謎好きにゃんこの妄想

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木村太郎さんの冷徹な予測を聞いて考えた事

国内外の専門家と言われる人達が悉く見誤ったアメリカ大統領選。評論家、事情通とかいう人達って一体何なのでしょうね。ヒラリーさん勝利を断言し、予想を外して公約の丸坊主になった人もいましたが殆どの人は恥じ入るどころか手の平クル~。
優木まおみの「意外とポンコツ」という指摘、ちょっと笑っちゃいました。同感です。

そんな中で異彩を放っているのが木村太郎さん。このところ連日テレビに出ている感じですね。

ヒラリーでもう決まり!という論調が大勢を占めている時に、トランプさんの勝利を予想していた数少ない方の一人、なのだそうです。



その木村さんが、トランプ新大統領が選挙中に表明していた政策を実際に進める可能性が、かなり高いと予測しています。

TPP交渉破棄、在日米軍の駐留費増額要求。

ただし在日米軍に関しては費用の問題ではなく、トランプさんの本音はアメリカの負担そのものをやめたい、という所にあるんじゃないかというのが木村さんの分析です。当面はとりあえず費用の負担増を要求してくるかもしれないが、いずれ米軍が日本からいなくなる事を前提に日本は安全保障をどうするのか今から考えておかないといけない、というような事をおっしゃってました。

自分の国は自分で守る。
本当は当たり前の事なんですよね。
でも今まではそれが出来ていなかった。アメリカに守ってもらう事が当たり前だとずっと思ってきた、思わされてきたし、日本が自力で国防を考える事=軍国主義復活の兆し、みたいなおかしな空気がありましたもんね。

集団的自衛権の行使容認について議論されていた頃、テレビで街頭インタビューが流れてました。その中で60代位の女性が「私は戦争は嫌い!戦争反対!平和が一番!」と熱く語ってました。インタビュアーが「これまで通りアメリカに守ってもらえばいいと?」と訊くと「そうそう!その通り!」とこれまた熱い調子で頷く。

え~!?何だそれ。
戦争は嫌いだけどアメリカ人が日本を守るために血を流す事はいいの?とテレビに向かって突っ込んでしまいました。言ったご本人は多分そんなつもりじゃなかったろうけど、その女性の言ってる事は結局そういう事です。

怖いのはその女性が自分の言ってる事の意味が分かってない事。アメリカが日本を守るという事は、日本の為にアメリカ人が血を流す可能性を含んでいる事に全く考えが至ってない事。そんな想像力の欠けた人が、恐らくは自分を平和主義者、反戦主義者だと思いこんで、しかもそんな自分に思いっきり満足しているだろう事。だって物凄いドヤ顔でテレビに映ってましたもん。

私はこの世の中で一番恐ろしいのは、想像力の欠けた人だと思っています。
私のように想像力が有りすぎて、アホな妄想に陥りやすいのも困ったものですが。


私も戦争は嫌です。怖いです。
でも「戦争反対、平和バンザイ!」と口で言うだけで済んでいた時期は過ぎたと思っています。見たいものだけを見て、聞きたい話だけを聞いて、信じたい事だけを信じて、それでやり過ごせてきた時期も過ぎたと思っています。
戦争が嫌で怖いからこそ、真面目に、現実的に国防を考えないといけないと思っています。

以前は、たとえ世界でどんな事が起ころうと、現実に何処かの国が日本に攻めてくるなんて事はあり得ないと思っていました。
特に今のような「グローバルな」社会では。

でもクリミアの一件があってから考えが変わりました。
今時こんな事は起こらないだろうという事が現実に起こり、しかも国際社会はロシアを非難するだけで実質何も出来なかった。
経済制裁はしてますし、一応経済面ではそれなりの効力はあったようです。でもそれでロシアが弱体化したかというと全然そんな事はなくて、寧ろ逆に政治的影響力を増した感があります。
そもそも経済制裁にしたって、最初のうちEU諸国は腰が引けてましたよね。普段ごリッパな事を偉そうに口にしてても所詮その程度のものなんだな、とつくづく思いました。




先の事は誰にも分からない。
私達よりはるかに世界の裏の裏を知っているはずのお偉い先生方が、選挙の行方すら読み間違うくらいですから。

トランプ新大統領がこれからどういう政策を行うのか。アメリカがどうなっていくのか。
アメリカ国民にさえ分からない事が日本人の私達に分かる訳がない。増して私達がどうこうできる事じゃない。

だったらアメリカの動向にむやみに右往左往するんじゃなく、日本は日本のやるべき事をやっていく、考えるべき事を考えておくだけだと思います。
これからアメリカがどうなろうと、木村太郎さんの言うように日本は日本の安全保障を独自に現実的に考えていかないといけないと思います。

こういう事を、本当なら日本人自身が自発的にもっと前に気付かないといけなかったのに、アメリカに突き放される可能性が語られはじめてからようやく、否応なく、というのが情けないですね。



私は超がつくネガティブ思考なので、何事もやる前から悲観的になって諦めてしまう悪いクセがあります。これまでの人生でたくさん損をしてきたと思います。

ただ、一つだけネガティブで良かった事があります。それは、常に最悪の事を想定して「これがうまくいかなかったらこうする」という保険を用意しておく習慣がついている事。常に最悪を想定しているお陰で少々悪い事や不運な事があってもそれほどダメージを受けないで済んでいる事です。寧ろ「この程度で済んで良かった!」とホッとする事の方が多いかもしれません。


日本は、大した根拠のないポジティブ思考や他人任せの思考停止から脱け出して、あらゆる事態や最悪を想定して備える普通の国になる時だと思います。

だって選挙予想を外すのとは訳が違うんですから。


あ、木村さんに楯突くつもりはありませんが、TPPはもうない、と断言するのはちょっと早いかな、と思います。まだ30%くらいは可能性あるかな、と思っています。





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