謎好きにゃんこの妄想

謎と名のつくものに目がないにゃんこ好きが妄想脳で綴るブログですニャ

やっぱり新鮮なオモシロ体験だった・・・若かりし頃のヨーロッパ旅行 イギリス編

若かりし頃、ヨーロッパを3ヶ月近くかけて旅行した事があります。

まず、ロンドン・ヒースロー空港に降り立ち、約1ヶ月イギリス各地を回ってから船でフランスに渡り、ベルギー、ルクセンブルグ、ドイツに数日間ずつ滞在してまたフランスに戻り、更にまた船でイギリスに戻ってロンドンから帰国、というコース。

往きは友達と一緒、1週間後友達は仕事のため先に帰国。時々、行く先々で知り合った日本人の友達と行動を共にしましたが、基本的には一人旅でした。


せっかく高い飛行機代を払ってヨーロッパに行くのだから、貪欲にいろんな体験をしたい!
その一つとして「現地の人と現地の言葉でちょっとでもいいから会話する」という目標を掲げ、出発前の数ヶ月、仕事や遊びの合間を縫ってちょっとだけ外国語の勉強をしました。

まずは「旅行者のための6ヶ国語」(多分こんな題名だった)という携帯に便利な小さいサイズの本を購入。英語、イタリア、フランス、スペイン、ドイツ、ポルトガル語の6ヶ国語。この本で、挨拶言葉、○○はどこですか?、○○行きの電車は何時ですか?、いくらですか?など、旅行に必要な会話、そして数字の数え方・・・こういった基本的なものを6ヶ国語、並行して勉強しました。


そして、イザ!ヨーロッパへ。
覚えたての、恐らくは思いっきり日本語訛りのカタコト語を、頑張って喋りました。一応それなりに通じたみたいです。
ただし、「○○はどこですか?」などと現地の言葉で訊いたので、当然現地の言葉で返事が返ってきてチンプンカンプン。でもハッタリで、理解できてるフリして相づちをうちまくってました。
結局その後、別の人にこっそりカタコトの英語で尋ね直すハメになったんですけどね。

そんなアホな二度手間も外国旅行ならではの体験と思って楽しんでました。
今同じ事が出来るかなあ?
わかりませんけど、行ってしまえば案外出来るかもしれません。

案ずるより産むが易し、という言葉がありますが、まさしくその通り。行ってみると意外に何とかなるもんです。


私は飛行機が苦手だったので、出発前は飛行機の事で頭が一杯でした。飛行機が墜ちたらどうしよう、怖いよ~、でも旅行には行きたいよ~、でもでもやっぱり飛行機怖い、何とか飛行機乗らずにヨーロッパまで行けないかなあ、とその事しか頭に無くて、向こうへ行ってからの心配とかはほとんどどこかに行ってました。
(飛行機と言えば、コロンビアで、ブラジルのサッカーチームの選手を含め70名以上の方が亡くなったという悲しいニュースがありました。中には元Jリーガーの選手も数人いたとか。本田選手が悲報を受けてのコメントで「命って儚い」と言ったそうですが、本当にそうですね。これだけ科学技術が進んでいるのに、どうしていつまでもこういう悲しい事故が無くならないんだろう・・・。ご冥福をお祈りします。)


ロンドンに降り立ってからは、無事に着いたという安堵感と、不安から解放された反動ですっかりテンションが上がり、友達と一緒だった事もあって、外国に来たという緊張感はほとんど感じなかったです。

でも決して無防備だった訳ではありません。事前にヨーロッパ各国の治安状況、社会情勢などそれなりに勉強してから行きましたし、緊張感があまりなかったと言っても、当然日本にいる時よりは五感を研ぎ澄ませて道を歩きました。
通りを歩く時に一番気を付けたのはキョロキョロしない事です。外国の都市は通りの名前を分かりやすく示した標示板が立っているので、あらかじめ地図で目的地へのルートをざっくり頭に入れておけば、それほどキョロキョロしなくても大丈夫でした。

外国では、日本人はお金持ちで無防備と思われ、狙われやすいと聞いていたので、とにかく目立たないように、普段から着なれた服を着て高価な物は身に付けない、道端で地図を開いてキョロキョロしたり、「慣れない土地で不安」みたいな表情や素振りをしないように気をつけました。

多分、日本人観光客だというのはすぐバレると思ったので、「私は日本人だけどお金はそんなに持ってませんよ。観光客だけど海外には慣れてますよ。おいしいカモじゃないですよ。」感を醸し出すように工夫したつもりです。

それが効果があったのかどうかは分かりませんが、旅行中一度も危険な目には遭いませんでした。


当時、イギリスではIRAというアイルランドの過激派組織によるテロが度々起きていて、特にロンドンはテロに巻き込まれるリスクの高い都市に挙げられていました。
そのため人の多く集まる場所、公共交通機関などでは不審物がないか回りをよく見るように気を付けました。

こう書くと何だか不安を煽ってるように見えるかもしれませんが、こうした用心をする事も結構新鮮で、普段使わない脳の部分を使う感じで面白かったです。慣れてくると、それほど神経尖らせなくても自然と回りに気を配れるようになりますし。まあ、これは何事もなかったから言える事ですが。


イギリスは料理がマズいというのはまあまあ当たっていると思います。マズいというより、美味しいとは言えないというのが正確なところでしょうか。
名物のフィッシュアンドチップスは何度か食べました。油ギトギトなのを除けば味自体は悪くなかったです。まあ、揚げて塩を振りかけてるだけなのでマズくなりようがないとも言えます。

ロンドンに長く住んでいる日本人から聞いた話では、ローストビーフはとても美味しいらしいです。貧乏旅だった事もあり、私は食べる機会がありませんでした。

私はアガサ・クリスティが大好きなので、イギリスの食べ物は名前だけはいろいろ知っています。どんなものかよく知らなくても、言葉の響きだけでヨダレが出てきそうな食べ物の名前がたくさん出てきます。
ヨークシャー・プディング(イギリスにはプディングと名のつく料理が多いようです)、デボンシャー・クリーム。「クリスマス・プディングの冒険」という短編を読むと更にヨダレだらだらになります。カキのスープ、七面鳥(しかも煮たのと焼いたのと二種類!)、プラム・プディング・・・お金に余裕があったら全部食べ尽くしたかった!

思いきって注文して失敗したのはキドニー・プディング。キドニーとは腎臓の事。じ、腎臓?レバー料理みたいなもの?といった興味だけで、どんな料理か具体的に知らずに注文したら・・・しょっぱ!
これ、どうやって食べるんだ?もしかして何かと一緒に食べるもので、単独で食べる料理じゃないのかな?とあまりのしょっぱさに面喰らいました。

ちょっと調べてみたんですが、ネットで出てくるキドニー・プディングは私が食べたのとは違う。ネットで出てきたのはパイ包みのものなんですが、多分これ、ステーキ&キドニー・プディングと呼ばれるものなんじゃないかと思います。
私が食べたのはスライスされた状態のもので、見た目冷凍食品の平べったいハンバーグみたいな感じでした。腎臓をミンチ状にしたものをつなきの生地と混ぜて固めた料理だと思うので、ハンバーグに似ていて当たり前と言えば当たり前かも。(そう言えば、腎臓だけでなく血も混ぜて作るってどこかで読んだ記憶がある。だからあんなに塩気が多かったのか?生臭さを隠すために?)
塩加減を力一杯間違えた、腎臓を使ったパサパサのハンバーグってところでしょうか。

たまたまそういうビジュアルと味だっただけで、私が食べたのが一般的なキドニー・プディングかどうかは分かりません。下町の、地元の人が集うパブみたいなお店で食べたので、本格的なレストランで出てくる料理とは違ったかも。
今でも食べ方の正解はわかっていません。
でも、そんな失敗もいい思い出です。


私は当時も今も英語はそれほど喋れません。でも、英語がそれほど話せなくても旅行だけなら何とかなります。

ただ、多分日本人が耳馴れてるのはアメリカ英語だと思うので、イギリス人、特にロンドンの人が喋る英語は聞き取りにくいと思います。
英語力がそれほど無くてもわかるほど、ロンドン英語ってクセがスゴい。一番分かりやすい例としては、「エイ」の発音が「アイ」になる事でしょうか。例えば、late は「ライト」todayは「トゥダイ」という具合に。
そう言えばオーストラリア人も同じような発音をするそうです。ロンドン出身者が多かったんでしょうか。
あと、おいしいの意味でlovelyという単語を使う人が多かった。最初意味がわからなくて?となりました。これがロンドンのスタンダードなのか、例えば下町など一部地域の人達だけの表現だったのか分かりませんが。


ロンドンは大都市で外国人が多いので、英語に堪能でない人は珍しくない。なので、私の拙い英語でも理解しようとしてくれました。でも、中には忍耐強くない人もいて。

銀行でトラベラーズ・チェックをポンドに換えようと「Change, please」と言ったら何か質問されて、それが何を言ってるか全く分からず何度も聞き返していたら、窓口のその若い女性にチッて舌打ちされ「次の人!」って窓口からはじかれてしまいました。

「ステアリング」という言葉を繰り返し言っていたようなので、後で調べてみたらsteringとはイギリス通貨の意味があるらしく、要は、両替(change)を頼んだのに対して「イギリス通貨(stering)に両替したいんですか?」と確認しようとしていたみたいです。
イギリスでは両替=changeは一般的ではないのか?イギリス以外の国の通貨に両替する人が多いから確認したのか?それともヘタクソな英語を喋る外国人にイラっときて意地悪したのか?

その時はかなりムカッときましたけど、何しろ英語力がアレなもので文句も言えませんでした。日本語でいいから一言言えば良かった!
「アナタ、態度ワルイネ!接客業シッカクダヨ!」


そう言えば、海外の観光地で日本人観光客は妖精だと呼ばれてるそうですね。物静かで文句を言わないが、不快な事があると笑顔で黙って去っていき、二度と戻って来ない。
語学力の問題だけじゃなく、日本人って元々サイレントクレーマーが多いですよね。私もそうです。クレームはつける側も不快ですもんね。そんな不快な思いしてまでクレーム言いたくないですもん。

日本人の去った土地は廃れていくというのもあるそうです。日本人は治安が良く快適な場所を好むので、日本人が多い土地には自然と人が集まり栄える。なので、座敷わらし説まであるそうな。なかなか面白い説ですね。それなりに説得力もあると思います。


話がそれました。
イギリス旅行中目についたのはパブの多さ。都市にも田舎にも必ずあって、しかもどこのパブでも必ずと言っていいほど真っ昼間から飲んでる人がいる!

パブと言っても軽食を手軽に食べられる場所でもあるようで、お酒を飲まない人でも気軽に入れそうな雰囲気でした。夏だった事もあってお店のドアは全開、外に小さい背の高いテーブルがいくつか出ていて、そこで立ってお喋りしながらビールを飲みサンドイッチをつまむ、というオープンな感じでした。

驚いたのはスーツにネクタイのビジネスマンが昼間から飲んでた事!

シティと呼ばれる金融街で、道を尋ねたエリートビジネスマン風のイケメン(イケメン狙って声かけました、もちろん😳)も昼過ぎだというのに赤い顔で、「その顔で職場に戻って大丈夫なのかな?あ、みんな飲んでるから大丈夫か・・・」と思った事を覚えています。
文化の違いというか、羨ましいというか・・・。


ロンドン散策を10日ほどした後、中部の都市シェフィールドに移動。
私はデフレパードというバンドが好きで、その出身地という理由だけで訪れたんですが、見事に何もない所でした。かつては工業都市として栄えたもののすっかり廃れ、メインストリートと思われる辺りも閑散。今は稼働していない事が遠目にもわかるような寂れた工場が、寂しい雰囲気を一層増していました。
でも、人はみんなとっても温かかった!駅の案内所の人、バスの運転手さん、泊まったB&Bのホストのご夫婦・・・。
観光客が訪れるような土地柄でもなく、海外でメジャーな都市でもないので、外国人旅行者、日本人が珍しいという事があったのかもしれませんが、とても親切にしていただきました。

結果的には、何もない街だった事がかえって良かった!元々、人の多い所が苦手な私は、素朴でのんびりとして温かいシェフィールドの雰囲気にすっかりリラックスし、予定を越えて1週間滞在しました。

ホストの奥さんは私が一人旅だというので気を遣って、近所に一人だけいた日本人女性に紹介してくれました。イギリス人のご主人と暮らしているその日本人女性のお宅にお昼に招いていただき、久しぶりに思いっきり日本語が喋れてストレスも解消。その方も「この辺り、ほとんど日本人来ないのよね~」とおっしゃってました。


その後、シェフィールドを舞台にしたいくつかの映画がヒット。「フル・モンティ」「マイ・スウィート・シェフィールド」「シェフィールド」・・・などなど。これらの作品を観た映画ファンの人が訪れるようになって、今はまた盛り返しているかもしれません。特に日本人は凝り性なので、聖地巡礼的にシェフィールドを訪れているファンが多いかもしれないですね。私も行けるものならまた行きたいのですが、経済的な壁が・・・😭




何だかまとまりのない文章になってしまいました。イギリスの事だけで長くなってしまったので、続きのスコットランドヨーロッパ大陸については後日書こうと思います。

これからヨーロッパ旅行を計画している方に、多少でも参考になればと思ったのですが、だらだらと長いだけで内容があまり・・・。
そもそも20年近く前の話なので最初から全く参考にならない代物だったかも。こういうのを企画倒れと言うんでしょうね😓





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