謎好きにゃんこの妄想

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初心者が解説してみた!フィギュア・ジャンプの採点ルール その2

その2では、ジャンプを跳びすぎてしまった場合の採点ルールについて解説してみます。

※私は「初心者に毛が生えた」程度のフィギュアファンなので、持ってる知識は不十分で曖昧です。でも、いちいち調べて確認してから書いているといつまでも書き終われそうにないので、ここでは「今現在、自分がこう理解している、こう記憶している」ものをベースに書いていきたいと思います。内容が不正確だったり記憶違い、勘違いしてるものを含んでいるかもしれませんので、その前提でお読みいただければ助かります。
「フィギュア観るの好きだけど、ルールとかはわからない、わざわざ詳しく調べるほどでもない」という方に、ザックリ大体こんな雰囲気、というのが伝わればいいな、という程度のものですのであしからず。

      

●跳びすぎ注意!

「私はスタミナあるから、ジャンプいくらでもガンガン跳べるゼ!」

こんな選手がいたとして・・・
ジャンプをたくさん跳べば、得点をたくさん稼げて有利なのでは?

・・・そうはいかないんですね。
ジャンプの回数は決められています。



○ジャンプの回数


SP(ショートプログラム)は3回まで。


SPのジャンプは最近ルールが厳しく細かくなりました。

・3回のうち1回はコンビネーションにしなければならない。
・単独ジャンプは跳ぶ前にステップを入れて、なおかつステップから直ちに跳ばなければならない。
・1回、アクセルを跳ばなければならない。

しかも、単独ジャンプは3回転と決められており、1回転や2回転になってしまった場合は0点になります。
コンビネーションも最低○回転+○回転以上という規定があったと思います。アクセルもシングル(1回転)になったらやはり0点。

私が知ってる規定だけでもこれだけあります。他にもまだあるかも。
選手にとってみれば、ますますプレッシャーがかかる過酷な規定です。




FS(フリースケーティング)は男子は8回まで、女子は7回まで。

 うち3回までは連続ジャンプに出来る。
 その内1回は3連続に出来る。

FSはSPと違い、1回転や2回転になったジャンプでも点はもらえます。


このようにジャンプの回数は決められているのですが、跳びたかったらもっと跳んでもいいです。ただ、規定数を越えたら点にならないだけで。




○得意なジャンプだけ跳ぶ!・・・というワガママは許さん!


ジャンプで得点を稼ごうと思ったら、やっぱり基礎点の高いジャンプをたくさん跳んだ方が効率がいいと誰しも考えますよね?


女子の場合。
例えば3回転ジャンプなら、3アクセルは難易度が高すぎるので置いとくとしても、その次に基礎点の高い3ルッツをたくさん跳べばお得。ルッツジャンプに自信のある選手なら尚更。

でも、これ、ダメなんです。
同じ(同じ回転数かつ同じ種類)ジャンプを跳べる回数には制限があります。




具体的に言うと、例えば、2回転ジャンプなら同じ種類のジャンプは2回までしか跳べない、というのがあります。


更に、3回転以上のジャンプはもっとややこしい。


①3回転以上のジャンプは、同じ種類のジャンプを2回跳ぶ場合、少なくとも1つはコンビネーションにしなければならない。

もし、2回とも単独ジャンプになった場合は、規定違反の「繰り返し(REPと表示されます。リピートの略)」で、2回目のジャンプの基礎点が7割になり、GOEもマイナス評価となります。

例:
1回目の単独3フリップの基礎点 5.3点
2回目の単独3フリップの基礎点 5.3×0.7=3.71点


②3回転以上のジャンプは、同じジャンプを2回跳べるのは、2種類まで。

もし、同じジャンプを3種類、2回ずつ跳んだとしたら、6つ目のジャンプが0点になります。

例:
3ルッツ-3トゥループ   10.3点
3フリップ        5.3点
3ルッツ         6.0点
3フリップ-2トゥループ   6.6点
3サルコウ-3トゥループ   4.4点(オダった!※)

上記の場合、3ルッツ、3フリップ、3トゥループをそれぞれ2回ずつ跳んでしまっているので、最後のコンビネーションの3トゥループが0点になり、3サルコウの基礎点しか入らない、という事になります。



※このルールは、何たらザヤックという選手が、多分よほど得意だったんでしょう、3トゥループを4回くらい跳んで優勝した事が物議を呼び、それがきっかけで出来たルールだとかで、通称ザヤックルールと呼ばれているそうです。
このルールに抵触する、同じジャンプ跳びすぎ!をやらかす事を「ザヤる」とも言うそうです。現役時代、織田信成さんがよくやらかしていたので、「ザヤる」が「オダる」になったこともあるとか。確かに、私も織田さんがオダっている試合、何回も観た記憶があります😺




ところで、そもそも事前にジャンプ構成を決めているはずなのに、なぜこうした初歩的ルール違反をしてしまうのか?普段、あまりフィギュアを観ない人には不思議に感じられると思います。

これは、予定通りにジャンプが決まらなかった場合、すなわちジャンプを失敗したときに発生してしまう事案なんですね。


例えば。

3ルッツ-3トゥループの予定が、3ルッツ-2トゥループになってしまった!
それなのに、その後の3連続ジャンプで2アクセル-2トゥループ-2トゥループを予定通り跳んだ、という場合。
結果、2トゥループを3回跳んでしまったため、2回転の同じ種類のジャンプは2回まで、というルールに抵触。後に跳んだ3連続ジャンプの最後の2トゥループが0点になります。

これを回避する方法としては、3連続の最後の2トゥループを、例えば2ループに変更する、というのが1つ。ただし、これは他に2ループを全く跳んでいないか1回跳んだだけ、という条件がつきます。もし他で2ループを2回跳んでいたら、今度は2ループを跳びすぎた事になってしまうので。
これが出来れば、3連続の基礎点は5.9から6.4にアップするのでリカバリーとしてはベストだと思います。もちろんその分難易度は少し上がりますが。

どうせ0点になるのだから、最後の2トゥループを跳ばずに3連続を2連続にして体力の無駄遣いを防ぐ、という考え方もあるでしょう。

でも、選手の多くはやはり、出来るなら3連続は入れときたい、と考えると思います。




男子に多いのは、難易度の高い4回転を失敗するパターン。

4トゥループ
4トゥループ-3トゥループ
を跳ぶ構成にしていたプログラムで、例えば、4トゥループが2つとも3回転になってしまった場合。

結果的に
3トゥループ
3トゥループ-3トゥループ
を跳んだ事になるので、3回転以上の同じ種類のジャンプは2回まで、というルールに違反。最後の3トゥループがやはり0点になります。

これも回避方法としては幾つか選択肢があります。
最後の3トゥループを2トゥループか2ループにする、コンビネーションの1つ目の3トゥループをまだ跳べる余地のある他のジャンプに変える、など。

さっきの例と違って、どうせ0点になるのだから最後の3トゥループを跳ばない、という選択はマズイです。そうすると、同じジャンプを単独で2度跳んだことになるので2つ目の単独ジャンプが基礎点7割、GOEマイナスになってしまうので。




※今シーズンのグランプリファイナルで、宇野選手がFSの最後のコンビネーションジャンプを単独ジャンプに変更したのも、おそらくこの「オダる」が頭をよぎったのではないか?と、「オダる」の元祖・織田さんが解説してました。

遅ればせながら・・・フィギュアGPファイナル観戦記 宇野選手への愛のムチ篇




逆に、規定に沿ったジャンプ構成を見てみましょう。

例えば、アクセル以外で最も基礎点の高いルッツが得意なので、3ルッツを2回跳ぶ構成にしたい!という場合のジャンプ構成例(順不同)

3ルッツ-3トゥループ
3ルッツ
3フリップ
3ループ
3サルコウ
2アクセル-3トゥループ
2アクセル-2トゥループ-2ループ

これは一例ですが、割と標準的なジャンプ構成になります。

上記の例では3ルッツと3トゥループを2回跳んでいますが、どちらも「少なくとも1つはコンビネーションにしなければならない」という①を満たしています。そして、同じ3回転ジャンプを跳んでいるのは、ルッツとトゥループの2種類だけなので、②も満たしています。




跳びすぎとは逆に、苦手なジャンプを跳ばないジャンプ構成にしている選手もいます(例えば、ループが苦手なのでループを外したジャンプ構成にしているなど)が、その場合はもしかしたら演技構成点でマイナス評価されているかもしれません。
ジャンプ構成がバラエティに富んでいる方が高い評価を得やすい、と聞いたことがあるので。


演技構成点とは
PCSという略語で呼ばれ、曲の解釈、技と技の間の繋ぎ、スケーティング技術、演技力、振り付けの5つの項目で評価される。
昔の採点法にあった芸術点と同一視されやすいのですが、芸術点とは違うそうです。どう違うのかはあまりよくわからないです。芸術点の時よりはジャッジ個々の好みや印象に偏らないようになっている、らしいです。本当かな?
一定の基準はあるようですが、具体的にどういう所をどう評価されたのか、選手も「わからない」そうです。


※個人的には、今回五輪で銅メダルを獲ったカナダのケイトリン・オズモンド選手に、この演技構成点を高くつけすぎ!と思っています。
昨シーズンからやたらと高得点を取るようになって、この五輪でメダルを獲らせるというシナリオありきだったのではないか・・・?なんてね。

いくら何でも極端過ぎニャいかい?GPSカナダ大会採点




ジャンプの回数制限に関するルールは、一見ややこしく思えますが、これを念頭に置いて何回か実際の試合を観ていると、だんだん簡単に理解できるようになると思います。


ジャンプを失敗した時に、このルール違反を回避するために演技を続けながらとっさに計算し、その後のジャンプ構成を変える事が出来る選手ってスゴい!と思います。日頃の練習の中でいろいろなケースを想定して準備しているんだろうと思います。
そういう所もわかるようになると、ますますフィギュアを観るのが面白くなる!と思う・・・少なくとも私はそうです。