱。その反乱は制圧され、将門は晒し首にされる。

但し、将門やこの乱については、いろいろな評価があるそうで、一概に将門を分不相応の野心を抱いて自滅した反乱者、と見るのは不適当だ、という歴史番組を見た事があります。
この辺りの時代にはあまり詳しくないので、説明はこの辺にしときます。

晒し首の続き。

しかし、何日たってもその首は腐る様子もなく、夜な夜な「私の五体は何処だ!ここに来い!首をつないでもう一戦まみえようぞ!」的な事を叫ぶので、近隣の村人は恐怖に怯えていたという。

いや、将門様、お気持ちはわかりますが・・・
どうどう、落ち着いて、落ち着いて。ご近所迷惑ですよ。
騒音トラブルはダメです。夜はお静かに。


そして、かの有名なエピソード。 

自らのホームタウンである関東目指して空を翔る将門の首!

恐すぎます。

将門様、少しは手加減して下され。



将門の祟り

関東大震災後、将門の首塚を取り壊して土地を整理しようとした所、当時の大蔵大臣始め関係者が何人も続けて死亡。首塚は元に戻される。

戦後、GHQ首塚を取り壊して駐車場にしようとした所、ブルドーザーが横転し運転士が死亡。日本側が将門の祟りだとGHQを説得し、首塚を取り壊す計画は白紙に。
GHQも動かしたというのが凄いですね。

将門の祟りとされているものは他にもあるそうです。



将門様の一番の怨霊ライバルと言えば、私の中では崇徳天皇(崇徳上皇)です。


崇徳天皇鳥羽法皇の息子、という建前ですが、本当の父親鳥羽法皇の祖父、崇徳天皇から見れば曾祖父にあたる白河法皇だという噂が当時公然の秘密として囁かれていたようで、そのため崇徳天皇鳥羽法皇から疎まれていました。

この辺りの経緯は、細かい部分はともかく大雑把な流れとして、大河ドラマ平清盛」を観た方はご存知だと思います。

平清盛」では崇徳天皇(井浦新)を鳥羽法皇(三上博史)が「伯父子」と呼んで苛め倒してました。

平清盛」は視聴率が悪く作品の評価も酷かったですが、私はよく出来てると思って面白く観ていました。特に、登場人物の心の動きが丹念に、しかも「江」みたいなご都合主義も無く描かれていて、話の展開に嘘臭さが無く説得力がありました。

嫉妬と裏切りにまみれた、ドロドロした天皇家の権力争い。その中で、誰か一人に「コイツの性格が悪いから」と悪役を押しつけるのではなく、どの登場人物にもその人なりの生き方や論理、一人の人間としての苦悩や欲望があって、紋切り型の描き方にはなっていませんでした。

例えば、崇徳天皇鳥羽法皇の確執でも、苛める鳥羽法皇の側にもやむにやまれぬ思い(愛する妻と祖父が通じていた、というだけでも衝撃だったろうに、その上密通の末出来た子供を我が子としなければならなかった屈辱感、しかもその祖父が権力を握り続け、自分は軽んじられ続けた、など)があったりして、一方的に悪者として断罪していない所が良かったと思います。


崇徳天皇の話、続き。

白河法皇崩御すると、後ろ楯の無くなった崇徳天皇は更に追い込まれ、鳥羽法皇の苛めは更にエスカレート。結局、鳥羽法皇に騙される形で崇徳天皇は現代で言うところの窓際族のような立場に置かれてしまいます。

鳥羽法皇崩御してからも、その子、崇徳天皇から見れば腹違いの弟にあたる後白河天皇(「平清盛」では松田翔太。ハマってました)との対立が続き、鳥羽、後白河体制下で冷遇された者たちが同じ恨みを持つ崇徳天皇に近寄ってきます。

そして、保元の乱が起こります。

源氏、平氏、公家衆などが、それぞれ崇徳天皇派と後白河天皇派に分かれて争った末、頼朝・義経の父、源義朝平清盛がついた後白河派が勝利。崇徳天皇は讃岐に流罪となります。

ここからがキツい。

崇徳天皇は讃岐の地で、憑き物が落ちたように穏やかな心を取り戻したと言われています。そして自らの血で写経し「せめてこのお経だけでも都に置いて下さい」という低姿勢な手紙を後白河天皇に送ります。
ところが、この写経した紙は非情にも送り返されてきます。しかもビリビリに破かれた状態で。

憤怒した崇徳天皇天皇家を呪う言葉を吐き、数日後に憤死します。

この呪いのシーン、「平清盛」では「まるでホラー」と言われるほど凄まじい描写でした。いやあ、怖かったぁ。
「やり過ぎ」という評が多かったみたいですが、私はアリだと思いました。

確かに、これが現代劇だったら荒唐無稽だったかもしれません。現代人にとって呪いなんていうのは、ホラー映画やその手のドラマ、小説などフィクションの世界の事として、娯楽として楽しむ範疇ですから。せいぜい、そうした映画やドラマを観て「怖くて眠れなくなっちゃった~」とかその程度です。

でも、昔の人々にとっては、己の生死に直接関わる脅威だったと思います。私達とは捉え方が全く違って、身に迫るリアルな恐怖だったはず。その時代の人の頭の中では「平清盛」のあの場面はまさしく現実そのものだったと思います。


崇徳天皇の死後、後白河天皇の身辺で不審な死が続き、更に火事などの災害まで起こるようになると、これは崇徳天皇の祟りではないかという噂が都で囁かれるようになります。
祟りを怖れた後白河天皇はようやく崇徳天皇を手厚く祀ります。
が、その後も祟りと思われる災いが続き、その災いは崇徳天皇の死からほぼ100年毎に起こる事になります。


この辺りの詳しい事は「黄昏怪奇譚」というブログで、平将門菅原道真と共に三大怨霊として、分かりやすく読みやすくまとめていらっしゃいます。興味のある方は一度覗いてみてはいかがでしょう?私もこのネタを書くにあたり、参考にさせて頂きました。





古来日本には、たとえ怨霊であっても、手厚く正しく祀れば護り神になってくれる、という考え方があるそうで、それも、強い怨霊であればあるほど、力の強い護り神になって人々を守ってくれるそうです。

そうした信仰に基づいて、明治天皇は、即位の前日という慌ただしい時期に、御自ら崇徳天皇の魂を迎えに四国に出向かれた、というのを、数年前TVの歴史番組で見ました。天皇家を呪いながら亡くなった崇徳天皇の霊を鎮めたい、そして、新たに日本の首都になる東京の護り神として、崇徳天皇の力をお借りしたい、という思いからのようです。
天皇家の醜い争いから生まれた呪いが、万が一にも我が国民に災いをもたらすような事があってはならない、もしかしたらそういう思いもおありになったかもしれません。
明治天皇の心中を勝手に想像して語るなんておこがましい、畏れ多い事ではありますが、ここは見逃して下さい。

現代に生きている私達には、東京が首都というのは当たり前すぎる事ですが、それは日本の長い歴史から見るとほんの最近の事で、何千年もの間日本の中心は関西だったわけです。
江戸時代の三百年近く政(まつりごと)の中枢だったとはいえ、関東は未開で野蛮な土地、という認識が京の人々、特に朝廷や天皇家にはまだ根強くあったであろうその頃に、その未開の地・東京にお移りになる明治天皇の心中はいかばかりか。不安と、国民に対する責任とで、夜も眠れないほど悩まれたのではないかと推察します。




ちなみに、東京の護り神は崇徳天皇の前に既にいたらしいです。正確に言えば、江戸の護り神という事になりますが。


徳川家の歴代の将軍の多くが、東京を囲むように東京の中心に向かって葬られているというのを、これもTVの歴史番組で観ました。死後も江戸の民と町を護るためだという事です。

東京はずっと崇徳天皇と徳川歴代将軍(もしかしたら平将門も?)によって護られている土地なんですね。地方に暮らす私には羨ましい限りです。

「そんな強力な護り神が何人もいるのに、東京大空襲関東大震災で多くの国民が犠牲になったのは何故だ?」というのはこの際無しで。



私の中では、日本史上最恐の怨霊ツートップはこのお二方なんですが、一般には菅原道真を含めて三大怨霊と呼ばれているそうですね。

私から見ると、菅原道真は今一つおどろおどろしさで将門、崇徳天皇に水を開けられている感じがします。
道真様の場合、自らを陥れた相手はほとんど不審な死を遂げていて、復讐は充分に果たした感があるからかもしれません。


でも、平将門崇徳天皇の二人だけで選手権、というのも何だかショボいので、次回この二人の対抗馬を探してみます。
この二人に対抗できる怨霊、いるかな?




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夏はまだだけど。実は幽霊の方も生きている人間が怖い?

時期外れというか、時期遅れのフィギュアネタの後に、時期尚早の幽霊ネタです。

ヤフーニュースで事故物件住みます芸人の体験したヤバい話という記事があって、幽霊より生きている人間の方が怖い、っていうコメント欄の書き込みから、何年か前に聞いた説を思い出しました。



「私達は幽霊を見たくない!出会いたくない!と思っているけど、実は幽霊の方も同じ。」


これ、最初に聞いた時、なかなか新鮮でした。


生きている人間は肉体と魂の両方を持っているが、霊は魂だけ。だから基本的に、生きている人間の方が存在として強い。
生きている人間が幽霊に出会った時に恐怖で心臓がドキン!とすると、その衝撃波が幽霊に伝わり、それが、形のない魂だけの存在である幽霊にとって相当なダメージになる。だから、幽霊は生きている人間に出会いたくない、姿を見られたくないと思っている、という説。

面白い。斬新です。
そんな角度から幽霊の事を考えた事なかった!


魂だけの存在より肉体と魂の両方を持っている存在の方が強い。
1より2の方が強いって事ですね。
うん、なかなか理にかなっている。

もっとも、トランプのように、2より1(エース)の方が強いって考え方もありますけど。
魂だけなら、肉体的に傷を負ったりするリスクもないし、元から肉体がないから失う物もない、という考え方も成り立ちますからね。

要するに考え方次第なんですけど。


でも、実は幽霊の方も私達にビビってるっていうのは、その発想自体が面白いな、そういう視点で幽霊という存在を見た事なかったな、と、目からウロコでした。

本当だったら面白いな。
もしそうだったら、幽霊というものに対する恐怖心がちょっとだけ和らぎます。ちょっとだけ親近感も湧いてきます。
あくまでちょっとだけ。

でも、やっぱり幽霊には出会いたくない!




幽霊に関するもう一つの珍説。


「どんな人でも、必ず一生に一度は幽霊を見る。違いは、幽霊を見た事に気づくか、気づかないまま人生を終えるか、それだけ。」


これはヤバい!

私は見たくないです!

だってやっぱり怖いもん。

でも、これがもし本当なら、私は見た事に気づかないまま人生を終える派でいたいです。


あれ?もしかして今までの人生で既に見てる?


幽霊は必ず夜に出るとは限りません。
真っ昼間、明るい日差しの中、普通の生きている人間と同じように道を歩いているかもしれません。

シックスセンス」であったように、自分が死んでいる事を気づかず、普通に歩き回っている幽霊もいるかもしれません。そして、あまりにも普通に歩いているので幽霊だと気づかず、普通の人だと思って道ですれ違っているかもしれません。

実は自分にだけ見えていて、他の人には見えていない通行人とすれ違っているかもしれません。

例えば、病院の待合室やバスの中などで、自分以外に5人の人がいる、と思っているけれど、実は4人しかいなかった、なんて事もあるかもしれません。

何か考え事をしていて、「あ、今、窓の外を人が通ったな」とぼんやり思っていたけど、実はそこは二階、でも、考え事をしていたので、人が通るはずがない所を人が通りすぎた、という異常に気づかないままでいた事があるかもしれません。


こういう事が絶対ないとは言い切れませんもんね。



もし、これまでの人生でまだ幽霊を見てなくて、これから見ることになっていて、しかも見たことに気づく派だったら・・・



陽気でお茶目な幽霊さんを希望します。
「出ちゃった❤テヘ、ペロ!」みたいな感じの。






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勢いついちゃったので。時期外れのフィギュアネタ 第2段 捕らぬ狸の何とやら 来期のジャンプ構成を勝手に考えてみたニャ

半年近く放置していた時期外れのフィギュアネタを前回アップしてから、何やら勢いがついてしまい、頭が来期の日本選手のプログラムの事に向いてしまっている今日この頃。


そこで。

勝手な期待と願望を込めて・・・。




「来期このジャンプ構成で自己ベスト軽々更新ニャ🎵」


宮原知子バージョン

アメリカのフィギュア専門サイトか何かの「16-17シーズンのベストFS人気投票」で宮原選手が女王メドベデワを抑えて1位になってましたね。
私にとってもあのプログラムは今期(前期と言うべき?)ナンバーワンです。


今期のFSは

前半 ①3Lo ②3Lz-3T ③3F
後半 ④3Lz-2T-2Lo ⑤2A-3T ⑥3S ⑦2A

基礎点合計47.54

となってました。


ここからどう基礎点を上げていくか。

3Aとか、3Loをセカンドにつけるコンビネーションとか、そういう一段階上の技術を習得する以外で現状出来る事は、基礎点の高いジャンプをなるべく多く後半に跳ぶ、という事しかないのかなと思います。

そこで。
再び机上の空論の出番だす。


前半 ①3Lz-3T ②3F
後半 ③3Lz-2T-2Lo ④3Lo ⑤2A-3T ⑥3S ⑦2A

これで基礎点は48.05となります。

あ、あれ?0.51しか違わない!(焦💦)
こ、こ、こんなはずでは。

そりゃそうですよね。考えてみたら3ループが後半になっただけですから。

もういっそのこと7本全部後半に跳んじゃう?ジュニア女王のザギトワちゃんみたいに。それなら2.07アップしますけど。


う~ん、さすがにそれはダメだな。
技術的、体力的にどうとかいうより、一つのプログラムとしてどうかな。

確かに、徹底的に点を稼ぐという意味ではいいんでしょうが、そこまでやっちゃうと、全体のバランス的に良くないような気が個人的にはしています。
この辺は好みというか、感じ方の違いになってくるんだろうと思いますが。

ザギトワちゃんとか、あと、確か、やはりロシアの選手だったと思いますが、ジュニア男子の誰かも、FSでジャンプを全部後半に固め跳びしてましたけど、う~ん、どうかなあ。

彼らの演技を観ていて、後半のジャンプの連続に、ノルマをこなしている感というのか、スケジュールを消化している感というのか、何だかそういう印象を持ってしまったんですが。
ただただジャンプをひたすら跳んでるだけで、そのプログラムのテーマとか、ストーリー性とか、そんなものがどこかに行ってしまってる感じを受けたんですが。


やっぱりフィギュアは技術を競うだけではなく見せる(魅せる)競技でもあると思うので、プログラムが一つの流れになっていないと、どんなに高度な技を組み込んでいても、どんなに高得点を叩き出しても「素晴らしいプログラムを観た」という満足感がない。
前半ステップやスピンを感情豊かに美しく決めても、後半、つなぎもそこそこに「ジャンプ跳んだ、はい、次!助走つけて、はい、次のジャンプ!」みたいに慌ただしく跳びまくられては興ざめです。

やはりそこは、曲調の変化に合わせて、ここはしっとりとキャメルスピン、ここからアップテンポになるのに合わせてコンビネーション・ジャンプ!とか、メリハリがないと。

後半のジャンプ固め跳びはSPならまだそれほど気にならないんですが、FSはなあ。


脱線してしまいました。

いろいろ考えたんですが、宮原選手の場合、やはり今のジャンプ構成がMAXなんですかね。とすれば、来期得点を伸ばすには一つ一つの質を上げていくしかないという事になりますね。

一つだけ可能性があるとすれば、加点が多くつきやすい得意の2A-3Tを、以前のように2回入れる構成にする、という事なんですが、それだと演技構成点に影響が出るかも。バラエティに富んだジャンプ構成の方が評価されやすいと聞いた事があるので。
だから、今期は1回に減らしたのかなあ、と思ってました。実際に、その事がどのくらい演技構成点アップに貢献したのかはわかりませんが。

同じコンビネーション・ジャンプを2回入れる事で、もし演技構成点が下がるとすると、せっかくジャンプで加点されても相殺されて意味がなくなってしまう。
ただ、宮原選手は、3ルッツからのコンビネーション・ジャンプ、あまり加点がもらえないんですよね。
セカンドジャンプはどのジャンプにくっつけても同じ基礎点なんだから、加点が多くもらえるコンビネーションにした方が得。ルッツ、アクセル以外で、例えばサルコウとかループとかにくっつけてはどうでしょうか?今単独で跳んでいるサルコウもループも、毎回綺麗な質の良いジャンプが跳べていると思うので、3トゥループをつけてコンビネーションにしてもいけるんじゃないかと思うんですが。

例えば。

前半 ①3S-3T ②3F
後半 ③3Lz-2T-2Lo ④3Lo ⑤2A-3T ⑥3Lz ⑦2A

これだと基礎点48.21です。
基礎点自体は大して変わらないですが、2回跳ぶルッツのうち一つを単独にすればコンビネーションの時より加点が多くつく確率が高くなるのでは?しかも単独なら後半に回しても無理がない。基礎点の高いルッツを2つとも後半に跳べば少しでも点が稼げます。
まあ、全て皮算用なんですけど。

もしかしたら、サルコウやループをコンビネーションにするよりも、ルッツからのコンビネーションの方が宮原選手にとっては跳びやすいのかもしれません。三原、樋口両選手もそうですが、ルッツからの3-3を跳ぶ選手が多いという事は、サルコウやループより、ルッツ、或いは人によってはフリップ(メドベちゃん、真凛ちゃんとか)の方がコンビネーションにしやすいジャンプなのかもしれません。





個人的には、今期のケガがもう一回り宮原選手を大きくしてくれるんじゃないかと、そうなって欲しいと思っているんですが。
宮原選手は人一倍努力家として知られているし、シャイだけど芯が強い人なんじゃないかとテレビで見ていて思うので。きっとケガで今期後半滑れなかった事もプラスに変えてくれるはず、と勝手に想像して勝手に期待しています。
多分、素人が思うほど、そんな簡単なものじゃないんだろうな、と漠然とわかってはいるのですが。




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机上の空論的 フィギュア日本選手の得点アップを狙ったジャンプ構成を考えてみたニャ





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時期外れですが。机上の空論的 フィギュア日本選手の得点アップを狙ったジャンプ構成を考えてみたニャ

以下は、半年くらい前に書いて途中になったまま放置していたものです。シーズンも終わって時期外れですが、中途半端な内容ですが、せっかく書いたので・・・。
本当は田中刑事選手の事とかも書きたかったんですが。





不満です!
とっても不満です!


何であの選手のあの演技がこんな低い点なんニャ💢

得点が出た時に「エ~、低っ!」って思う事よくあります。

その筆頭が松田悠良選手。
ほとんどミスらしいミスもなく、スピードに乗った優雅な演技なのに何でこんなに点が低いんだ?
確かに2A-3T-3Loは回転不足になりやすい。そこで基礎点とGOEを損しているのはわかっている。そこは仕方がない。でも他は特に点を抑えられる要素がほとんど見当たらないんですけど。

プロトコルを見ると3連続その他のジャンプの回転不足、シットスピンのレベル2がネックになってるみたいです。
それと気になるのが後半のジャンプ構成。1.1倍になる後半に5つのジャンプを跳んでいる割に、それほど点が稼げていないと思うのです。

そこで、理屈通りに簡単にいかないことは一旦置いといて、あえて机上の空論で得点を稼ぐジャンプ構成を勝手に考えてみたニャ。


*得点はNHK杯での得点→構成変更後 加点が少しついたと仮定した得点

①2A-3T<-3Lo 11.40ー0.10=11.30 
    → 2A-2T-3Lo 9.70+0.30=10.00

②3Lz< 4.20ー0.70=3.50  そのまま

       ☆後半☆

③3F 5.83ー0.70=5.13 そのまま

④2A 3.63+0.29=3.92
    → 2A-3T 8.36+0.14=8.50

⑤3Lo-2T 7.04+0.10=7.14
    → 3Lo 5.61+0.39=6.00

⑥3F<-2T 5.50ー0.50=5.00 そのまま

⑦3S 4.84+0.50=5.34 そのまま


この構成にすれば計算上あと2点位技術点が稼げます。

①の3連続はセカンドジャンプが毎回回転不足になるので、いっその事3Tから2Tに落とし、基礎点とGOEが抑えられる事を防ぐ。その分後半に3Tをつけるコンビネーションを入れる。回転不足対策と後半の基礎点アップ、一石二鳥です。
問題はセカンドを2Tにした場合、そのあとの3Loを跳ぶ勢いが出るのか、という所。ここは素人の私にはわからない所です。セカンドジャンプを回転不足の3Tではなく、回りすぎた2Tにする事は出来ないのでしょうか?
2-3-3を跳ぶ感覚で、尚且つセカンドを最初から2Tのつもりで跳んだと判定されるように跳ぶ、3Loに繋げるために「セカンドは2Tだけどちょっと回りすぎちゃった」体で、というのはどうなんでしょう?回りすぎたジャンプというのは採点ルール上どうなんでしょうか?
やっぱりややこしい?かえって難しいわ、というツッコミが聞こえてきそうです。

ただ、せっかく後半に5つのジャンプを跳んでいるのに、そのうち2つのコンビネーションがどちらも2Tをつけたジャンプというのはもったいないと思うので。最初の3連続を後半に跳べれば一番いいんでしょうが、さすがにそれは難しいでしょう。

後半の3Tをつけるコンビネーションは3Fの方でもいいのですが、多分2Aにつけた方が成功率が高い気がします。もし3Fにつけるのであれば③の方につけて、うまくいかなかった時には上記の変更後の通り④を2A-3Tにするのがベスト。⑥の3Fに無理に3Tをつけようとすると失敗した時に同じ単独ジャンプの繰り返しという事になって7割の得点になってしまうので避けた方が良いと思います。やはり⑥は3-2のままにしておいた方がリスクが少なくなります。

2A-3T-3Loにどうしてもこだわりがあって変えたくないのであれば、後半のコンビネーションのセカンドを2トゥループから2ループに変えるとか。松田選手のスキルがあれば出来そうな気がするんですが。
もっとも私が考えつく位の事は当然本人もコーチも考えているはずなので、今の松田選手の技術、体力など総合的に判断して今の構成になっているんでしょう。

やっぱり地道に一つ一つの要素の質を上げていくしかないんでしょうか。


でもそれでは話が終わってしまうので、悪あがきで続けてみます。




坂本香織選手。

幅のあるジャンプが武器なのに前半にジャンプを多く跳ぶもったいない構成になっています。
後半に4本のジャンプを跳ぶようにするだけでも、もう1~2点稼げます。
フリーのジャンプ構成は①3F-3T ②3Lz ③3S ④2A-3T ⑤3F-2T-2Lo ⑥3Lo ⑦2A
これで後半のジャンプは、ジュニアの試合の場合2本だけ。もったいない!更にミス率の高い⑥3Loと基礎点の高い②3Lzを入れ替えればもっといい。
②と⑥を入れ替えて後半4本の構成に変えると、ジャンプの基礎点が44.34から46.93にアップします。

もっと徹底するなら
前半 3Lo 3S
後半 3F-3T 2A-3T 3Lz 3F-2T-2Lo 2A
こうすれば基礎点は47.89になります。体力的に厳しくなるかもしれませんが、坂本選手の滑りを見ていると不可能ではないと思うんですが。



坂本選手は来期シニアデビューする・・・んですよね?
期待してます。





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推理小説、しかも短編 なのに読み返す度に泣いてしまう「教会で死んだ男」

アガサ・クリスティ作品に登場する人物の中で、ポアロさんやミス・マープルヘイスティングスなどレギュラー陣を除いて、最も好きなのがバンチ・ハーモンです。クリスティ好きの方ならご存知かと思いますが、牧師の奥さんでミス・マープルものの作品に登場する人です。



「教会で死んだ男」

バンチが登場する作品で好きなのがこれ。短編集のタイトルにもなっています。

ある冬の朝、バンチがいつも通り花を生けようと教会に入っていくと、そこに倒れている瀕死の男。男はバンチを見つめ「ジュリアン・・・」と聞こえる言葉を発し、最期に「頼みます、頼みます・・・」と訴えて亡くなる。まもなく男の遺族と称する夫婦がバンチを訪ねて来て、死んだ男が何か言い残さなかったかを尋ね、形見として男が着ていた背広を持って帰る。
その夫婦に不審を抱いたバンチは、背広の裏地に隠されていた駅の手荷物預りのチケットを手に、ミス・マープルの元に助けを求めに行く。

教会で死んだ男は何故、誰に撃たれたのか?何故、この村に来たのか?駅の手荷物には何が?そして男が口にした言葉「ジュリアン」とは?


この「教会で死んだ男」。私、読む度に泣いてしまいます。推理小説でこんなに泣くなんて思ってもみませんでした。
男が苦しい息でバンチに必死に訴えた「頼みます、頼みます・・・」その言葉に込められた思い、そしてその思いに応えて、男の魂に語りかけるようにラストでバンチが呟く台詞・・・この、バンチのラストの台詞の所で毎回涙が出てしまいます。特別ドラマチックな台詞という訳でもないのに。


バンチ・ハーモン。
牧師の奥さんにふさわしく善良で心が温かく、飾り気がなくてしかも賢い。撃たれて血を流している瀕死の男を見ても怯えず騒がず、冷静にテキパキと救護措置が出来る、肝の座った頼もしい女性。でもでしゃばりでも優等生的でもなく、いい意味で平凡で茶目っ気があってチャーミングで・・・そこにいるだけで場を明るくするような、穏やかな幸せのオーラを持った素敵な女性です。こういう人になれたらなあ、と思うけど、意地悪でひねくれ者で、しかもビビリの私には無理だな。

バンチが特別立派な人とかでなく、良心的ではあるけどごくごく普通の女性で、しかもその台詞が決してドラマチックでも詩的でも感動的な気の利いた名台詞でもなく、何の変哲もないごくごく普通の素朴な言葉だからこそ、読んでいるこちら側の心が素直に反応するんだと思います。



ちなみに英語のオリジナルタイトルは「Sanctuary」神聖な場所を意味する言葉です。sanctuaryの正式な意味は、作品の中でバンチのご主人である牧師さんが詳しく説明してくれていますが、何か難しそうなので、私はそこの所はざっと流し読みして、大雑把に雰囲気だけ掴んでわかった気になっています。

昔、教会は権力者と言えども聖職者の許可なく立ち入る事が出来なかったらしく、罪人や、権力者に逆らって追われた人などが庇護を求めて教会に駆け込む、なんて事もよくあったようです。そう言えば何かの映画か海外ドラマでそういう場面、観た記憶があります。
つまり、Sanctuaryとは単に神聖な場所というだけでなく、聖域、保護や救済を受けられる場所、といった意味もあるみたいです。

教会に倒れていた男も「Sanctuary 」と呟きます。バンチは、撃たれた男が追手から逃れるためにSanctuaryを求めて教会に逃げ込んだと推察します。でも、何故この村の教会だったのか?何でわざわざこんな辺鄙な田舎に来たのか?



短編という事もあって、今作は謎解きと言うよりバンチとミス・マープルの活躍談といった感じです。
ミス・マープルとバンチの息の合った連携プレイで悪者たちを引っかけるあたりの小気味良さ。バンチだけでなく、ミス・マープルの元メイド・グラディスやクラドック警部など、マープルチームと言っていい面々も登場し、二人に協力します。
ミス・マープル所長率いる探偵団の事件簿、的な感じでもあります。




ここから多少のネタバレあり。






「○○の思いは時代を超えて万国共通」


クリスティ作品には度々出てくるお決まりのパターンというのが結構あります。「教会で死んだ男」にもそのパターンは出てきます。

いわく因縁のある宝石、それを巡って起きる事件。身元不明の被害者、やがてその身内と名乗る人物が現れて被害者の身元が判明するが・・・という展開。
被害者の身内と称して名乗り出てくる夫婦が下品で感じ悪くて、どう見ても被害者の親族には見えない、というパターンは「なぜエヴァンズに頼まなかったのか?」と全く同じです。
名乗り出てくる身内が「妻」という「複数の時計」も似たパターン。



余談ですが「複数の時計」と「七つの時計」、どっちがどっちだったか、とっさに区別できずよく混同します。

全盲の女性の家の居間で死体が見つかるのが「複数の時計」。これはポアロがいつも自慢している「椅子に悠然と座ったまま、両の手の先を合わせて灰色の脳細胞を駆使して謎を解く」を実践している作品。もっとも物語は、ポアロの知人でもある、コリンというイギリス情報局の青年が中心となって展開していきます。

セブンダイヤルズという謎の秘密結社を巡って、バンドルというあだ名のお嬢様が活躍するのが「七つの時計」。ポアロミス・マープルも出てきません。ポアロものに度々顔を出すお馴染みバトル警視が登場する作品です。


ちなみに「七つの時計」ドラマ版(昔の)でバンドルを演じたシェリル・キャンベルという女優さん、後に「死との約束」で、下品で横柄で傲慢な、凄~く嫌なオバサン(お婆さん?)役で登場します。そして最初の方で殺されます。両作の間には20年位の歳月が流れていると思いますが、それにしても凄まじい変わりようです。もっともバンドルを演じた若い頃から、上流階級のお嬢様役にしては、お品が今一つ・・・?という感じはしてましたが。下品というわけではないんですが、厚かましそうな感じ。


海外ドラマ、特にイギリスのドラマを観ていてよく感じるのですが、上流階級の子女とか、男性なら絶対に見逃さない程の美女とかいう設定の役に「えっ?」と思うような女優さんを充てている事が結構あって。いや、それだったら友達役のこっちの女優さんの方がピッタリなのでは?とか、他にももっとふさわしい女優さん、イギリスの演劇界にはたくさんいるでしょう、何でそのキャスティング?とか、製作陣にツッこみたくなる事がしばしば。

クリスティ作品で言えば「メソポタミアの殺人」の"麗しの"レイドナー夫人とか、「なぜエヴァンズに頼まなかったのか?」の"お城のお姫様"フランキーとか。前者は、やせぎすで地味で原作のイメージよりかなり老けてる感じのオバサマ、後者は、貴族のお嬢様にしてはえらく品格に欠けた・・・失礼、ちょっと言い過ぎました、庶民的で、あまり華のない若い女優さんが演じていました。

くどいようですが

「他にもっと役に合った女優さんいるでしょう!」

それか、イギリス人の美的感覚が日本人のそれとかけ離れているんでしょうか?



余談ついでに、私の中の「とっさに区別できずに混同する」作品をもう二組。「三幕の殺人」と「魔術の殺人」、「愛国殺人」と「予告殺人」。
「三幕の殺人」と「魔術の殺人」は、どちらもお芝居に関係する人物が出てきて、その事が謎解きにも関わってくるからだと思います。「愛国殺人」と「予告殺人」に至っては、単に語呂が似ているからだけのような気が・・・。
そうそう、「予告殺人」もバンチが登場する作品です。



「教会で死んだ男」の話。

教会で死んだ男は、元は良家の出ながら身を持ち崩して刑務所に入り、まもなく刑期を終えて出所するはずだった。もう少しで晴れて自由の身になれたのに何故か脱獄し、バスに乗って男にとって縁もゆかりもないはずの村チッピング・クレグホーンにやって来た。しかし、そこで待ち伏せしていた何者かに撃たれる。そして、男は必死に教会に逃げ込んだ。バンチが推察した通り、救いを求めて、だったのか?


瀕死の男が見た光景。

朝の光を反射して、キラキラと青や赤に輝く美しいステンドグラス、それはまるで美しい宝石のようで・・・そして、自分を見つめる心配そうな顔、善良そうで素朴で愛嬌のある女性の顔・・・。
教会というsanctuaryで、男の目にバンチはどう映ったんでしょうか。そして何を思ったんでしょうか。


ラストでバンチは男の魂に約束します。「心配しなくていいわよ。私が必ず●●してあげますからね。」
バンチが言うなら間違いなく●●は果たされると思います。そして男も、その事はわかっていたはず・・・。
バンチの言葉を聞いて、男の魂は救われたと思います。安心して天国に召されていった・・・そう思いたいです。



いつの時代も、洋の東西を問わず、○○の思いは同じ、なんですね。
当たり前ですけど。

でも、当たり前の事が当たり前にならないような事(ややこしい表現ですみません)をニュースなどでしばしば目の当たりにする現代に生きていると・・・


だからなのでしょうか、それとも朝の光が射し込む教会の清らかな空気のせいでしょうか、男が最期に、息が絶えるその時まで必死に願い続けたその一途さゆえでしょうか?

それとも、そんな男への哀れみからなんでしょうか?
脱獄し、警察や自分を狙っているであろう悪人たちから逃れ、バスに乗ってチッピング・クレグホーンにたどり着き、そこで撃たれ、教会に逃げ込み、そこに現れたバンチに必死に訴える・・・
全ては△△のため・・・
その必死さを思うと・・・




何回読み返しても毎回胸がキュッとなって、何だか切ない、もの哀しい、でもどこか清々しい、不思議な気持ちになります。
そして気がつくと涙がこぼれています。




そしてその後鼻水も・・・。

私は泣くと必ず鼻水が出ます。映画やドラマのヒロインのように美しくは泣けません。
だから人前では極力泣かないように気をつけています。元々人に涙を見られるのが嫌だったのもありますが。


そういう訳で「教会で死んだ男」は家で、一人でいる時しか読めません。


バスや電車の中で読む?


とんでもない!


大惨事になりますよ!




ミステリーカテゴリーですニャ
アガサ・クリスティ大好きニャ!中でも何故かクセになる「もの言えぬ証人」

本当に処女作?完成度の高いクリスティ「スタイルズ荘の怪事件」

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アガサ・クリスティ大好きニャ!中でも、何故かクセになる「もの言えぬ証人」

私が推理小説にハマったのは小学生の時。多分3年生とか4年生とかそのくらいだと思います。

いとこの部屋の本棚に並んでいた、中学生か高校生向けの月刊誌に載っていた「キミにこの謎が解けるか?」的な記事(数ページの問題文)を夢中で読み、犯人や犯行方法や動機、トリックなんかを必死で推理し、正解と照らし合わせて一喜一憂するのが楽しくて。しかも私の間取りフェチ心をくすぐるような犯行現場の間取り図が出てきたり、正解の解説を読んで、何気ない描写の中にさりげなく張られていた伏線に「ああ、こういう事だったのか!」と、見事にしてやられる快感に浸ったり。推理小説には私のツボがいろいろ含まれています。


小6の時、教室が図書室に近かった事もあって、元々本の虫だった私はシャーロック・ホームズシリーズを読み漁りました。その時は「シャーロック・ホームズ、面白い!最高!推理小説の頂点だ!」と思ってました。


ところが。

中学生になってから出会ったアガサ・クリスティ


衝撃でした。

何がどうというのが上手く説明出来ないのですが。


ここまで言ってしまうとホームズファンに怒られそうなんですが。
アガサ・クリスティ作品が大人ならコナン・ドイルのホームズシリーズはお子ちゃま、というのが正直な感想。


でもこの評価は不公平です。だって時代が違うんですから。
推理小説というものが生まれて間もない初期のホームズシリーズとクリスティを比べること自体おかしいのです。
コナン・ドイルを始め初期の推理作家がいたからこそクリスティというミステリーの女王がこの世に現れたわけですから。

それでもあえてホームズシリーズとクリスティ作品を比べたのは、シャーロック・ホームズは知ってるけどエルキュール・ポアロミス・マープルは知らない、という人にクリスティ作品が本当に面白い!という事をわかりやすく伝えたかったからです。

たとえ推理小説が好きでなくても、登場人物や物語の舞台となる町や村、古き良き時代のイギリスの生活や風俗、物の考え方や価値観などが垣間見える生き生きとした描写、ヨダレが出そうな料理の数々、日本人にはちょっと不思議な民間療法・・・活字好き、読書好きの方なら好みはいろいろあってもそれなりに楽しめる文章だと思います・・・多分。



クリスティ作品の名探偵と言えばエルキュール・ポアロミス・マープル。クリスティファンの間でもポアロ派、マープル派と分かれているようです。

私は断然ポアロ派です。

卵形の頭、ご自慢のピンと張った口髭、先の尖ったエナメル、もしくはパテントレザー(もしかしてこの2つは同じ?)の靴。超がつく綺麗好きで几帳面。小鳥のように頭をピョコンと傾げたり、自分の事を「比類なき名探偵」と胸を張って自慢したり、ちょっぴり滑稽だけど憎めない、可愛いオジサン、エルキュール・ポアロ

私もポアロさんみたいな推理力があれば、ポアロタイプ(目に見える証拠を探して駆けずり回る活動的なタイプではなく、ご自慢の"灰色の脳細胞"を駆使して自宅から一歩も出なくても事件を解決できる頭脳派。もちろん実際には、あちこち出かけて行って関係者の話を聞いたり現場を訪れたりしますが)の探偵になりたかった!

もしくはクリスティのような推理作家になりたかった!
妄想癖がある私には小説家は向いてるはずなんですが・・・いろんなストーリーを考えつく能力はそこそこあると思うんですが、いかんせん文章力が。



クリスティ作品で有名なのはやはり「オリエント急行殺人事件」「そして誰もいなくなった」ですが、他にも面白い作品はたくさんあります。

私の好きな作品は「もの言えぬ証人」「青列車の秘密」「マギンティ夫人は死んだ」あたり。その時々で若干変わりますが。謎解きやトリックうんぬんというより、登場人物(「もの言えぬ証人」については登場犬物も)のキャラクターが興味深かったり、その人物描写が面白かったり、ミステリーという面を抜きにして単に小説としても楽しめる作品だと思います。だから、犯人もトリックも動機もわかった上で何度でも飽きずに読み返せます。



「もの言えぬ証人」
何と言ってもこの作品の真の主役、タイトルの「もの言えぬ証人」であるワイヤ・ヘア・テリヤのボブ、彼がこの作品の最大の魅力です。「もの言えぬ証人」だけでなく「ゼロ時間へ」や「運命の裏木戸」、短編集「ヘラクレスの冒険」の中の「メネアの谷のライオン」など、クリスティ作品に登場するワンちゃんたちの描写は生き生きとしてユニーク。クリスティは大の犬好きなんだろうな、と思わせます。

クリスティの犬に対する目線は完全に「対等」。ただ「可愛い、可愛い」という愛玩動物として見るのではなく、一つの人格ならぬ犬格として尊重している感じがします。多分ですけど、ワンちゃんに防寒とか以外の単なるオシャレ目的で洋服を着せたり、赤ちゃん言葉で話しかけたりするような人を、クリスティは否定的に見るんじゃないかな?そういう人だったんじゃないかな?作品の中で犬の賢さや生き物としての気高さを表現しているのを見ると、そんな気がします。
(その辺の感覚、凄く共感できます。他にも慈善やフェミニズムに対する考え方なども私と近いかもしれないと感じています)


「もの言えぬ証人」の中でも、ボブは犬らしい自己主張を持った賢くて活発な犬として描かれています。人を見る目もちゃんとある。善良ではあるけれど、余計なおしゃべりをしたり落ち着きがなかったりで雇い主の老婦人をイライラさせる、愚かな家政婦の事は軽蔑して全く相手にしません。
また、クリスティはポアロの口を通して「なぜ犬は郵便屋さんを厭がるのか」を解説しています。とても理にかなったわかりやすい解説です。こういう所からも、クリスティの犬という生き物に対する理解と敬意が感じられます。


ワンちゃんの話ばかりになってしまいました。



あらすじ。

ある日ポアロが受け取った奇妙な依頼の手紙。何日も前の日付の、具体的な依頼内容の書かれていない手紙の差出人を訪ねて行くと、その依頼主、ボブの飼い主でもある老婦人ミス・アランデルは既に亡くなっていた。死因は病死。高齢で、長らく病気を患っていた事から考えても特に不審な点はない。ポアロに届いた手紙の中で仄めかされた「犬のボール事件」と、その莫大な遺産を親族ではなく一介の家政婦が相続したこと以外は。
なぜ、ミス・アランデルは親族を相続から外す遺言状を書いたのか?そして、手紙に記されていた「犬のボール事件」とは?彼女は本当に病死だったのか?


なぜなのか自分でもよくわからないのですが、この「もの言えぬ証人」は私にとって、繰り返し読み返すクリスティ作品ナンバーワンです。
何で何回も読み返したくなるのか?
わからないけど読んでて心地いいんですよね。
ボブの存在もあると思いますが、それだけではない。登場人物たちのキャラクターが面白いというのは確かにあります。例えば、ミス・アランデルの友人ミス・ピーボディとか。が、他の作品と比べて特別魅力的かと言われるとそこまでではない。う~ん、わからない。

平凡で全く知的ではない家政婦が莫大な遺産を相続するというのが、自分の願望と重なってなんか心地いいんでしょうか?宝くじとか思いがけない遺産とか、誰しも多少はそういう棚ぼたを夢見るものですもんね。その割に宝くじ買った事ないですけど。


お気に入りの推理小説があっても、その面白さについて語るのは難しいです。そう、ネタバレというタブーがありますから。

私はこの「もの言えぬ証人」を初めて読んだ時、全く推理が出来ませんでした。出てくる人全てが怪しく見えて、盲滅法片っ端から疑いながら読んでました。そして、まんまとクリスティの仕掛けた罠にハマってしまいました。

そういうことか!この人が犯人・・・そうか、それで・・・
ヒントはちゃんと文章の中に隠されていたのに・・・クリスティは伏線を張るのが本当に上手い作家だと思います。



ここからネタバレあり。



「もの言えぬ証人」はトリックという点で言うと、クリスティ作品の中では今一つだと思います。特に一度目のトライ、失敗に終わった転落事件では、仕掛けをしているところをしっかり目撃されちゃってます。しかも、殺人の仕掛けをするのに自分のイニシャル入りのブローチを付けたまんまでって。ちょっと迂闊すぎるでしょう。しかも、鏡に写ったイニシャルだからTAではなくATだなって、ポアロさんくらいの名探偵ならすぐ気づきそうなもんだけど・・・。
あまりにもバレバレなので、かえって私は深読みしすぎてしまいました。これは、ベラがテリーザの身に付けている物を何でも真似する事、家政婦のミニー・ローソンがいつも寝室のドアを少し開けて寝る習慣がある事、などを利用して、ベラに疑いの目を向けようとテリーザが仕組んだのでは?家政婦に目撃される事を計算して、わざわざベラのイニシャル入りのブローチを付けて犯行に及んだのでは?とか。

蓋を開けてみるとまんまじゃないですか。
まあ、ベラという女性は元々それほど知的じゃないからそんなもんだろうけど。

それでも、ベラの夫に対する恐怖心(と読者に思わせる)の描写、上手いです。すっかり騙されましたよ。
夫に両腕で肩を抱かれて身をすくませるベラ・・・。恐怖心じゃなく嫌悪感だったんですね。

ただ、ポアロさんの「夫のために怖れる事」(夫が疑われているのではないか、と恐れる事)や「夫を怖れる事」はあっても、その両方というのは不自然、という見方には異議あり。だって、人の心は矛盾だらけで理屈に合わない事だらけだと私は思うので。
ベラの子供たちへの愛情はとても強い。いくら恐怖心を抱いているとしても、それでも夫は愛する子供たちの父親。「夫」を怖れると同時に「子供たちの父親」のために怖れる事は充分あり得ると思います。


この作品では、ミス・ピーボディとレックス・ドナルドスンのキャラクターが好きです。単純なグレインジャー医師もいい。


でも、やっぱり一番はボブ!
原作ではヘイスティングスとウマが合ってたボブだけど、ドラマ版ではポアロ大好きの設定に。ラスト、名残惜しそうに小舟に乗って去っていくポアロと、そのポアロを寂しげに見送るボブ。ちょっとキュ~ンと来ました。

あの、ボブ役のワンちゃん、名演技だったなあ。





ミステリーカテゴリーですニャ
推理小説 しかも短編 なのに読み返す度に泣いてしまう「教会で死んだ男」

本当に処女作?完成度の高いクリスティ「スタイルズ荘の怪事件」

久々に読んだ「シックスセンス」小説版 あれ?涙腺弱くなってる?

正邪を裁くものー毒薬に魅せられたアガサ・クリスティ



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仁義なき女子の闘い 全日本フィギュア

宮原選手の3連覇で幕を閉じた全日本。不動の女王という言葉がふさわしい貫禄の優勝でした。現時点では頭一つ、二つ位抜け出しています。
宮原選手の安定感を考えると、少なくとも今シーズンは日本国内では敵無し、日本のエースの座は揺るがない感じです。

でもいつまでも宮原選手頼みでは困る!

いや、私ごときが言うまでもなく、女王宮原知子を猛追している若い選手が続々!日本女子は男子以上に熾烈な闘いの世界に突入しつつあります。

まさしく仁義なき闘い。
「若いと思って舐めたらいかんぜよ!」

あ、何かいろいろ混ざっちゃった。


        ☆☆☆☆☆☆

まずは私のひいきの選手の一人、白岩優奈選手。本当に可愛らしいですよね。それなのにジャンプが凄い!

ショートでは2アクセルが抜け、スピンでは手袋が靴に引っ掛かるというアンラッキーなアクシデントで2つの要素が0点になり、出遅れてしまいました。
でもフリーではその出遅れを取り返して余りある、130点超えの素晴らしい演技!昨シーズンの全日本でも最後の方に3-3-2のコンビネーションジャンプを加点が大きくつく出来で決めて5位に入りましたし、全日本とは相性がいいみたいですね。

骨折してしばらく滑れなかった影響かどうか、得意の3S-3Loは今シーズンはまだ跳んでいないみたいですが、万全になったらまた見せてくれるでしょうか?

3S-3Loの大技が無くても、3Lz-3T、3F-3Tという大技を両方成功させ、大きく点を稼ぎました。しかも加点もしっかりつき、しかも3F-3Tは後半に。ジャンプだけでなくスピンは全てレベル4。
全体的なスケーティングや体の動きも、昨シーズンに比べて随分柔らかく滑らかになっていたように思います。フリーの曲は昨シーズンと同じ「ナイトワルツ」だったので余計に違いが際立って感じられました。ただ、曲のアレンジ、演技構成や振り付けは大きく変わっていて、少し大人っぽくしっとりとした感じになっていました。この曲、白岩選手にピッタリだと思います。

        ☆☆☆☆☆☆

シニアのGPシリーズで伸び伸びと自分の演技を披露した大きなハートの持ち主・松田選手は、全日本でもやっぱり伸び伸び!
コンビネーションの二つ目、三つ目に3ループをつけるという難しいジャンプを、回転不足になりやすい事を承知でそれでもこだわりを持って挑んでいる、その姿勢も、滑る事が楽しくてしょうがないといった佇まいもどちらも大好きです。

得点で見るとまだシニアの表彰台は遠いかもしれません。素人の浅知恵ですが、二つ目に3トゥループをつけるコンビネーションも入れていけないですかね?
そう言えば浅田選手も3ループをつけるコンビネーションは跳んでも、3トゥループをつけるコンビネーションは印象にない。-3Loが得意だと-3Tが苦手になるとか、何かそういうのがあるんでしょうか。

いずれにしてもまだまだこれからの選手。大きな可能性を秘めていると思います。期待してます。

        ☆☆☆☆☆☆

ジュニアGPSファイナルはインフルエンザで欠場という悲しい思いをした本田真凛選手は、ショートでは涙、フリーでは笑顔で試合に出られる喜びを表していました。
バランスのとれたスタイルのせいか年齢の割に大人っぽく、エレガントで流れのある演技が持ち味の選手だと思います。

フリーは「ロミオとジュリエット」。
前半の得点源ジャンプ3F-3Tの予定が、最初のフリップを失敗し単独に。その分後半の3サルコウに3トゥループをつけてリカバリーしました。結果全てのコンビネーションジャンプを後半に跳ぶ事に。病み上がりでスタミナが心配だったのですが、見た感じ大丈夫そうでしたね。
最後の2アクセルからの3連続ジャンプはジュニアGPSで2戦ともミスになったためか単独に変更していました。お陰で後半の5つのジャンプは完璧。

フリーの演技後、首を傾げて笑顔で「やっちゃったなあ」みたいな表情も、挨拶のポジションを間違えて慌ててリンクの中央に戻っていたのも可愛かったです。大人っぽく見えてもまだ15歳なんですよね。

ショートの後、涙をこらえながら一生懸命答えている本田選手に、まるで泣かせようとするみたいに涙がどうたらとか他の選手より長めに食い下がっていたインタビュー、ちょっとしつこくてイラッとしました。三田アナってそういうタイプのアナウンサーじゃないと思ってたんですが。ディレクターか誰かからの指示だったんでしょうか。

        ☆☆☆☆☆☆

三原選手もフリーで130点超えの高得点。ほぼノーミスでした。

気になった点と言えば、ちょっとスピードがGPSほどなかったかな?というところ。
GPSでミスのあった後半の3ルッツからの3連続、もっとスピードに乗ってリンクの壁に近い所で跳んでたと思うんですが。もしかしたら逆に、壁に近すぎた事がミスの原因という判断で助走のスピードを調節したんでしょうか。同じくミスした3ループも慎重になってた気がしました。
あと、シンデレラならぬピーターパンが空を飛んでるみたいな、疾走感のあるコレオシークエンスもスピードがいつもより遅くぐらついていたように見えました。

ひいきの選手が高得点を出したのだから素直に喜べばいいとは思うんですが。勝って兜の緒を締めよじゃないですが、あまりに良過ぎると逆に心配になってしまうんですよね。取り越し苦労する親戚のおばさんの気分です。

        ☆☆☆☆☆☆

全日本ジュニア女王・坂本選手は今回もフリーの3ループでミスが出てしまいました。元々苦手なのか、ミスが続いたので嫌なイメージがついてしまったのか。

でも、3フリップからの連続ジャンプ2本は大きく幅がありました。ジュニアGPSでは3F-2T-2Tだった3連続、3つ目をループに変えてより高得点を狙い成功させました。
ただ、ちょっと不思議なのが、何でジャンプを前半に多く跳ぶ構成なんだろう?という事。多くの選手が前半2本か3本に抑えているのに、坂本選手は4本。コレオシークエンスのないジュニア用のプログラムだと5本の構成になっていたはずです。特にスタミナの問題も無さそうだし、もったいないじゃないかと思うんですが。

坂本選手の演技で好きな所は「跳ぶぞ、跳ぶぞ」という感じで長く構えず、流れの中で自然にスッとジャンプに入る所です。こういった所は仲良しだという三原選手と同じですね。

来シーズンはシニアに上がるであろう坂本選手。仲良しの三原選手と切磋琢磨して、二人でシニアの舞台で暴れ回ってほしいですね。

        ☆☆☆☆☆☆

そして満を持して女王の登場!

前半のコンビネーションジャンプでおっと、と思いましたが、それ以外は自信に満ちた貫禄の演技でした。ショートでパーソナルべストを出してフリーも、と期待していただけに惜しかった!
まあ、楽しみは次に取っておきましょう。

フリーの「惑星」大大大好きです。今シーズンの全ての選手の全てのプログラムの中で一番好きです。元々好きな曲だというのもありますが、振り付けと、それを一戦毎に自分の物にしていく宮原選手のキビキビした力強い演技が、本当に観ていて気持ちいいです。
150センチ位だという小柄な宮原選手が、リンクの上では本当に大きく見えます。手足がスラッと長いというのもありますが、全身を目一杯大きく使った、それでいて自然な流れを損なわない伸びやかな動きは、今の現役選手の中で、いや、私の知っている歴代の選手を含めても宮原選手がNo.1だと思っています。とにかく私には、宮原選手の演技は観ていて本当に気持ちいい、何度観ても見飽きないものです。

        ☆☆☆☆☆☆

その女王の風格に満ちた演技の直後、力強さなら負けないとばかり、パンチの効いた演技を見せたのは刺客第1号・樋口選手。2年連続で表彰台に乗り、若手だけど何故か既にベテランみたいな貫禄がありますね。

3サルコウで珍しい失敗の仕方をした以外は素晴らしいフリーだったと思います。それにしても3サルコウ、痛そうなコケ方だったなあ。
後半の3Lz-3T、昨シーズンの全日本でも今シーズンも失敗が多かったのに今回は完璧に決めました。2Aからの3連続も綺麗でキレのある回転で良かったと思います。
改めて昨年の全日本を見返すと、この一年でびっくりするくらい大人っぽくなったなあと感じました。宇野選手もそうだし、シニアの舞台でトップレベルの選手たちと競うという経験は、選手にとって物凄いインパクトなんでしょうね。 

        ☆☆☆☆☆☆

フリー最後の登場は復活を期す本郷選手。宮原選手の同期と言っていいと思いますが、明暗が分かれてしまいました。
ショート2位だったのに。フリーを昨シーズン滑りこんできたノリのいいプログラムに変えたのに。最後に3サルコウに3トゥループを意地でつけたのに。最終的な結果に繋がらなかった。言葉では言えないくらい悔しかったと思います。

でも本郷選手にはまだまだ先がある。今回失敗はしたけど出来る限りのリカバリーをした事は、きっと次に繋がるはずです。というか繋げてほしい。
昨シーズンの途中あたりから今一つパッとしなかった本郷選手ですが、この全日本をきっかけに再浮上してほしいです。




全日本の結果を受けて世界選手権代表は、宮原、樋口、三原3選手に順当に決定。

グランプリシリーズロスに陥っていた私ですが、今は世界選手権が待ちきれないニャ。
その前に四大陸もありますが。

それでも物足りない。
もっともっと地上波かBSでいろんな試合を放映してほしいニャ。

さんざんテレビに文句つけといて何ですけど。



このような拙いブログを読んでくださった皆さまありがとうございます。
来年も気が向いたら覗いてやって下さい。

それでは、良いお年をお迎えください。





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日本のフィギュア選手は本当に大変ニャ。
でもファンにとっては嬉しい事ニャ。


目まぐるしかった12月。ようやく仕事納めで久々のブログ更新です。
もう、もう、全日本を観て喋りたかった事がいっぱい!


まずは、宇野選手、初優勝おめでとう!
そして宮原選手は3連覇おめでとう!

王者羽生選手の不在、女王の座を脅かす若手がまだ経験不足、という状況で、宇野、宮原両選手の優勝はほぼ規定路線とはいえ、その規定路線通りの結果を出すことがどれほど難しいかは、宇野、宮原両選手の演技前後の表情を見ると何となくわかります。

わけても宇野選手の男泣き。
私は基本的にアスリートの涙は好きではないのですが、久々にグッときた涙でした。


全日本の宇野選手の演技。
SPもFSも決していい出来とは言えませんでした。特に4回転はクリアに決められたジャンプが一つもなかった。FSの4トゥループは2本とも単独になってしまった為かなり点を損してしまいました。本人にとっては不満の残る全日本だったと思います。

それでも宇野選手が強いなと思うのは、同じミスでも回転不足を取られるのが少ないところ。苦しい着地であってもしっかり回りきっている事が多い。他の選手の演技でよく見かける、抜けるとか、途中でほどけるとか、そういったミスが少ない。
昨シーズンの宇野選手のコメントに「ジャンプのミスはあったけど消極的なミスではなかった、チャレンジした上でのミスだったので・・・」みたいなのがあったのがとても印象に残っています。このコメントから想像するに、宇野選手はおそらくジャンプを跳ぶ時に「失敗を恐れず思いきって跳ぶ」事を人一倍心がけているのではないかな?と。
もちろん、他の選手もそこは同じだろうと思いますが、宇野選手の場合そのあたりの強気が抜きん出ているのかな?技術的なところは私はよくわからないので、やっぱり気持ちの問題かな?と想像しているのですがどうなんでしょうか。

ともあれ、コーチに抱きついて子供のように泣きじゃくっていた宇野選手。演技中の男っぽさとの対比がなんとも言えず魅力的でした。母性本能をくすぐるというか。少年と大人との間にいる年代ならではの魅力ですね。またこれで女性ファンが増えたかも。



男子準優勝は田中刑事NHK杯に続いてお手柄ですね。
私がNHK杯で田中選手びいきになったせいかもしれませんが、全日本での田中選手には自信と風格みたいなものを感じました。インタビューでは緊張してたと言ってたけど、GPシリーズの時に比べると演技自体は随分落ち着いて集中していたように見えました。
準優勝という結果も、ラッキーに転がり込んできたのではなく、今の自分に出来る事、やるべき事をやって取るべくして取った、という感じがします。

面白かったのはショートのインタビュー。ステップでは大きな手拍子が鳴り止みませんでしたね、という質問に対して「緊張と入り混じって、自分の中では動きづらかったです。」と答えたのには笑ってしまいました。ここは普通嘘でも「嬉しかったです」とか「有り難かったです」とか言う所だろう、と。なんて正直で素直な人なんだ!一歩間違えれば、観客の手拍子が邪魔だったという意味に受け取られるかもしれないのに。悪気や嫌みがないからこそというか、むしろ真面目で正直な人柄が感じられるコメントでした😺



無良選手はショート1位だったのにフリーで振るわず3位。どうも無良選手は実力を出しきれず、自滅パターンが多い。ショート、フリー両方良かった試合の印象があまりありません。特に今回のフリーは出だしが良かったのに後半ミスを連発。プレッシャーでスタミナが早く切れてしまったのでしょうか。本人は力みすぎたとインタビューで話してましたが、私には最後の方、足にきていて踏ん張れなかったように見えました。
それでも得意の3アクセル、後半の2本目がダブルになった後もう一度3アクセルに挑んだあたりに意地を感じました。こうしたリカバリーは練習していたらしいのですが、残念なのはその後。3フリップ、3ルッツという基礎点の高いジャンプが決まらず、コンビネーションにする事も出来なかった。結局コンビネーションは1本しか跳べなかった、これが痛かったと思います。

小塚元選手やここ数年の浅田選手にも共通する「力が無いわけではないのに、ここぞというところで結果が出せない」もどかしさを無良選手にも感じます。今回もショート1位で世界選手権に手をかけかけたのに逃してしまった。ひいきの田中選手が代表に選ばれたのは嬉しいですが、無良選手の悔しさを思うと残念でなりません。
男子は日本がレベルトップだと思うので4枠にしてくれないかな。そういう風に規定を変えてくれないかな。無理でしょうけど。



その他の選手で印象に残ったのは日野、友野、島田、須本の4選手。


山本選手の代わりに出場したNHK杯では「ボクなんかがこんな舞台に立っていいのかな?」という感じで遠慮がちに見えた日野選手。そのNHK杯出場の経験が自信に繋がったのか、全日本ではいい感じにギラついてきたように思います。スピードと勢いも増してきたように感じたのは気のせいでしょうか。

フリーのインタビューの途中で感極まって言葉に詰まりかけた時、カメラがスッとズームアップしたのにイラッ。アレ、テレビで見てていつもイラッと来ます。多分テレビ業界、カメラマンの間では常識というかマニュアル化しているのでしょう。出演者が涙ぐんだり感極まったりすると必ずと言っていいほどカメラが寄る。下品な条件反射だなと思います。人の感情や感動を売り物にしている感があからさま過ぎて、無神経、厚顔無恥なテレビマンの顔がちらついて、感動しかけてたのが一気に冷めます。業界にドップリ浸かっていると、見ている人がそれをどう感じるかという想像力が欠如してくるんでしょうか。ズームアップだけでなく、テレビを見ていてテレビ業界人の惰性や思考停止ぶりにイラッと来る事がよくあります。こういう演出が視聴者にウケると独りよがりに決めつけて番組を作ってるみたいな。
たまに寄らないカメラワークに出会うと良心的なカメラマンもいるんだ、と勝手に感心してしまいます。単にたまたまだけだったかもしれないのに。それぐらいテレビのお約束というヤツが嫌いです。


全日本ジュニア王者・友野選手は既に来シーズンのシニアデビューに備えたモードに入っている感じ。フリーでは4回転サルコウ、3アクセルを見事に成功させました。ジャンプだけでなく、スピンを丁寧に回っていたり、ステップでは全身で表現しようという意欲が感じられたり、溌剌とした気持ちのいい演技でした。何より楽しそうに滑っていたのが良かった!
ちょっと残念だったのが、ショートもフリーも3フリップからのコンビネーションが3-2になったところ。あれが3-3に出来ていたらもっと点が伸びたのに惜しかった、もったいなかったと思います。


島田選手はジュニア時代の羽生選手を彷彿とさせる所があると思います。線が細く王子様感があって、でもその中に力強さも隠れていて、観る人を惹き付ける何かがあるような気がします。ちょっとうまく表現できないのですが。
羽生選手のように王子様感はそのままに、タフでカリスマ性のあるスケーターになっていく可能性を持っていると思います。

フリーの「ロミオとジュリエット」は島田選手にピッタリの選曲。今シーズンの日本選手のプログラムの中でも特に気に入っている一つです。本田真凛選手も同じくフリーで使ってますね。フィギュアではベタ中のベタな曲で、一部では「ベタ過ぎやん!」という声もあるようですが、両選手ともロマンチックな雰囲気のある選手なので似合ってるから私は全然OKだと思っています。

まだ難易度の高いジャンプはあまり入れてないですが、ジュニアGPシリーズ2戦目では回転不足で転倒はしたものの4サルコウにチャレンジしてました。ジャンプに関してはまだまだこれからですね。
4回転はまだまだでも、前半のコンビネーションの最初の3ルッツなんかは大きく幅があって壮快です。今回のカメラの角度では分かりにくいのですが、ジュニアGPシリーズフランス大会では真横からの角度だったので、幅があるのがよくわかりました。

スピード感があって尚且つ滑らかに伸びるスケーティングは私の好みです。同世代のジュニア選手の中でも最も期待の選手です。インタビューでの受け答えを聞いていると、15歳という年齢にしてはしっかりと自分の考えを持ち、自分の言葉で語れる選手に思えます。このまま伸び伸びと自分のペースで成長していってくれると嬉しいなと思います。


須本選手も今シーズンのジュニアGP シリーズで活躍し印象に残った選手。淡々、飄々としたユニークな雰囲気を持ってますね。顔立ちがちょっと若い頃のさんまさんに似ているような・・・。
須本選手も滑らかで流れのあるスケーティングが持ち味の選手。今回は更にジュニアGPシリーズに比べてスピードとキレが増しているような気がします。


シニア、ジュニアに関わらず、全般的にGPシリーズよりキレのあるいい演技をする選手が多かった印象があります。若いから短期間でグッと伸びたのか、全日本ではより一層気合いが入るからなのか。
いずれにしても日本フィギュア界の層の厚さを再認識できた嬉しい大会でした。

選手は本当に、本当に大変でしょうけど。





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忠臣蔵って何か変ニャ 本当に「忠義の仇討ち」?

今年もまた"あの時期"が近づいて参りました。

忠臣蔵

日本人なら知らない人はいない、最近ではハリウッドでリメイク版まで作られて海外でも多少知られつつある、忠義の志士の物語。
こういうの、日本人の琴線に触れるんですよね。無念の死を遂げた主君の仇討ち。以前は私も、忠臣蔵とは忠義の仇討ちの物語、そう思ってました。

でも、日本史に興味を持つようになってから少しずつ疑問を持つようになりました。



忠臣蔵」って何か変。


あれって筋通ってます?

もしかして私達、騙されてませんか?


        ▽▲▽▲▽▲


疑問1 吉良上野介は本当に悪い人だったの?


忠臣蔵」では、吉良上野介に度重なる嫌がらせを受けて、我慢の限界に達した浅野内匠頭が斬りかかった、とされています。

吉良上野介は本当にそんな嫌がらせをしたのか?

ご存じの方もいると思いますが、確認はされていません。浅野内匠頭自身も、斬りかかった具体的な理由については最後まではっきりとは明かしませんでした。真実は内匠頭と共にお墓に入ってしまったわけです。
斬りかかる時に内匠頭が言った事になっている「この間の遺恨、覚えたか~!」も実際には言っていない、という話もあるそうです。

また、吉良は領民たちから名君として慕われていたと言われ、今でも地元では毎年吉良上野介を偲ぶ行事が行われています。
そんな人が袖の下が少なかったとか、或いは塩の産地同士のライバル意識とかで、稚拙な嫌がらせをするものでしょうか?
しかも、朝廷からの使者をもてなすという、徳川幕府の威信がかかった場で。下手をすれば赤穂藩の失態の責任を、指南役である吉良自身が負わなくてはいけないかもしれないのに。
もし、吉良が忠臣蔵で描かれているような、高慢ちきで底意地の悪い卑小な人物だったなら尚更、保身には敏感なんじゃないかと思うのですが。

嫌がらせが絶対なかったとは言いきれませんが、あまりにも説得力が無さすぎる気がします。



疑問2 なぜ浅野内匠頭は刃傷沙汰に及んだのか?


では何故、内匠頭は吉良に斬りかかったのでしょう?

一つの説として、内匠頭が精神的な病を抱えていたというのがあります。
叔父さんだか誰かが、大した理由もないのに突然乱心して家来を斬り殺したとかいう話もあり、血筋的にそういう気があったとも言われています。
病とまでいかなくても、キレやすい性格だったという説もあります。

もし、この説が事実だったとしたら、吉良上野介は大した理由もなく、たまたま目についたから標的にされたという可能性もあります。現代の「誰でもよかった」というのと同じような感じで。
内匠頭が具体的な動機を明かさなかったのも、話さなかったのではなく話せなかった、何故なら理由らしい理由がなかったから、という推測も成り立ちます。



疑問3 喧嘩両成敗の理屈は成り立つのか?


赤穂浪士が大義名分に掲げたのが「喧嘩両成敗の正道に反する」という理屈。
内匠頭だけが切腹を申し付けられ、吉良はおとがめなし。これは、喧嘩両成敗の正道に反する不公平な処分だというもの。

でも、あの事件、喧嘩と呼べるのでしょうか?
吉良は最後まで刀を抜いていません。刀を抜いていない、しかも高齢の、しかも指南役である相手を、その教えを乞う立場の者が一方的に斬りつけた。
これ、少なくとも現代人の感覚では喧嘩とは言えません。当時の武家の考え方では喧嘩になるんでしょうか?

私には、赤穂浪士が、或いは何らかの意図を持った誰かが討ち入りを正当化するために無理矢理捻り出した屁理屈に思えるのですが。



疑問4 幕府の処分は不当だったのか?


内匠頭に即日切腹を命じた幕府の判断は不当、不公平だったのでしょうか?

内匠頭の行為は「むやみに刀を抜いてはいけない殿中で」「刀を抜いていない老人を一方的に斬りつけ」「主君である徳川家の顔に泥を塗った」行為です。
幕府は内匠頭からちゃんと話を聞こうとしていたようです。取り調べをして自己弁護の機会をきちんと与えています。問答無用で処断したわけではありません。

更に、応戦するでもなくただ逃げようとしただけの無防備な老人を討ち損じた。これは当時の考え方からすれば「武士として不覚」ではないのでしょうか。内匠頭は何重にも「やっちまった」状態なのではないでしょうか。
切腹を許されただけでも充分温情判決だと私は思うのですが。

一方の吉良には、一応表だってのお咎めはなし。これは当然でしょう。吉良はあくまで被害者なのですから。
例えば、吉良が普通に道の往来で内匠頭に斬りつけられっぱなしだったら、これもまた「武士として不覚」でしょうが、この場合は応戦しなくて正解でしょう。

もし吉良が嫌がらせしていたのが事実だったとしても、内匠頭の行為は正当化できないと思います。
従って幕府の処分が不当だとするのは無理があると私は思います。



疑問5 吉良襲撃は仇討ちと呼べるのか?


赤穂浪士にとって吉良は仇なのでしょうか?
吉良が内匠頭を斬りつけて殺したのならそうなるでしょう。でも実際はそうではない。どんな理由があったとしても浅野内匠頭が加害者で、吉良上野介は被害者であることに変わりはない。
加害者の身内が被害者を襲うって、普通に考えればあり得ない、無茶苦茶な理屈ではないですか?逆恨み以外の何物でもない。
そもそも赤穂藩は何で被害者ヅラしているんでしょうか。

処分に不服があるなら恨むべき相手は幕府でしょう。即日切腹を申し付けたのもお家とり潰しも幕府の判断です。吉良には関係ない。

吉良を討ち損じた殿はさぞかし無念であられただろう。その無念を我らが晴らす、という事なら、赤穂浪士の立場からすればそれなりに筋が通っているとは思います。もちろん吉良の側からすれば、とんでもない話ですが。
でも、もしそうならそれは仇討ちではないと思うのですが。




当時の武家の間の問題を現代の感覚で測るのは無理があるとは思います。
でも改めて考えるとやっぱり変。

以前は私も忠臣蔵の話は忠義の仇討ちだと思ってました。疑問を持った事もありませんでした。赤穂浪士は正義、吉良は悪人。物心ついた頃から毎年のようにTVでドラマを見て、主君の仇討ちを果たした忠臣の物語、と刷り込まれ続けてきたため、改めて「それってどうなの?」と深く考えてみたことはありませんでした。


忠臣蔵」に疑問を持つようになってから、吉良上野介やその一族子孫の方たちに対する同情と申し訳なさを感じるようになりました。
忠臣蔵」で描かれていることの何がどこまで事実なのかわからないのに一方的に悪者にされて、日本人の侮蔑と憎悪を何百年も受け続けてきたわけですから。どれだけ肩身の狭い思いをして生きてこられたのか。どれだけ悔しい思いをしてこられたのか。

繰り返しになりますが、たとえ吉良上野介が「忠臣蔵」通りの意地悪じじいだったとしても、浅野内匠頭の行為も赤穂浪士の自称仇討ちも正当化できないと思います。どう考えても、何回考えても私には納得できない。
普通に考えれば内匠頭は加害者。その家臣である赤穂藩士は吉良上野介に、主君のしでかした事を詫びるのが本来は筋ではないですか。それを詫びるどころか襲って殺すなんて、こんな不条理な話があるでしょうか。
それなのに「忠臣蔵」の中では内匠頭も赤穂浪士も悲劇の主人公のように持ち上げられている。何をどう理解すればそういうおかしな事になるんでしょう。考えれば考えるほど、そんなおかしな事が何百年もまかり通っている事が私には不思議でしょうがありません。

傷害事件の加害者と逆恨みしたその身内がなぜこんな風に祀り上げられたのか、当時の世論や雰囲気を反映した自然発生的なものなのか、それとも誰かが何らかの意図を持って煽動した結果なのか。単に当時の歌舞伎界が事件を分かりやすい勧善懲悪の話として脚色して、その演目が庶民にウケてしまったのでそのままこうなってしまったのか。


こういう私の考えが間違っているのでしょうか?もしかしたら事件に対する私の見方が偏っているか、あの時代の武家の考え方に対する理解・知識が不足しているのかもしれません。
でも、やっぱり私には「忠臣蔵」には多くのゴマカシが含まれているようにどうしても思えてしまうのです。

もちろん、赤穂浪士側にやっぱり分があって、吉良は本当に恨まれても仕方のない人だった、赤穂浪士に討たれても仕方のない事を内匠頭にした可能性もあります。
それでも、現状何が真実かわからず、吉良が一方的に悪者にされている以上、私は吉良側に立ちたいと思います。


もう一つ。
吉良上野介一族以外に気の毒に思うのが、自称仇討ちに加わらなかった赤穂藩士達とその一族です。この人達もやはり随分肩身の狭い、辛い思いをしてこられたと思います。「忠臣蔵」がもて囃されればもて囃されるほど。
当時の武家の考え方がどうかはわかりませんが、自称仇討ちに加わる、加わらないはそれぞれの置かれた立場、事情によって判断が分かれて当然だと思います。加わらなかったと言って不忠だとか命を惜しんだ卑怯ものとは言えないと思います。
むしろ庶民が赤穂浪士による仇討ちを期待していたと言われる当時の空気の中で、自称仇討ちに加わらないという決断を下し、吉良を討った四十七士をもてはやす雰囲気の中で、肩身の狭い思いをしながら生き続ける事を選んだ、その生き方も勇気のいる事だったと思います。

また、例えば内匠頭が本当に精神的病を抱えていた人で、家臣たちは皆その事を知っていて、吉良に落ち度がなかった事をわかっていた可能性だってある。その場合吉良を討つ理由はないのですから、自称仇討ちに加わらなくても何ら不思議はないわけです。もしそうなら吉良を討ちに行った大石内蔵助以下四十七士の方がおかしいという事になる。内匠頭の精神的病という、赤穂藩にとって世間に知られたくない事実から目を逸らすために「吉良が意地悪したらしい」という噂に乗っかって吉良を悪者にして内匠頭の名誉を守ろうとした可能性だってあります。

このように可能性を論じれば、いくらでも出てきます。


とにかく真実はわかっていない。
なのに「忠臣蔵」の物語が一人歩きしていて、吉良が一方的に悪者にされている。

だから私は吉良擁護、反赤穂浪士の立場をとることにしました。別にそれでどうなるというわけでもないけれど、単なる自己満足なんですけど、あまりに今の状態が不公平だと思うので。



忠臣蔵に限らず、歴史的事実と一般に思い込んでいる事が全然真実じゃない事はたくさんあります。
歴史は勝者が作る、時の権力者によって歪められでっち上げられる。後の世の人がその時々の都合に合わせて「事実」を書き替える。
自分に直接関係なければ単なる歴史の一ページですが、当事者にとっては人生を左右する、大変なことです。
いや、当事者でなくても、歪められ書き替えられた事を信じこまされている事自体、恐ろしいことです。それを気づかないでいることはもっと恐ろしいです。

きっと今現在も私が知っていると思っている歴史、物事の多くは、多分真実とは違っていると思います。そもそも、本当に本当のところというのはなかなかわかるものじゃないと思います。メディアの流すニュースもネットに溢れている情報も何がどこまで正しいのか。





歴史の事実はどうあれ、とりあえず私はアンチ「忠臣蔵」でいきます。

でも「忠臣蔵」ファンの人に喧嘩を売る気はありませんのであしからず。






12月に入って仕事が忙しくなり、毎日きちんとブログ更新という当初の目標が実行できなくなってしまいました。
でも、ここは仕方ない。無理に形だけの更新をしても意味がないですから。

仕事が忙しいというのは有り難い事です。私のような、特にスキルも資格もない者でもそれなりに必要としてもらえてるという事ですから。

まさしく猫の手も借りたい状態。


ここで1句。


師も走る  
   にゃんこも走る 
        師走かな





幕府VS薩長 もう一つの真実・・・?


いつもの妄想ですけど何か?信長は光秀の謀反がちょっと嬉しかった説


日本史上最恐の怨霊は誰だ?選手権


今でもムカつく「江~姫たちの戦国~」大河ドラマをなめんなよ


平将門、崇徳天皇に対抗できる怨霊 いるのかニャ?





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グランプリシリーズロス まっ只中ニャ

心にポッカリ穴が開いています。
グランプリシリーズが終わってしまった。



遅ればせながら。

羽生選手、4連覇おめでとう!

宮原選手、パーソナルベストと銀メダルおめでとう!

宇野選手、銅メダルおめでとう!


男女合わせて金・銀・銅、コンプリートです!
うまいこと集めましたね🎵


男子はミスが多くて、羽生選手も宇野選手も不完全燃焼という感じでした。
宇野選手。フリーの演技後、あれ、どうしたんでしょうか?何とも言えない表情してましたね。
「入り込んでいてホッとするのに時間がかかった」みたいな事を言ってましたが、宇野選手のあんな表情初めて見ました。

羽生選手はいつになくジャンプミスを連発。4回転ジャンプのミスはともかく、3ルッツがシングルに。羽生選手にとって3ルッツは元々ミス率が高い方のジャンプだと思いますが、大抵は転倒で今回のように抜けるというのはあまり印象にないです。後半、いつもより疲れていたかな?
先日「フィギュアスケートTV!」で、羽生選手の「ロミオとジュリエット」を久し振りに見ました。そう言えばこの頃の羽生選手はシニアのフリーの演技時間にまだ適応しきれてなくて、滑り終わると毎回ヘロヘロになってましたね。
あんなに華奢に見えるのに、あの頃と比べて随分スタミナがついてきたんですね。一度羽生選手の筋肉見てみたいです。別に不純な動機からではなくて。宇野選手やネイサン・チェン選手などは見るからに筋肉あるな、ってわかりますが、羽生選手は衣装の上からでは足以外は全くあるように見えないので。


男子フリーで唯一ガッツポーズが出たネイサン・チェン。控えめなガッツポーズでした。もっとガッとやってもいい出来だったのに。
チェン、いや、チェンとかチャンとか紛らわしいのでネイサンと呼びます、のFSのプログラム「ダッタン人の踊り」は私のお気に入りの一つです。元々好きな曲でしたが、ネイサンのお陰でますます好きになりました。
そのプログラムの中で一番好きなのは、演技開始から10秒あたりの両腕を上から下にユラユラさせ、足元もユラユラ滑る振り。海の中でユラユラ揺れるコンブみたい。

シリーズが始まった頃は、4回転ジャンプが凄いルーキーというイメージだけだったネイサン。今ではすっかりファンになりました。フリーの最初のポーズの時の目がいい!

羽生選手、宇野選手もそうですが、演技中は大人っぽく男っぽい。時に"大人の色気"みたいなものすら感じさせる事もある。でも、演技以外では年相応の少年っぽさがあって、そのギャップにやられてしまいます。特にネイサンはラーメン大好き小池さんちの子に見えることが時々あって、しかもうちのいとこにちょっとだけ似てるので、なんだか親近感を覚えます。


日本人選手二人と、大好きになったネイサンが表彰台という結果は嬉しいのですが、出来れば女子のようにハイレベルな争いを経ての結果であればもっと良かった。欲張りすぎでしょうか。
もちろん、どの選手もプレッシャーの中で懸命な滑りを見せてくれたのはわかっていますが。やはりちょっと残念でした。



女子は本当に素晴らしい闘いでした。
ラジオノワだけはちょっと残念な出来でしたが、それでも悪いなりに最低限のリカバリーが出来ていたり、さすがここ数年ファイナルの常連だけの事はあります。


前にソツコワの演技をつまらないと酷いことを言ってしまった私。すみませんでした。
今回のフリーは全然そんな事なかった!スピードもキレもあったし、今まで何でそんな風に思ってたんだろう?と我ながら不思議です。

もしかしたら同じ長身のロシア選手ということで、ポゴリラヤのようなスピーディでダイナミックな演技を無意識のうちに勝手に期待していたのかもしれません。そしてポゴちゃんと比べて「物足りない」「つまらない」と感じてしまっていたのかも、と自己分析しています。
思い込みが激しいというか、これはこうだ!と何でも決めてかかってしまうのが私の悪いクセ。ソツ子ちゃん、本当にゴメン。

当たり前の事ですが、ソツコワとポゴリラヤの持ち味は違う。
このFSは、ソツコワのおっとりした雰囲気と長身を活かした大きくゆったりしたスケーティング、淡いピンクの衣装と曲調、そうしたもの全てがピタリとはまって、柔らかく優雅な、素敵なプログラムになっていたように思います。

こうした"おっとりとした柔らかな雰囲気"はソツコワ選手ならではのもの。やはり前に「存在感が薄い」「色がない」とディスった事も撤回して慎んでお詫びします。
ちょっとだけ言い訳するとすれば、ソツ子ちゃんは強烈なインパクトはないけれど、見ているうちにじわじわと魅力が感じられるようになる、噛めば噛むほど味のでるスルメタイプの選手なのかもしれないな、と。
いやいや、やっぱり私の先入観や見る目のなさがいけないんです。反省して、これからは何事にも曇りのない目で物事を見るように、ちょっとずつでもそうなれるように心がけます。これまでも思い込みの激しさで失敗してきた経験が多々あるので。


でも、実害のない思い込み=妄想癖は手離さないニャ!
これを手離したら、もうにゃんこはにゃんこでなくなるニャ!
NO妄想 NO LIFEニャ!

        ☆☆☆☆☆☆


宮原選手!!!
やりましたね~~~!
ファイナルでSP、FS、合計でパーソナルベスト更新!銀メダル!!

こうなってみると、シリーズ中のステップ0点や超久し振りの転倒などの試練、ぎりぎり6位でのファイナル進出も、この快挙のための壮大な前フリだったのかと思ってしまいます。
マンガかドラマの筋書きみたいニャ!

ジャンプはフリップでヒヤッとした以外は、回転不足を取られないように落ち着いてしっかり跳んでいたように見えました。三連続ジャンプの、跳び急いで乱れる悪いクセも出ませんでした。SPもそうでしたが、シリーズ中よりも断然落ち着いて集中出来ていた感じがします。

よく宮原選手はジャンプが低い、と言われます。確かに低い事に間違いはないですが、他にもジャンプの低い選手はいるし、宮原選手だけがそこまで言われるほど低いとは私は思いません。
特に2A-3Tの2Aはそれほど低くないし幅もあって、何より回転にキレがある。
考えてみれば、低くても2回転、3回転回れるという事は回転が早いと言えるのではないか、それはそれで凄い事ではないか、と思うのは私が宮原選手びいきだからでしょうか。

それと、遂に演技構成点が70点台に乗りましたね。昨シーズンぐーんと伸びて、今年も少しずつ着実に伸ばしてきた得点。コツコツ努力を積み重ねる宮原選手らしいです。



メドベちゃんはまたしても珍しいジャンプミス。荒川さんいわく、いつもとジャンプに入るコースが違っていたとか。やっぱり緊張からだったんでしょうか。
いつも年齢に似ず落ち着き払っている(ように見える)メドベちゃんですが、今回のファイナルはSPも表情に緊張感が見えました。
17歳にして追われる立場になった自覚からか、宮原選手やポゴリラヤのPB連発によるプレッシャーだったのか、或いはSP歴代最高得点を出して合計点での世界記録更新がちらついたのか・・・。
ただ、それでも150点近い点が出ちゃうんですからね~。強い!

メドベちゃんの高得点に対して文句はありません。加点を少しでも多く稼ぐために様々な工夫をしたプログラムを、毎回大きなミスなくこなしているのは凄いと思います。
ジャンプを跳ぶ時も、跳ぶ前に大きく足を上げたり必ず一工夫入れていて、出来る事を出来るだけ盛り込んでいるプログラム。

でも、盛り込みすぎてちょっと忙しいと感じるのは私だけでしょうか。

例えばステップなど、出来る限り大きく体を動かそうとしているのはわかるのですが、手や足を伸ばせるだけ伸ばそうとして、その手足を伸ばした勢いに体が引っ張られてスケーティングのスムーズさが損なわれているように感じられる時があります。上手く説明できないのですが。
同じくステップで大きく体を動かそうとしている(と思われる)宮原選手の場合は、全身の体の動きが滑らかに見えるのですが、メドベちゃんの場合は無理して頑張って体伸ばしてます感が感じられてしまうんですよね。
あくまで、素人の個人的感想ですが。

演技構成点が高いという事は、ジャッジの目から見て全く問題ないという事なんでしょう。
ちょっとスムーズさや流れに欠けると感じる私が、またしても思い込みに縛られているのかもしれません。でもどうしても私にはメドベちゃんの全体的な演技がわずかにぎこちない、忙しいように感じられてしまいます。

やっぱり欲張り過ぎか・・・。
ド素人の分際で世界女王の滑りにケチをつけるなんて・・・。

これもファンだからこその「愛のムチ」ならぬ「愛のケチ」だという事で見逃してね、メドベちゃん。



あ、今さらですが。

ファイナル連覇おめでとう!
世界選手権も期待してますよ!

我らが日本のエース宮原選手も負けてないですけど!




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