謎好きにゃんこの妄想

謎と名のつくものに目がないにゃんこ好きが妄想脳で綴るブログですニャ

フィギュアのルールは、とりあえずポイント掴めばOK!ざっくりアバウト解説Q&A

前置きが長いので、興味ない方はすっ飛ばしてポイント解説に直行して下さい。

 

 

フィギュア、TVでやってたら観るけどよく分からんのよなあ、いや、綺麗だし華やかだし、ボーっと観てる分には楽しいんだけど、採点がなあ。

うわっ、何?この選手凄いじゃん、凄くいいじゃん、なのに・・・アレ?得点異様に低くね?特にミスしたように見えなかったのに、なんで?アレ?次に滑った選手、転んだのにさっきのミスしなかった選手より得点高いじゃん、なんなのコレ?

八百長だよ、八百長〜!

これだから採点競技ってイヤなんだよね〜、なんか後味悪くて。選手は頑張ってるのになあ。せっかく楽しく観てるのに、結局最後はモヤモヤしてイヤ〜な感じになって終わる。

フィギュアみたいな採点競技はもういいや、スキーのタイム競うやつとか、もっとスッキリ気持ちよく観られるもの観ようっと。

 

・・・かつての私です。

 

フィギュア自体は結構前から好きでした。選手の演技を観る事自体は。でも、点が出て順位が決まって、それが納得いかない結果だった場合の後味の悪さと言ったら。解説者や、ダイジェストやスポーツ番組やらがそれなりにああじゃないか、こうだったからじゃないか、と解説らしきものをしてくれるんだけど、どうも歯切れが悪くて、かえってモヤモヤが増すだけ。

 

多少なりとも採点ルールが分かるようになった今でもモヤモヤはあります。もちろん。なにせ、常に不正ジャッジ疑惑のつきまとう事でお馴染みのフィギュアですから。いや、ハッキリ言っちゃおう。ジャッジのさじ加減、又は意図的ルール無視による得点操作はある所にはありま〜す!最悪の場合、やる前からほぼ順位は決まっていま〜す!

 

ただ、ある程度ルールを勉強してきた私の感覚では、一見しておかしい?と思うような採点のうち、本当におかしいと断言できる採点は試合にもよりますが1〜3割くらいではないかと。

えっ?ずいぶん多いじゃないかって?

疑惑の殿堂フィギュアを舐めないで下さいよ。これでも少ない方です。私はジャッジに対してかなり寛大な方だと思います。もっと詳しいファンの皆さんは、おそらく、もっと厳しい見方をしてらっしゃると思います。

 

でも、採点ルールが少しでも分かるようになると、モヤモヤの何割かは解消する可能性があるし、解消しなくてもモヤモヤの正体、原因がはっきりして、少なくともその分だけはモヤモヤが薄まります。

不可解な得点の原因が、ルール自体にあるのか、ルールを運用するジャッジの判定にあるのか。また、ジャッジの判定がおかしいと感じるのは、単に主観の違いによるものなのか、誤審なのか。誤審の場合、単なるミスなのか、能力不足なのか、意図的なものなのか。そういう区分けが多少出来るだけでも、少しはスッキリ・・・します、多分・・・?

 

更に、採点ルールをある程度分かって観ると、また別の楽しみ方も出来るんです。

理数系の方、私のように数字大好き、分析大好き型の人には特に。

私のような意地悪大好き人間には、ジャッジのアラを探して文句つける楽しみもありますよ。

 

      ⛸⛸⛸⛸⛸

 

長くなりましたが、それでは採点ルールの超ざっくりアバウトなポイント解説。

全部覚えなければいけないものではないので、必要な項目だけ目を通して大体こんな感じ、っていうのを把握していただければ。

❶勝敗を決するポイントって何だ?

ショートプログラムフリースケーティングの違いって何だ?

❸要素(エレメンツ)って何だ?

❹ジャンプって何種類あるの?

❺スピンの種類って幾つあるの?

❻ステップシークエンスって何?

❼コレオシークエンスって何?

❽要素の内訳は?行う順番は?

❾ジャンプ後半1.1倍って何の事?

演技構成点って具体的にどういうもの?

 

 

 

❶勝敗を決するポイントって何だ?

 

「勝敗を決するポイントは主に3つ、

難易度+技の出来栄え+プログラムの完成度である」

(と私は理解している)←弱気

 

 

①基礎点(難易度)

ジャンプ、スピンなどの、それぞれの技に対する点。技の難易度がどれくらいなのかを知るバロメーター。これが高ければ高いほど難しいという事です。

難しい技をたくさんやった選手ほどたくさん点がもらえる、シンプルです。

 

 

②GOE(技の出来栄え)

それぞれの技に対する評価。出来栄え点と言われるものです。質が良ければプラス、ミスがあればマイナスになります。

難しい事をただやりさえすればいいってもんじゃないよ、ミスしたらガッと減点しちゃうよ、という事ですね。

 

①基礎点+②GOEで算出される得点を技術点と言います。ジャンプやスピンなどの1つ1つに与えられる点です。

 

GOEの幅は、-5〜+5まで。GOE1は基礎点の1割。GOE5なら基礎点の半分が加点され、GOE-5なら基礎点の半分減点される。つまり、技術点は、最高が基礎点の1.5倍、最低だと基礎点の半分。

◉具体例

基礎点8.0のトリプルアクセルの場合

・GOE5=基礎点の5割=8.0×0.5=4.00

      8.00+4.00=12.00

・GOE1=基礎点の1割=8.0×0.1=0.80

      8.00+0.80=8.80

・GOE-3=基礎点の3割のマイナス

             =8.0×-0.3=-2.40

      8.00-2.40=5.60

・GOE-5=基礎点の5割のマイナス

             =8.0×-0.5=-4.00

      8.00-4.00=4.00

 

最高で12.0点、転倒など大きなミスがあれば最悪4.0点になります。ヒエ〜!

 

↓ちょっと細かい話になります。

1回転少ないダブルアクセルの基礎点は3.30なので、やはりトリプルアクセルなどの高難度ジャンプにはトライする旨みがあります。

トリプルアクセルなら、例えコケても最低でも4.00点の技術点が貰える。

ダブルアクセルは綺麗に着氷してGOE2(基礎点の2割=3.30×0.2=0.66)のプラス評価を貰っても、技術点は3.30+0.66=3.96。

技術点だけを見ると高難度ジャンプにトライする方が圧倒的にお得。

ただし、転倒など大きなミスをすると演技構成点の評価が下がる上、無駄に体力を使ってしまったり、連鎖反応的にその後の演技に悪影響が出たり、技術点以外でのマイナスが大きいので、無理して高難度ジャンプを跳んで転倒するよりは、1つ回転数の少ないジャンプを確実に決めてプラス評価を貰う方がトータルでは有利だと思います。

とは言え、試合と練習とでは違うので、失敗するリスクを負ってでも実際に試合でチャレンジしていかないと高難度ジャンプを本当に武器にしていく事は出来ない。毎試合、手堅く確実に、を考えているだけでは、いつまで経ってもより高いレベルで競う事が出来ない。

どのくらいの成功率になったら高難度ジャンプ(ジャンプに限りませんが)を試合でチャレンジしていくのか、このあたりにも選手によって考え方の差が出ます。

 

 

演技構成点(プログラムの完成度)

ジャンプ、スピンなどの要素を含めプログラム全体に対する評価。スケーティング技術などに対する評価も含みます。

ジャンプやスピンなどの技だけ頑張ってもダメだよ、プログラム全体が1つの作品として良く出来てる事も必要だよ、って事です。

 

※高難度ジャンプに頼った構成の演技、ミスを恐れて無難にまとめた演技、どちらかに偏るのではなく、高みを目指しつつも全てにバランスよく質が高い演技を高く評価しよう、という理念で作られたルールだと思います。理念は素晴らしいですね。正しく運用されてさえいれば。

 

 

フィギュアの得点は、

技術点(①基礎点+②GOE)+③演技構成点

で算出されます。

 

↓ココはちょっと細かい話になるので、ふ〜ん、そういうのもあるのか〜くらいのざっくり理解で十分だと思います。

※重大なルール違反による減点(ディダクション)もあるので、正確には

「技術点+演技構成点+ディダクション=そのプログラムの得点」です。

ディダクションの対象となる違反行為は複数ありますが、最も多いのは転倒(正確には、バランスを崩して体重の大部分がスケートのエッジ以外に乗った状態が違反)による減点です。

つまり、転倒すると、出来栄え(②GOE)でマイナス評価されるのでジャンプの技術点が大きく減り、さらにディダクションで減点、とダブルパンチを喰らうのです。

 

 

そして、ショートプログラム(SP)とフリースケーティング(FS)という2つのプログラムを滑って、SPとFSの得点を合計した総得点で最終的な順位が決まる仕組みです。

 

 

ショートプログラムフリースケーティングの違いって何だ?

 

ショートプログラム

私の理解では、規定演技という昔あったものの性質を受け継いでいるものではないかと。

だから、ショートプログラムは規定が多いです。そして、この規定を満たしていないエレメンツは、最悪でなんと0点になってしまうのです。

最近は、テレビ放映の時、画面の左上に演技中の選手の暫定の技術点が表示される事が多くなりました。そこでたまに「規定違反により無得点」と表示される事があります。多くはショートプログラムで規定を満たしていないために0点になってるケースです。

 

フリースケーティング

その名の通り、ショートプログラムに比べると自由度が高いです。採点ルールの範囲内であれば、ジャンプやスピンを自由に選べるし、ショートプログラムでは0点になってしまう失敗ジャンプも、フリーではそれなりの点が貰えます。

 

 ●具体的な違い

 演技時間 ショート  2分40秒±10秒

      フリー   4分±10秒

 要素(エレメンツ)の数

      ショート  7

      フリー   12

 採点   ショート  採点ルール+規定

      フリー   採点ルール

 

 

❸要素(エレメンツ)って何だ?

 

ジャンプ、スピン、ステップシークエンス、コレオシークエンスの事です。❶で説明した技術点(①基礎点+②GOE)は、この要素に対する得点です。

 

 

❹ジャンプって何種類あるの?

 

6種類です。

1番難しいのがアクセル。唯一前向きに踏み切ります。ジャンプは全て後ろ向きに降りるので、アクセルは他のジャンプより半回転多く回ります。

残りの5つは後ろ向きに踏み切ります。

難しい方から、ルッツ、フリップ、ループ、サルコウトゥループです。

ジャンプの種類は「踏み切り」で決まります。

 

※3連続ジャンプの2つ目で使われるオイラージャンプというものもありますが、これは繋ぎ用の変則ジャンプなので例外的なものという理解でいいと思います。

 

↓ココは細かい話になるので、興味ない方はすっ飛ばして下さい。

オイラーとは、身体を1回転させる際に右足から左足に着氷の足を移し替えるジャンプ。

ジャンプの着氷は基本的に全て右足なので、コンビネーションの2つ目、3つ目は必然的に「右足踏み切りの」ループかトゥループになります。

ただし、3連続においては、オイラージャンプを2つ目に入れる事で着氷の足が右足から左足に移るため、3つ目に「左足踏み切りの」フリップやサルコウを跳ぶ事が出来ます。

これによって、コンビネーションのバリエーションが増え、また場合によっては基礎点が高くなるというメリットがあります。

例)

 3ルッツ-2トゥループ-2ループの基礎点

   3ルッツ(5.9点)

   +2トゥループ(1.3点)+2ループ(1.7点)

            =8.9点

 3ルッツ-1オイラー-3サルコウの基礎点

  3ルッツ(5.9点)

   +1オイラー(0.5点)+3サルコウ(4.3点)

            =10.7点

 

 

ジャンプの基礎点は、ジャンプの「種類」と「回転数」に応じて定められています。難しい種類、回転数の多いジャンプほど高い基礎点が貰えます。

得点を多く稼ぐためには、難しいジャンプを出来るだけ跳んだ方がいいのは当然ですが、難しければ難しいほどミス率も高くなります。ミスをするとグワッと減点されるのでリスクがあります。手堅く行くか、ハイリスクハイリターンを狙うのか。選手によって得意不得意もありますし、そんなこんなを考慮してどういうジャンプ構成にするのか、それぞれの選手の戦略が見えて面白い所です。

 

 

❺スピンの種類は幾つあるの?

 

大きく分けると3タイプに分けられます。

○キャメルスピン

後方に伸ばした足の膝が腰よりも高い位置にある姿勢で行うスピンです。3つのうち、最も柔軟性を必要とし、最も難しい姿勢らしいです。

○シットスピン

文字通り、座った姿勢で行うスピン。座りが浅く、腰の位置が高いと、シットスピンとして認定して貰えない事があります。この辺の判断はぶっちゃけ、ジャッジのさじ加減になっちゃってると思います。

○アップライトスピン

一応定義はあるようですが、キャメルとシット以外の全て、というざっくり理解でいいと思います。背中を反らした姿勢で行うレイバックスピンもこの仲間に入るようです。

 

この3つを組み合わせて行うスピンをコンビネーションスピンと言います。当然、単独スピンよりも基礎点は高いです。

 

スピンの基礎点は、スピンの「種類」と「レベル」によって定められています。

レベルは、レベルを上げるための要件が定められていて、1つ満たせばレベル1、2つ満たせばレベル2・・・という具合にアップし、レベル4が最高です。トップレベルの選手のほとんどは、レベル4が取れる構成のスピンを組み込んでいます。

例)

レイバックスピン

 レベル4 2.7点  レベル3   2.4点

 

スピンによっては、フライングや足替えというオプションを付けて行う事が出来ます。これを付けると、基礎点がより高くなります。

例)

シットスピン(レベル4) 2.5点

フライングシットスピン(レベル4)    3.0点

 

※必要な回転数が足りなかったと判定されると、せっかく綺麗に回ったスピンでも基礎点が低くなったり0点になったりする事があります。ヒエ〜!

 

 

❻ステップシークエンスって何?

 

文字通り、ステップを踏みながら音楽に合わせて踊るパートです。音楽表現という点で重要な部分ですね。

ジャンプやスピンと違って種類はなく、難易度を表すレベルによって基礎点が変わります。最高難度はレベル4で基礎点は3.9です。

このレベルの見極めは、フィギュア経験者か相当詳しいファンの方じゃないと出来ないと思います。私は今勉強中ですが、ほぼほぼ分かりません。

 

※ステップを行ったと認定されるための最低条件は「リンクを端から端まで大きく使う事」です。短い辺を一往復するか、長い辺を端から端まで移動するか、どちらかが必要です。これを満たしていないと、どんなに素晴らしいステップも0点になります。個人的に選手が可哀想過ぎると思うルールの筆頭です。

ジャンプやスピンに比べると地味なので、初心者にとってはちょっと退屈に感じるパートかもしれません。ちょっと前までの私がそうでした。が、まずはこの「リンクを大きく使えているか」という点に注意して見るだけでも違ってくると思います。難しいステップを踏みながら、踊りながら、どういうコースを通って移動しているのか、とか。

 

 

❼コレオシークエンスって何?

 

種類もレベルもなく、自由に音楽を表現するパートです。

基礎点は3.0。コレオを行ったと認定されれば全ての選手に同じ基礎点が与えられます。私の知る限り、認定されなかったケースはないと思います。

前述の通り、GOE1は基礎点の1割なのですが、コレオシークエンスだけは例外です。コレオのGOE1は0.5点に換算されます。最高のGOE5なら2.5点貰えます。

 

表現という点では、自由度が高い分ステップよりも大きな見せ場になると思います。ここで得意技を決めてくる選手が多いです。

宇野選手のクリムキンイーグル(膝を曲げて身体を氷と並行になるまで倒して横滑りしていくヤツ)とか、羽生選手のハイドロブレーディング(う、上手く言葉で説明できない・・・多分みんな1度は見たことあるはず、お馴染みの技)とか。坂本選手のFS「マトリックス」のコレオでは、片足を高く上げたまま刃物(スケートの刃)で威嚇しながらジャッジの前を通り過ぎていくヤツ(技の名前が分からない)が話題になりました。刃物で威嚇と言うのは冗談ですが、ジャッジが思わずのけぞってしまうくらいのスピードと迫力でした。

コレオは、選手のドヤ顔が見られる率ナンバーワンのパートであり、観客が最も盛り上がる率もナンバーワンだと思います。

 

 

❽要素の内訳は?行う順番は?

 

 ショート        合計7

  ジャンプ         3

  スピン          3

  ステップシークエンス   1

 フリー          合計12

  ジャンプ         7

  スピン          3

  ステップシークエンス   1

  コレオシークエンス    1

 

ショート、フリー共に行う順番は自由です。

 

 

❾ジャンプ後半1.1倍って何の事?

 

体力的にキツくなってくる後半に跳ぶジャンプには、基礎点を1.1倍にしてあげよう、というボーナス的なルールです。

私の記憶では、体力のある前半にジャンプをまとめて跳んでおこう、という選手が多すぎたので、バランスの良いプログラムにしてもらうために出来たルールじゃなかったかと。

ところが今度は、1.1倍を狙って後半にジャンプを集める選手が増え、ついには全てを後半に跳ぶプログラムをやっちゃう選手が出てきた。その1人、ザギトワ選手がそれで五輪の金メダルを取り様々な議論を呼んだ。

そういう経緯があって、現在は、後半に跳んだジャンプの内、ショートは最後の1本、フリーは最後の3本のみ1.1倍、と限定されています。

1.1倍になるのは基礎点だけで、GOEは変わりません。

 

 

演技構成点って具体的にどういうもの?

 

5つの項目で評価されます。

○スケーティング技術

○繋ぎ

 要素と要素の間。加速して、跳ぶぞ〜跳ぶぞ〜と長く構えてジャンプ!また加速して跳ぶぞ〜跳ぶぞ〜ジャンプ!みたいな単調な演技ではダメですよ!繋ぎの所でもしっかり音楽に合った滑りや動きをしないと点をあげませんよって事だと理解しています。

○パフォーマンス

○構成

 いろんなポイントがありますが、ざっくりまとめると、スケートを通して音楽を表現するためにどのくらい工夫をしてるか?という点を評価する項目だと私は理解しています。

具体的には、曲の転調、強弱に合わせてジャンプ、スピンなどの要素を効果的に配置できている、リンク全体をバランス良く大きく使えている、身体の動き、表現が音楽に合っていて、バリエーションや独創性があるなどなど。

同じスピードで同じコースをグルグル回って、同じような場所でジャンプを跳んで、ワンパターンな動きをする、そんな単調な演技はダメですよって事かな?と思います。

○音楽との調和

 

演技構成点は、この5つの項目に10点満点で点が付けられるのですが、SPとFS、男子と女子で係数が違います。技術点と同じくらいになるように、というコンセプトで設定されているためです。

SP      男子 50点満点   女子 40点満点

FS      男子  100点満点   女子 80点満点

 

 

 

あと、もう一つ、非常に重要なファクターがあり、それが「回転不足」と「エッジエラー」です。ジャンプの判定に関わるものです。

素人目には分かりにくい微妙なものですが、この判定を受けると減点対象になります。細かい話になるのでここでは深く触れませんが、下手すると転倒よりも大きく点が下がるミスです。「転倒した選手が転倒しなかった選手に勝つなんておかしい!」と疑念を呼ぶケースは、大半はコレが原因だと思います。

 

      ⛸⛸⛸⛸⛸

 

より理解しやすいように、具体例を挙げてみます。

Bは基礎点、GはGOEの略として表記します。

スピンステップの後の数字はレベルを表します。

 

女子選手を想定した演技構成例です。

全てのエレメンツでGOE3の評価を貰ったという設定です。

 

SP(ショートプログラム)

 3ルッツ3トゥループ  B 10.10  G 1.77   11.87

 レイバックスピン4    B 2.70   G 0.81    3.51

 2アクセル           B 3.30  G 0.99    4.29

 3フリップ(1.1倍)   B 5.83  G 1.59     7.42

 ステップ4                  B 3.90   G 1.17     5.07

 フライングキャメルスピン4

             B 3.20   G 0.96    4.16

 足替えコンビネーションスピン3

           B3.00   G 0.90    3.90

  技術点合計(TES)                40.22

  演技構成点(PCS)                34.50

  ディダクション                  0.00

  SPの得点                  74.72

4回転やトリプルアクセルなどの大技はないけど、大きなミスなく演技を終えたという設定です。

最後のスピンだけレベル3となりましたが、他は最高難度のレベル4を取れました。

女子のSPの演技構成点は40点満点なので、34.50(例として適当に設定した数字です)はかなり高い評価になります。

つまり、74.72点は、女子SPの得点としてはかなり高い方で、FSの出来と他の選手の顔ぶれ次第では表彰台、更に優勝も狙えるレベルです。

 

トリプルアクセルを跳ぶ選手の場合は80点前後の点を叩き出します。女子はSPに4回転ジャンプを組み込む事が出来ないルールなので、女子ではトリプルアクセル持ちの選手が有利です。

男子は4回転とトリプルアクセルの両方を組み込むのが普通になっています。羽生、宇野、鍵山の3選手、現世界王者ネイサン・チェンらトップレベルの選手は自己ベストが100点台です。

 

FS(フリースケーティング)

 3ルッツ3トゥループ  B 10.10  G 1.77   11.87

 3フリップ      B  5.30  G 1.59    6.89

 2アクセル      B  3.30  G 0.99   4.29

 3サルコウ      B  4.30  G 1.29    5.59

 フライングキャメルスピン3

           B  2.80  G 0.84   3.64  

 ステップ3                   B  3.30  G 0.99   4.29

    (ここから後半)

 3ルッツ3トゥループ(1.1倍)

           B 11.11   G 1.77  12.88 

 2アクセル2トゥループ2ループ(1.1倍)

           B  6.93  G 0.99   7.92

 フライング足替えコンビネーションスピン3

           B  3.00  G 0.90  3.90

 3ループ(1.1倍)    B  5.39  G-2.45  2.94

 コレオシークエンス B  3.00  G 1.50   4.50

 足替えコンビネーションスピン4

           B  3.50  G 1.05   4.55

  技術点(TES)                        74.26

  演技構成点(PCS)                69.50

  ディダクション       -1.00

  FSの得点         142.76

4回転やトリプルアクセルという大技はないけど、アクセルの次に基礎点の高いルッツを2回入れて少しでも高得点を狙おうという構成です。残念ながら、最後のジャンプ3ループで転倒し、GOEが-5、更にディダクションで1点減点となりました。

スピンステップは最後のコンビネーションスピン以外、全てレベル3になってしまいました。

GOEは、転倒したループ以外全てのエレメンツで3の評価をもらえたという設定で計算しています。ほとんどのエレメンツでこれだけ高い評価が付く選手はトップレベルでも稀ですので、この選手は苦手なものがなく、演技構成点も80点満点で69.50(例として適当に設定した数字です)貰えているので総合力の高い選手だと言えます。

 

ただし、女子も4回転時代に突入しつつあり、4回転もトリプルアクセルもない選手には厳しい時代になりつつあります。高難度ジャンプは1本入れるだけでも得点に大きな差が出てくるのに、近頃では複数の高難度ジャンプを入れてくる強者が1人や2人じゃないので。

転倒がありながらも140点台が出せる選手は、一昔前なら優勝を狙えたレベルですが、これからは表彰台に乗るのが精一杯になってくると思います。

もっと上を目指すためには、高難度ジャンプを身につける、スピンステップをレベル4で揃えられるように更に磨く、スケーティング技術や表現力を更に高めてより高い演技構成点を狙う、などの努力が必要になります。

 

演技構成や採点を通して、選手の特徴、得意不得意、個性、戦略などが見えてくるのも面白い所です。

 

      ⛸⛸⛸⛸⛸

 

このように、上記の10項目がざっくりアバウトに理解できていれば、何も知識なく観てるよりはもう少し違った深めの楽しみ方が出来るのではないかと。解説や実況の言ってる事もより容易に理解できるようになるし。

まあ、実況アナによってはトンチンカンな事や間違った事を言ってる場合もあるので、あまりあてにはなりませんが。解説者が言葉に詰まったり不自然に黙り込んだ時は、実況アナが付け焼き刃の知識で間違った事を言ってる可能性がありますw  気まずい時間が流れるよりは、ハッキリ「それ、違います」と教えてあげた方がいいと思うんですけどね。アナウンサーはその競技の専門家じゃないので、知識が不十分だったり間違ったりする事があってもおかしくない。フィギュアは元々ややこしく細かいルールだし。

ややこしく細かいですが、まずはポイントをざっくり掴めば大丈夫。

 

冬季五輪まで1年をきりました。

普段はフィギュアなんて観ないけど、五輪だから見てみるか、って人も多いと思います。

でも、見たら採点が変でなんか冷めちゃう、選手の演技は素晴らしいのに・・・という昔の私のような事を思っているそこの方、数字や分析が好きなそこの貴方、ジャッジのアラを探して文句付けるのが好きな、私に似た意地悪大好きっ子の皆さん。

良かったら、フィギュアを一緒に楽しみましょう!

フィギュア国別対抗戦 男子FS

今更ですが、せっかく書き始めたものなので一応。

 

男子

 

宇野

3A4T<転倒   4F    4T転倒  3Lo

3A1Eu1F   3S3T    2A

StSq3      FCSp3   FCCOSp4   CCOSp4    

SS 8.65 TR 8.45 PE 8.30 CO 8.65 IN 8.35

TES  82.16    PCS  84.80    D  -2.00

TOT  164.96

最初の大技コンビネーションは、スピードが足りなかったのかな?練習ではもっとスピード出して跳んでた気がする。でもナイストライでした。ルッツは回避。そんなに苦手だったっけ?

採点は割と妥当じゃないかな。スピンステップのレベルは分からないけど、GOEもPCSも比較的妥当だと思う。世界選手権が酷すぎたから、そう感じてしまうのかも、だけど。

 

サドフスキー

久々〜!お気に入りローマン君。

ちょっと残念な出来だったね。特にリピートが2つは痛かった。最後のルッツはシングルかダブルのトゥループ付けられたような気がするけどな。シングルでも付けとけば全然違ったのに。

前半と後半に4サルコウを入れてて、後半の方をコンビネーションにする構成にしてたみたいだけど、失礼ながらジャンプの安定感はあまりないタイプだと思うので、リカバリー出来るように前半の方をコンビネーションにした方がいいと思う。最後にルッツを2本続ける所も、1つ目が単独になった場合は2つ目を他のジャンプに変えて、リピートになるリスクを減らした方がいいと思うな。

フリップには!が付いてたけど、eじゃないのかなあ?

ステップはレベル2。分からないなりにクラスターだけでも注目して見るようにしてるんだけど、難しい組み合わせのクラスターが入ってなかった気がする。だからレベル2なのかな?全身の動きがゆったりとしなやかで、一つ一つのステップやターンは丁寧にやってたように思う。

演技後の表情や仕草が良かった。あ〜、またやっちゃったなー、って感じで、でも久しぶりにお客さんの前で滑れて気持ち良かった、みたいな清々しい笑顔だった。

 

コリヤダ

腕の動きがしなやかで美しい。本当にバレエダンサーみたい。このプログラム、凄くいい。いいと思う。コリヤダに合ってると思う。

ステップは、ツイズルでよろけたのでレベル3になったのかな?2人のジャッジが1を付けてるのも多分そのせいだと思う。よろけたけど他は凄く良かったので、気持ち的にはせめて2はあげたい。よろけと言えば、フライングシットスピンの出の所もちょっと危なかった。すぐ次の振り付けに移る事でうまく誤魔化したけど。最後の方ジャンプにもミスが出てたし、疲れが出ちゃったのかな?

ローマン君もコリヤダも、多分フィギュア選手としては大柄な方だと思うんだけど、大柄な選手にありがちなもたつき感、体が重そう感や威圧感がなくて、むしろ大きな身体をゆったりしなやかに動かして柔らかい雰囲気を出せてると思う。だから、こういう壮大な感じの音楽が合うんだと思う、多分。

演技後の表情がいい。静かな闘志、品格、武士にも通じる気骨みたいなものを感じる。チャラついたところがなくて硬派って感じで好き。

 

エイモズ

本人は納得いかない出来だったみたい。でも、私は満足だよ。好きだよ、このプログラム、と言うより、エイモズの滑りが、表現が。ラストのステップに入る所の、両手を前に差し出してこっちに走り寄ってくるみたいな所、優しく受け止めてヨシヨシしてあげたくなる。

 

ブラウン

出来としては世界選手権の演技には及ばない。スピードも迫力もちょっと物足りない、世界選手権の演技を観た後では。疲れが残ってたのかなあ?転倒したルッツも、気の抜けたジャンプに見えた。まあ、コケたからそう見えるだけで、成功してたら軽やかなジャンプって印象になったんだろうけど。

 

羽生

4Lo  1S  3A2T  3Lo / 4T2T  4T1Eu3S  3A

StSq3    FCCOSp4  FCSSp4  CCOSp4

SS 9.45 TR 9.40 PE 9.40 CO 9.55 IN 9.45

TES  99.26    PCS  94.50    D  0.00

TOT  193.76

ルッツもフリップも入れてなかったんだね。偏ったジャンプ構成というのは個人的にはマイナス評価です。ジャッジ的にどうかは知らんけど。ただ、バリエーションに富んだ構成の方が演技構成点で高評価に繋がると聞いた事があるので、もし本当にそうなら構成の9.55は妥当だと思う。

ジャンプで細かいミスがあったので、SSとPEが抑えられるのはまだ納得できる。が、INの9.45ってなんの冗談?笑えませんよ。あれだけ音楽に合った振り付け、演技にこのケチくさい得点を付ける理由を教えて下さいよ。ジャンプの細かいミスを言い訳に使うのは止めて下さいね。世界選手権で、転倒によって間違いなく流れが途切れたネイサンの演技に、IN9.75を付けたジャッジの立場がなくなっちゃいますから。同僚を売っちゃあダメです。

 

GOEに関しては概ね妥当かなと。3ループと2本のトリプルアクセルはもっと加点が付いていいと思うけど、着氷が今一つだった4ループと何とかうまく誤魔化した3連続には甘めの点をもらってると思うので、トータルではそれほどおかしな点になってはないと思う。

4Lo  3.36→2.5〜3.0   3A2T  2.56→2.8〜3.2

3Lo  1.27→1.5〜2.0      4T2T  3.04→3.3〜3.8

4T1Eu3S  0.95→0以下 3A  3.04→3.6〜4.0

これくらいが妥当じゃないかと私は思いました。ジャンプのプラス要件マイナス要件に厳密に照らし合わせて計算したら、もっと違う数字がはじき出されてくるのかもしれないけど。

コンビネーションの直後、ほぼほぼ助走なく(多分難しい入り方で)軽々と跳んだ3ループは本来もっと評価されるべきですが、あまりにさりげなく簡単そうに跳んでるがゆえに過小評価されたような気がします。難しい事をやる時には、エテリチームの選手やネイサンのように「難しい事やってますよ〜」アピールをしないと、ジャッジにはまともな評価が出来ないのかもしれません。

3連続に関しては、サルコウがステップアウトになりかけたのを、次の振り付けに素早く移る事で何とか誤魔化した(ように見える)着氷で、これをどう見るかで判定が分かれてくると思います。ルール上は、ステップアウト-3〜-4ではなく拙い着氷-1〜-3になると思うので、3を付けたJ6は別として、他のジャッジが出したGOE-1〜+2は(ルール上は)おかしくない。

ただ、これはあくまで個人的な考えですが、僅かな回転不足で点をグワッと削るのなら、着氷が乱れたジャンプには必ずマイナス、少なくとも0を付けるべきだと思います。ジャンプはまず綺麗に着氷してナンボじゃないでしょうか。その上で回転不足だったり、高さや飛距離、空中姿勢、回転軸の質などを問うべきではないかと。

だから、いくら難しい入り方をしようが、踏み切りと着氷が良い、などを満たさないジャンプには+4以上を与えてはいけないルール自体は理にかなってると思います。そして、おそらくそのルールを踏まえて、とにかくジャンプで大きなミスをしない事に注力して、とにかく点を稼いでとことん勝ちに拘る、というネイサン陣営の戦略はそれはそれでアリだと思います。

問題なのは、音楽表現や濃密な繋ぎをほとんど放棄したプログラムに不可思議なPCSを付けるジャッジであって、ネイサン陣営はそれに上手く乗っかってるだけ。採点がフェアに行われていさえすれば、ネイサンの繋ぎスカスカプログラムもここまで槍玉にあげられる事もなく、こういうタイプの選手がいてもいいか、みんながみんな繋ぎ頑張ってなくてもいいじゃない、これも個性、多様性だよ、と受け入れてもらえてたかもしれない。

 

ルールの話に戻ります。

1/4回転足らない(建前になってるけど、下げたい選手には便利に適用できる)クォーターが-2、URに至っては基礎点を80%に削った上GOE-2〜-3なのに、片手又はフリーフット付きが-1〜-2のみって、コレ整合性ありますか?片手付いた着氷なんて、フィギュアの知識がない人が見てもはっきりミスだと判りますよ。バランス崩して片手付いたジャンプには僅かながら加点が付き、見た目成功のジャンプが素人目には分からない僅かな回転不足で減点。こんな競技、普段見ない人がたまたま見て、面白い、これからもっと見よう、という気になると思います?ISUは、採点ルールを知らないやつはフィギュアを好きになってもらわなくても結構、イヤなら見なきゃいいってお考えなんでしょうか?フィギュアの普及、人気アップはスター選手任せですか?

回転不足でも、ダウングレードまで行くとさすがに別物なのでここは今のルールでいいと思うのですが。

くどいのが信条なのでも一回言いますけど、ジャンプはまず綺麗に降りてナンボだと思います。

スピンなら、最初から最後までブレたりよろけたりせずに完結する事が加点を付ける絶対条件にされるべきだと思います。世界選手権のネイサンのSPのようなヨレヨレスピンに加点を付けるのがそもそもおかしい。いや、これに関しては私の個人的意見がどうこう以前に、今のルールに照らし合わせてもおかしいです。プラス要件は1つもなく、マイナス要件は「バランスを崩し」「姿勢が悪くなり」「回転速度が落ちた」と少なくとも3つは確実に当てはまっています。でも、誰一人としてマイナスを付けたジャッジはいない。どゆこと?私の見方が間違ってる?

これに関しては、ルールの整合性云々ではなく、ジャッジの質の問題プラス彼らをしっかり管理できないISUの問題でしょうね。ここを正さない限り、ルールの整合性をいくら追及しても意味がないですし。

 

宇野選手、ウサ耳付けたならもっと前に出てアピールすればいいのに。後ろの方、しかも羽生選手の陰になってほとんど映らない所で、控えめにさりげなくウサちゃんと化してるのがなんだかツボにハマる。あれ、宇野選手ですよね?

 

ネイサン

さあ、お待たせしました。ゲスの勘ぐり極み乙女の出番ですよ。ツッコミどころ満載の楽しい時間がやってきましたよ〜!

とは言ったけど、あの世界選手権の後だからか、採点が比較的まともに思えて今一つ燃えないんだよね。いやあ、世界選手権は男子も女子もどっからツッコもうかってくらい凄かったから。今回は札付きジャッジを何人も召集したと聞いてたので、派手にやらかしてくれるのを期待してたんだけどなあ。

4F  3A2T  3Lz  4S / 4T1Eu1F  4Tq3T  3A

StSq3    CCSp4  CCOSp4  FCCOSp4

SS 9.50 TR 9.40 PE 9.60 CO 9.60 IN 9.60

TES  107.84    PCS  95.40    D  0.00

TOT  203.24

GOEに関してはあまりケチのつけどころがないんですよ。強いて言えば、4サルコウとステップの加点が高過ぎない?くらい。

ビックリしたのが、ドン・ネイサンのジャンプに、得点に影響あるqが付いてる!ってところで。ドン・シェルバコワとドン・ネイサンには「転倒したジャンプにしかqを付けてはいけない、逆に転倒ジャンプのqは得点に影響しないのでどんどん付けてアリバイ作りましょう」という裏ルールでもあるのかと思ってたから。

PCSは相変わらず高いですね。SS、PEはともかく、あと3つは最大限に忖度して9点か、それ未満でいいと思うよ。多分、ネイサン陣営もそこは捨てる気でプログラム作ってると思うし。どうしても高い点を付けたいなら、どこをどう評価して付けてるのかいっぺん説明して下さいよ。特に、羽生選手とTRが同じ、COとINが羽生選手より上の理由を。それくらいやってもバチは当たらないと思いますよ。

羽生選手もいっぺんネイサン方式のプログラムやってみたらいいのに。ジャンプ専念で繋ぎ?何それ?で、最後のジャンプ降りた途端別人のように元気に走り出すっていうの。ジャッジがどういう点を出すのか見てみたい。

 

 

フィギュア国別対抗戦 アイスダンスとペアの感想、及び羽生サゲ現象についての妄想 

FSの感想を書こうと思ったんだけど、その前にアイスダンスとペアについてちょっと。ほぼルールも技の名前も分からんのだけど。


アイスダンス 小松原夫妻組

ショートもフリーもどっちも凄く良かったよねって、えーと、アイスダンスはショートとは言わないんだね、リズムダンスなんだね。

リフトの時に女性が男性の太ももに足を乗せてバランス取るの、何回見てもハラハラする。太ももにスケートの刃が刺さる〜!太もも切れる〜!!

テレビ放映では日本の組と1位のロシアの組だけ紹介してて、分からないなりに見比べてたんだけど、シンクロ度は日本のが勝ってない?ロシアの組はツイズルで回転がズレてたような気が。でも、スピード感や動きのキレはさすがロシアの圧勝って感じだった。技の難易度については全く分からん。


ペア 三浦璃来&木原龍一

※三浦選手のお名前の漢字、派手に間違えてた。三浦選手、失礼しました。

ペアも凄くアクロバティックで、人間ってすげぇ、こんなに華奢で可愛い女性とスラッと細身の男性が、って驚く。でも、アクロバティック過ぎて見ててやっぱりコワイ。特に男性が女性を投げ飛ばす、失礼、投げるやつめちゃくちゃコワイ。上に投げ上げて受け止めるやつはまだしも、遠くに投げ放つやつは失敗してコケたら相当痛いだろうな、って毎回心配になる。あと、デススパイラルってやつもコワイよ。成功したら綺麗だけど、一歩間違ったら・・・ってついつい心配になってしまう。女性の頭なんか氷ギリギリになってるし。ちょっとでもバランス崩したら、あの勢いのまま後頭部が氷に叩きつけられたり、首ギクッてなったりしない?

このカップルが結成して1年半ってのが凄いよなあ。あれ?三浦選手って前回の国別にも出てなかったっけ?録画を見返したら、当時は前のパートナーとの参加だった。

エキシビジョンのだんご三兄弟の所で、男女組んで踊るのが恥ずかしそうでぎこちない感じだったシングルの4選手に対して、さすがアイスダンスやペアの選手は堂々としてサマになってるなあ、と思ったものだった。中でも三浦選手のタンゴダンスが上手くて、踊り心のある選手だなあと感じた事も思い出した。

木原選手との相性が「運命的に」良かったみたいで、世界選手権では10位に入り五輪枠を獲得、おめでとうございます。日本開催のお祭り大会というのがどれくらい影響してるのか分からないけど、自己ベストの得点を叩き出し3位につけた。来季更に進化するのを期待してます。

くどいけど、あの男性が女性を投げ放つやつ本当コワイ。お互い、よほどの信頼感がないと出来ない事だと思います。いやあ、ゾクゾク、足の裏こそばゆっ。




男子FSの感想を書こうとして、まず宇野選手のから、と書き始めたら脱線してしまったので、FS感想は後日。



宇野選手、久々のトリプルアクセル-4トゥループのチャレンジじゃなかったですか?トゥループ回転足りなくて転倒しちゃったけど、ナイスチャレンジです。ってか、こういう組み合わせをよく思いつくな、思いついても実際にやってみようと思うのが凄いな。

羽生選手の4トゥループ-トリプルアクセルのシークエンスも訳わからんかったけども。あれは、ただでさえ難しいジャンプをより難しい跳び方で跳んで、それなのにシークエンス扱いで得点が80%になるという理不尽さ。それをあえてFSで入れようと考える羽生選手、訳わからない。


それで思い出した。羽生選手について、ちょっと思った事があるんだけど。

露骨な羽生サゲ、ネイサンあげが始まったのって、確か五輪シーズン次のシーズンあたりからだったと思うんだけど。そのシーズンって、羽生選手が「これからは自分のために滑る」とかで、憧れのジョニー・ウィアープルシェンコのオマージュプログラムをやった年だったよね。

露骨なネイサン上げ、羽生サゲは、先の五輪で金メダルを期待されながら5位に終わったネイサンを、今度こそ五輪で表彰台の1番高い所に乗せて国民的スターに祭り上げて、アメリカでのフィギュア人気を復活させようという、アメリカスケ連や関係者の策略である事は間違い無いと思う。

ただ、本当にそれだけなのかな?という疑問がずっと私の中にあって。だって、羽生選手が今のフィギュア人気の大半を支えてて、おそらくフィギュア界の利益の多くが羽生人気によるもので、ISUや各国スケ連にとっては自分たちの懐を潤してくれるドル箱スターのはずだもの。

そんな、自分たちに利益をもたらしてくれる、熱狂的ファンがたくさんいるドル箱スターをなんでわざわざサゲるのか、意味がわからない、道理が通らない、いくらアメリカスケ連の政治力が強大だろうと、五輪最大のスポンサー様のアメリカテレビ局の圧力が強かろうと。そう思ってた。


でも、フィギュア人気を維持するために常にスターを欲してるISUの立場から見た時、彼らの目に五輪次のシーズンの羽生選手のあの姿勢、言動、プログラムはどう映ったのか。


「ハニュウはどうやら次の五輪に出る気は無さそうだ。これからは自分のために滑りたいと言い、得点的には割の合わないジャンプシークエンスを構成に組み込んでる。勝敗を度外視したプログラムだ。つまり、ハニュウは闘争心を失ってしまったのだ。彼は、自分の競技人生の終わりに向かう道を歩き始めた。理想の終わり方を追い求め始めたのだ」


ISUがこういう誤解をしたとしても、おかしくないかもしれない。


「それならば、我々はいつまでもハニュウ人気に頼っているわけにはいかない。ハニュウが居なくなる前に、ハニュウに代わる新たなスターを見つけなくてはならない。もしいなければ作り出さなくてはならない。ハニュウに負けないくらいのカリスマ性をその新たなスターに持たせるためにはドラマが必要だ。そしてその舞台として五輪ほどふさわしいものはない。

これから我々は新たなスター候補のためのシナリオを作り、そのシナリオに沿って彼に実績を積ませ、そしてその物語が五輪でクライマックスを迎え「スター誕生」という壮大な物語が完結するよう全力でバックアップしなければならない」


その白羽の矢が立った、あるいは、そういうISUの思惑を読んだアメリカスケ連がねじ込んだのがネイサンだったんじゃないか。


当初は羽入選手を殊更サゲる気はなかったのかもしれない。ネイサンをちょっとずつアゲて羽生選手と同等の得点を与えてライバル対決を煽って盛り上げよう、くらいの感じだったのかも。


「どうせハニュウはつぎの五輪に出る気はないのだから。そこに至るまでの各大会で、ハニュウとネイサンが勝利を分け合うような展開の方が盛り上がるだろう」


ところが、ケガがあったり思わぬミスが出たり、と羽生選手が万全ではなかった事で、ネイサンが一気に(得点上)羽生選手を追い抜き、ライバル対決を煽る間もなく大きな差をつけてしまった(あくまで得点上)。

これで羽生選手に再び火がついた。

自分のために滑る、を返上し、再びガツガツと勝ちに行く、闘争心むき出しのファイター・ハニュウが戻ってきた。


「いや、今更戦場に戻ってきても、もう君の居場所はないんだ。自ら戦線離脱して平和な世界に行ってしまったのは君の方じゃないか。我々の期待を裏切って我々を見捨てたのは君の方じゃないか。

絶対的なスターは、王者は、カリスマは2人も要らない。君が捨てて立ち去った椅子にはもうネイサンが座っている。君が戻ってきたからと言って、今更ネイサンを立ち退かせる事は出来ないんだ」


大きな組織が一つの方向に向かって動き出した時、途中で予定外の事が起こってもなかなか軌道修正出来ないのは日本特有の現象じゃないと思う。

羽生選手の五輪3連覇というドラマが期待できなくなった(と思った)時点で、ISUにとって羽生選手は新たなスターを引き立てる脇役、という位置づけになってしまったんじゃないか。ISU(とアメリカスケ連)が脚本を書き、製作、演出するネイサン主演のドラマの中では、羽生選手が何をどれだけ頑張ろうが主人公の引き立て役にしかなれない。

それがここ数年の不可解な採点に繋がってるんじゃないのか。


世の中って往々にしてこういう事あると思うんですよ。

自分はそのつもりじゃないのに、あるいは、先の事はそこまではっきり決めてなくて、今はこういう気分、こういう心境だと言っただけのつもりだったのに、発した言葉が独り歩きして誤解やすれ違いを生んでしまうって事。

五輪が終わった直後で次の五輪の事なんてまだ考えられない。とりあえず今は自分のために滑りたいという心境だから、今季はこういうプログラム、こういう構成で行こうと思った。

それだけの事だったのに、ハニュウはリングから降りた、と思われてしまった。


これはあくまで私の想像、妄想なんで、ISUのエラい方々がそういう早とちりをしたかどうかは分からないんだけど、そうでも考えないと、彼らに最も恩恵を与えてるはずの羽生選手への理不尽な扱いを説明できない。


そして、一旦動き出した「ネイサン/スター誕生」プロジェクトの中では、羽生選手が頑張れば頑張るほど、輝けば輝くほどプロジェクト関係者にとっては邪魔でしかなく。


「あんまり目立ってんじゃねえよ。主役が霞んじまうじゃねえか。これ以上主役を喰うような真似をするなら、五輪前に潰してまうぞ」


くらいの勢いなんじゃないかとすら最近は思ってしまう。


でもね、この際だから教えてあげるけど、あなた方の計略、既に破綻してます。

少しでも採点ルールを勉強してる人なら、いや、ルールを知らなくても、今の得点の出方はなんか変だな、おかしいゾってみんな気付いちゃってるし。

ほとんどのファンの間では常識にすらなっちゃってますし。

そして、それに対してシラけきってますし。


仮にあなた方のシナリオ通りネイサンが北京で金を取ったとしても、多分ネイサン人気が羽生選手ほど盛り上がる事も、それでアメリカでフィギュア人気が復活する事もないと思うよ。

スターもブームも無理くり作り上げて煽っても、ある程度は動いたとしても、労力に見合うほどは盛り上がらないし定着もしない。

世の中の人はあなた方が思ってるほどバカじゃないんだよ。

世の中の人たちは、無理くり作られたブームに飛びついてお金を落としてくれるほど余裕もないし暇でもないんだ。みんな、生きてく事に精一杯だし、その息抜きになる娯楽は世の中に多種多様に溢れてる。なんで、人に押し付けられたものを有り難がって、わざわざ貴重な時間やお金を使う必要がある?


何を思って羽生サゲや不可解ジャッジの放置をやってるのか、本当のところは分からんけど。


これだけは言える。


ISUのおエラいさんたち、アホちゃう?

フィギュア国別対抗戦 SP 

せっかく6カ国参加してるのに、テレビだけ見てると3カ国対抗戦みたい。もっと他の国の選手の演技も観たい。

 

 

女子

 

チェン

今回は特に優遇採点はなし。と思ってたら、あれ?よく見ると最初のコンビネーションの回転不足が。ルッツはq又は<、トゥループは完全に<。テクニカル様はルッツを見逃し、トゥループはqで誤魔化してますね。ルッツをqとすると、基礎点9.26、GOE-2.95で6.31のところ7.15貰えてます。

アメリカスケ連様とテクニカル様、失礼しました、舐めてましたわ。今回は比較的まともに採点されてるなんて思って、あなた方を過小評価してしまって。手抜きはしないんですね。

それにしても、プレロテが当たり前みたいになってる中で見ると、チェンのジャンプがめちゃくちゃクリーンに見える。それを考えたら、彼女のの回転不足は多少見逃してあげてもいいんじゃないかなんておかしな事を思ってしまう。チェンの回転不足のジャンプとシェルバコワの(着氷だけ見たら)回転足りてるジャンプ、空中での回転数同じくらいなんじゃ?下手したら、チェンの回転不足ジャンプの方が多く回ってるかもしれない。

 

坂本

ノーミスなのに、演技後あまり笑顔がなくテンション低い。ルッツのエッジ判定が気になってたんだろうな。世界選手権で痛い目に遭わされたから。確かに世界選手権の時は取られても仕方なかったんだけど。

でも、自己ベストが出てからもリアクション薄い。FSではどういう点が出て、どういうリアクションするのか。気になる。

 

テネル

このプログラム好きじゃない。今季のテネルのプログラムはSPもFSも好きになれない。曲が良くない。

 

トゥクタミシェワ

このプログラムは好き。それにしても、なぜにいつも黒のヒラヒラ衣装?

 

シェルバコワ

おっと!珍しい。Missアンタッチャブル・シェルバコワ様のフリップに!が。テクニカル様勇気振り絞ったね。ただ、スローで見たら大丈夫なように私には見えたけど。真正面か真後ろから見ないと断言は出来ないけど。ところで、フリップのエッジエラー取ったのに、ルッツのは取らないってどゆこと?私にはルッツの方がエラー度高いように見えますが。シェルバコワ様のルッツがジ・アンタッチャブルって事なのかな?

アル・カポネ捕まえたいけど、殺人や密造酒の方では証拠掴めないから、脱税の方で逮捕しましたよ、みたいな事?でもさすがドン・シェルバコワ様。!が付いても2と3が並ぶ。

あと、ステップの加点とPCSが高過ぎると思います。

・・・テクニカル様、どうかご無事で。

 

紀平

アクセル、跳びあがった瞬間から軸が傾いてて思わずアッて声が出た。足首の痛みに加え、腰も痛めてるらしい。無理しなくて良かったんじゃない?そういう事なら辞退できるはずでしょう。シーズン最後で、来シーズンまでにじっくり治せるからと思ったのかもしれない。でも、本当無理しないで。

ルッツをループに変え、ビールマンを封印してましたね。FSも構成を変えてきそうですね。聞いたところでは、プログラム自体昨シーズンのに変えるとか。

前半 3A  2A3T  3S  3F 

後半 3F3T(又は2T)  2A2T2Lo   3Lo

みたいな感じになるのかな?とにかく無理しないで。

 

SPの結果、国旗の並びが綺麗すぎる!

 

 

男子

 

コリヤダ

高校球児登場。いくつか着氷が危なかったけど、うまくまとめました。この人って、欧米人にありがちな、チャラついたりノリノリで調子良いってのをあまり感じない。職人っぽいものを感じる。こういう人こそジャパーンのサムラ〜イをモチーフにしたプログラムが似合うんじゃないかな?

 

 

 

第2グループの6分間練習終わってリンクから出る所で、ブラウンや羽生選手がスケートのエッジカバー?を掛けるのを大人しく待ってる宇野選手が、後輩らしい謙虚さがあって微笑ましかった。一歩引いた場所で待ってて、同じく羽生選手が場所を空けるのを待ってたネイサンにさりげなく順番を譲るのも。

 

今大会は、解説が織田さんで非常にわかりやすい。スピンでこれこれをやったからレベルが上がる、とか、ここがもうちょっとこうだったら加点がもっと付くのに、とか、具体的に解説してくれてイチイチなるほど、と納得できる。フィギュアの知識がない人にはもっと役立つ解説だと思う。「フィギュアは普段観ないけど五輪だから観てみるか」率の高い五輪の際には、解説は織田さんでゼヒ。

あと、いつも思うんだけど、選手が静止してから音楽が始まるまでの「神聖な時間」くらい、実況アナはお喋り止めてくれないかな。ファンとしては、あの時間に選手と緊張感を共有したいんだよね。ここで黙って「神聖な時間」を尊重してくれる気の利いたアナと、沈黙が続く=放送事故という業界の常識にドップリ首まで浸かってるからなのか、黙っていられないアナとの、フィギュアへの愛情や理解度の差が出ると思う。

 

 

グラスル

4ルッツ、挑戦したけど勢い不足で回転不足になり転倒。4フリップからのコンビネーションは一応着氷したけどフリップが回転不足。トリプルアクセルは回転不足で転倒。なんか危なっかしい跳び方するね。見ててハラハラする。若さと気合だけで跳んでるみたいな。その若さと気合を持て余してる、コントロールしきれてない感じ。

ルッツの!と<はまあまあ妥当。<<取られてもおかしくなかったかも。

フリップはeか、甘めに見ても!じゃないですか?真後ろからの映像だったんで、アウト気味になってるのがよく見えちゃいましたよ。フリップの着氷は、これがネイサンだったら間違いなくqにしてたであろうくらいの回転不足、いや、ネイサンだったらマーク付かないかも。

シェルバコワの時も思ったけど、同じ選手のエッジエラーを取ったり取らなかったりってどゆこと?1プログラムで1個までって決まりがあるのかな?スーパーのお一人様1個まで的なヤツ?

全体的に粗いけど、チャレンジ精神と全力感があって好印象。出場出来なかったリッツォの分までよく頑張りました。

演技後、腰を押さえてた。大丈夫かな?

 

エイモズ

フィギュアの技術的にどのくらいの上手さなのか私には分からんけど、エイモズの演技好きだわ〜。単純に楽しい。普段フィギュアをあまり観ない、興味がない人にもエイモズやブラウンのプログラムの楽しさはきっと伝わると思う。そういうのこそ表現力としてもっともっと評価すべきものだと思う。少なくともPEとINはもっと点をあげて欲しいなあ。あ、TRも。

 

ブラウン

この曲カッコいい〜!でもリズム感とか、フィギュアでやるには難しいかも。ブラウンくらいの選手だから滑りこなせる曲かもしれない。

ステップの加点、もっとくれよォ〜!エイモズと同じかそれ以上くれてもいいだろ〜?同じ国の他の選手のありきたりなステップには盛りまくってるんだからさあ、とブー垂れながら観返してたら、よく見ると途中ちょっとミスってたね。ループ?の所でターンが少しつっかえてる。だから、5を付けてる人が1人もいなくてほとんどが4、2や3を付けてる人もいる。ここはジャッジがちゃんと見てたって事ですね。ジャッジの皆さん、失礼しました。

クラスターの所でのミスだったからレベル取り損ねる?って思ったけど、レベル4取れてるのでレベル判定には関係なかったのかな?本当ステップのレベルって分からん。

スケートの経験ないジャッジが意外に多いって聞いてだけど、技術部門だけは経験者じゃないと資格持てないらしいですね。考えてみれば、トップレベルで活躍してた元スケーターの解説者でも、スピンやステップの判定に関してはなかなか断定的な説明が出来ないですもんね。それくらい見極めが難しいんだから、滑った事ない人があの短時間で判定するのは無理かもしれない。

 

宇野

全てのジャンプをミスりましたが、よく踏ん張った。特に最後のトリプルアクセルは絶対最小限のミスに抑える!という気持ちを感じました。

ただし、マーク付かなかったけど、フリップは<じゃないかな?トゥループはqが付いてるけど、<でもおかしくない。

転倒したジャンプのqは得点に全く影響しないので、事実上見逃したようなもの。世界選手権の時も、シェルバコワやネイサンの転倒した4回転にq付けて、仕事しましたよ感を演出してたテクニカル様がいましたね。いやあ、ISUも芸が細かい。qの新設はかなり効果あげてますよ。これって得点操作に相当使えるツールですよ。決定打、リーサルウェポンと言ってもいい。

フィギュアファンからの信頼を更に失う事にも大きく貢献してます。元々失い代が残ってたかどうかは意見の分かれる所でしょうが。何にしても、ISUと各国スケ連、ジャッジの皆さん、良かったですね。

・・・ランビ先生、やっぱりマスク姿似合います。

 

羽生

今回、札付きのジャッジが何人も招集されてると聞いてたんでどうなる事かと思ったけど、意外にまともな採点してない?約1名、コンビネーションジャンプとフライングキャメルスピンに4と5が並ぶ中3を付けてる人が居ましたけど。でもこのJ2、5人のジャッジが-1を付けたトリプルアクセルには0付けてるんだよね。

トリプルアクセル以外には全てのジャッジが3以上を付けてて、多少のバラつきはあっても意図的な羽生サゲをやってる風な人が居ない。世界選手権に比べたら相当まともな採点になってると思う。

不審な動きをしてるのはテクニカルだけ。そのテクニカルもドン・シェルバコワに!を付けるという気概を見せてて、何だったら世界選手権もこのメンバーで良かったんじゃない?って思ってしまうくらい。まあ、FSまで見てみないと何とも言えないけど。SPでまともな採点してるように見せて油断させて、FSで本性を現すという事も考えられるから。

トリプルアクセルの踏みとどまり方が宇野選手と似てて、仲良し感が出ちゃった?宇野選手は何とか踏ん張った感が強かったけど、羽生選手のはもはやミスと言うより、逆に高度な技術とみなしていいのでは?というくらいの踏みとどまり方で、これにマイナスを付けなかったジャッジが居たのも納得。いや、むしろ、加点をあげてもいいんじゃない?ウィンドミル風着氷という新技という事で。これ、狙ってやろうと思ってもなかなか出来ないですよ、多分。

前に、メッシングがジャンプで転倒した時に、転倒した勢いで壁の所までお尻で滑って行って、その滑って行った勢いを利用して壁を蹴って手を使わずにスッと起き上がって何事も無かったように演技を続けた事があって、これはもうミスじゃない!転倒は転倒で減点していいけど、あの起き上がり方はもはや1つの技術、いや芸術なので、その分加点をあげてもいいんじゃないか、と思った事があったのを思い出した。

ミスを新種の技か振り付けの一部と思わせるくらいの演技には、何らかの加点か救済ルールがあってもいいんじゃないか、そう思うくらいの選手の身体能力の凄さを目の当たりにすると、ミスなのに感動すら覚えてしまう。

 

ネイサン

いや、ホント、どうしたの?ジャッジが珍しくネイサンの演技に割とまともな点を出してて。ジャッジがまともな採点をすると、逆に不安になってしまう私がいる。

4フリップ、素晴らしかったです。総じて幅や着氷後の流れに欠けるネイサンのジャンプに、ルール上は4以上はあり得ないんだけど、私の勝手なマイルールでは4の評価は納得のジャンプです。5はさすがに付けすぎ。

トリプルアクセルは、イーグルから入ってるので一応難しい入りにあたるのですが、高さと幅○、踏み切りと着氷○、無駄な力入ってない○の三拍子揃ってこその難しい入り評価のはずなので、3までが限界のはず。4を付けてるのはルール逸脱。私が設定したいい加減なマイルールでも4はあり得ない。だってスピードないし、回転に若干身体が振られてて美しいジャンプではなかったから。2くらいが妥当だと。これに関しては難しい入りという項目に惑わされて多目の採点しちゃってるのでは?と思います。

コンビネーションは2がほとんど。どっちの着氷も詰まり気味で、セカンドジャンプがほぼ同じ場所で踏み切り着氷でしたから。ここは妥当。どうした?盛らなくていいの?大丈夫?アメリカスケ連からヤキを入れられない?

まともな採点したジャッジを心配してしまうっておかしな現象が、私の中で起こってます。

今回はPCSも比較的まともなんですよね。

トリプルアクセルで踏ん張った羽生選手に47.85、見た目ノーミスのネイサンに47.70。羽生選手にミスがあった分、PEはネイサンの方が上ですが、それ以外は羽生選手と同じか少し下。まとも過ぎる。おかしい。

演技終わって戻ってくる所で、珍しく無邪気な笑顔を見せたネイサンがチャーミングだった。コーチの前であんな笑顔見せた事あったっけ?今回はラファエルさんが居なくて、ふざけたマスクを付けてネイサンを迎えたのはどうやらアイスダンスのベイカー選手らしい。ネイサン、ラファエルさん居ないとあんな自然な笑顔を見せるのね。

ネイサンは多分賢い人だと思うんで、自分が過剰にアゲられ、羽生選手がサゲられてるのは薄々分かってると思う。だからなのか、元々の性格なのか、ネイサンは演技後やキスクラで派手なアクションをほとんどしない。そこにある種の品格、人柄を感じる。

ラファエルさんからなんて言われてるんだろうな。オレがお前を五輪王者にしてやるから黙ってついて来いとか言われてるんかしら?不相応に高い得点を貰ってる事はある程度理解してるはずで、それがラファエルさんの政治力ゆえだという事もある程度感じてるんじゃないかと想像してるんだけど。

実際のところどうなんだろう?

なんか選手が微妙に冷めてませんでした?フィギュア国別対抗戦

気のせいかもしれんけど・・・

選手がちょっと冷めてなかった?

演技後、キスクラ、そして採点出た時のリアクションが、なんだか薄かったような・・・


この国別対抗戦は、私の中では「政治力の強い米露加その他一部の国の選手に実績を作らせ、ランキングポイントをプレゼントするために、ほぼ毎回日本選手や一部の外国選手が不当に下げられる世界選手権の埋め合わせ大会」という位置付けです。

世界選手権で溜まってるであろう日本のファンの不満を逸らすためのガス抜き大会。だから、ほぼ毎回日本選手には甘い判定とやや多めのGOE、PCSが出る。


いや、こんなもんで日本のファンを誤魔化せると思ってるなら大きな間違いですけど。

ほぼ毎回同じパターンなんで、もうそのやり口バレてますけど。もううんざりなんですけど。

ここで、世界選手権で下げた埋め合わせとばかり盛り気味の点貰っても素直に喜べませんけど。

むしろ、逆にムカつくんですけど。


自分がそう思いながら見てるから、選手の薄いリアクションに自分の思いを重ねてしまうのか。

でも、やっぱりなんとなくシラけムードを感じてしまったんですけど。



ミスなく滑り終え、課題のルッツにエラーが付かず、自己ベストの得点が出たにも関わらず、いつもならもっと感情を露わにする坂本選手のリアクションが薄い。

時々僅かに頷きながらしばらく得点を見つめた後、コーチと目を合わせてウンウンと頷く。

「ふ〜ん、世界選手権ではシェルバコワのルッツに!すら付けないのに、坂本選手にはeを付けて基礎点とGOEをこれでもかと削って坂本選手をカレン・チェンの下に無理くり置いたよね。なのに、ここではアテンションすら付かないし加点も景気良くくれるわけね。罪滅ぼしか埋め合わせのつもりなのか、なんか知らんけど。分かりやすっ。舐めてる?」

っていう私の心の声に同調するような、冷めたリアクションに見えてしまいましたよ。

お祭り大会とは言え一応公認されるのに、自己ベストが出た時のリアクションじゃない。

坂本選手は演技後も割と淡々としてました。ノーミスだったらいつもならガッツポーズするなり、もっと何らかのアクションするのに。

まあ、これだけほぼ毎回、エラい人たちの内輪の事情で上げたり下げたりされてたら、得点見ていちいち一喜一憂するのがアホらしいと思ってもおかしくない。



羽生選手は言うまでもなく。

羽生選手はもうISUやジャッジに対して何も思ってない気がします。不満も不信感も怒りも何もなく。もうそういう時期はとっくに過ぎて、諦めの境地と言うか、見限ってる、もう何も期待してない、相手にしないって感じなのかな?と。


ケヴィン・エイモズは高い得点が出て素直に喜んでましたけどね。見た目ワイルドな無精髭キャラのくせに、なんでこの人こんなに可愛いんだろ。一挙手一投足見てるだけで頬が緩む。母性本能くすぐる系の人だよね。



世界選手権で思いっきり下駄を履かせて貰ってたカレン・チェンは、今回は割とまともに採点されてましたね。世界選手権の時のような回転不足見逃しもGOE盛りも特になく。本命のアリサ・リウのための五輪枠取りという役目が終わったからもう用済みだよって事なのかしら?もしそうなら、カレン・チェンも気の毒だよね。リウやカレンの陰で、終始一貫割りを喰ってきたテネルは言うに及ばず。

とは言え、カレンのURが付いたループに0、スピンには4と5を付けたJ5という味方もいるよ。もしかして悪名高きアメリカ人ジャッジのローリー・パーカーさんかしら。中国ジャッジのように処分は受けなかったけど、先の五輪で露骨な羽生下げ、ネイサン上げやって一部評論家やファンの間で話題になってた人。聞くところによれば、この方、五輪以降アメリカ国内の大会ばかりで国際大会には呼ばれてなかったらしい。日本スケ連はなんでわざわざこんな人を招集したんでしょう?

そう言えば、過去に処分を受けた事のある前科持ちジャッジも今回のメンバーに含まれてるそうな。トイゴさんだっけ?

国別対抗戦って、フィギュア関係のおエラいさんの中では、いわくつきジャッジの掃き溜めという位置付けなの?ケチが付いた鼻つまみものの扱いは日本スケ連に押し付けとけって事なの?日本スケ連って、そこまで海外の関係者に舐められてんの?

それとも、日本スケ連側に何らかの思惑があっての事なんかしら?



羽生選手が引退したら、日本でのフィギュア人気は程度の大小は分からないけど確実に下がると思う。確実にISUと日本スケ連の収入は激減すると思う。その影響は他国のスケ連にも及ぶと思う。

関係者にとっては死活問題だと思うんだけど。そして、その日は確実に近づいてて、下手すると来季、五輪前に引退宣言しちゃうんじゃないかという不安を私は持っちゃってるのだけど。もしその不安が的中すると、五輪のフィギュアへの注目度、視聴率は確実にダダ下がると思うのだけど。

無理やりネイサンを上げて無理やりスターを作ろうとしても無駄だと思うんだけど。

そもそもスターって無理やり作り上げるもんじゃないし。フィギュアファンも一般のスポーツファンも、あなた方が思ってるほどバカじゃないので。

確かにアメリカ人って、頭の中USA!USA!で単細胞の脳みそ筋肉バカな所あるけど、自国の選手に無理やり金メダル取らせればフィギュア人気が盛り上がると本気で思ってるなら、アメリカ国民をバカにし過ぎ。


ゲームであれ、スポーツであれ、ルールを無視し出したら面白くなくなるもんなんです。冷めちゃうもんなんです。ルール無視しても勝ちさえすればいいと思ってる人ってあなた方が思ってるより少数なんですよ。

アメリカで、なぜ採点競技の人気がイマイチなのか、なぜフィギュア人気が落ちたまま戻って来ないのか、一度本気でよ〜く考えた方がいいと思います。



私は特に羽生選手のファンじゃないので、正直引退がいつであろうと、羽生選手自身が自分の意思で決めたのであれば別にそこはどうでもいい。羽生選手の演技が見られなくなるのはちょっと寂しいような気はするけど、いつかその日は必ずやってくるのだし、他にも頑張ってる選手はたくさんいるし。

でも、羽生選手が引退したら、少なくとも日本でのフィギュア人気はかなり下がり、そうなるとフィギュアがメディアで取り上げられる事が激減し、試合のテレビ放映も相当縮小されると思う。それが怖いんだよね。


そういう危機感、おエラいさんたちは感じてないのかね?



ISU、及びなんだかんだ言って羽生人気に支えられて美味しい思いしてきた各国スケ連へ。


いつまでも

   あると思うな

      人気と利益

世界フィギュア 羽生選手のFSを勝手に採点

宇野選手のFSに引き続き、滑走順に上位3選手のFSをマイルール(公式の採点ルールをベースにした独自ルール)で採点シミュレーションをし、実際の採点と見比べて、素人の分際でジャッジにケチつけるシリーズでございます。

 

自己満足のお遊びなので、流し読みしていただければ。

 

※GOEは0.5刻みです。

プラス面はあまり厳密ではなく、いろいろな要素を加味して大体で決めてます。例えば、3つの項目に関して非常に良いとまでは言えないけどまあまあ良い、の積み重ねで1.5か2にする、というような決め方です。

微妙な差しかないのに、この選手には1、こっちの選手は0と完全に分けてしまうのも、それはそれでアンフェアな気がする。頭の中で0.5単位くらいで計算してそれを合算して最終的な数字を出してもいいんじゃないかと思う。

qは-2、<と<<は一律に-3

<<は基礎点で既に可哀想なくらい下げられてるので、GOEで<と更に差をつける必要はないと思う。

!は-2、eは-3と決めてます。

 

回転不足やエッジエラーの判定そのものはテクニカル様の判断に準じます。が、公式ルールでも認められてたと思うので、マークが付いてなくても回転不足やエッジエラーだと思ったものには、GOEで-1とします。

スピンステップのレベルに至っては全く分からないので、テクニカル様を信じてGOEを考えてます。信じるしかないのだ。

 

羽生結弦

         実際の採点     私

4Lo               10.50  -1.05   9.45    -0.53  9.97

4Sq                9.70   -4.16  5.54 ※-2.91  6.79

3A                  8.00   -0.69  7.31     -0.80  7.20

3Lo                4.90     0.91  5.81      1.23    6.13

FCCoSp4      3.50    0.85  4.35      1.05   4.55

StSq4            3.90    1.28   5.18      1.56   5.46

4T+3T          15.07x  2.17 17.24      2.85  17.92

4T+1Eu+3S  15.73x 1.76 17.49      0.95  16.68

3A+REP         6.16  -1.94  4.22    -0.56    5.60

ChSq1           3.00    1.79  4.79      1.75    4.75

FCSSp4        3.00   0.90  3.90      0.90   3.90

CCoSp4        3.50   1.00  4.50      1.05    4.55

 

SS                                      9.39                 9.25

TR                                      9.25                 9.25

PE                                      9.04                 9.00

CO                                     9.32                 9.50

IN                                       9.21                 9.25

(PCSは宇野選手の数字を基に相対的に考えました。

宇野選手のPCS

SS 9.00 TR 8.50 PE 8.75 CO 8.50 IN 9.00)

実際の採点

TES 89.78 PCS 92.42 D 0.00    TOT 182.20

私のマイルール採点

TES  93.50 PCS 92.50 D 0.00    TOT 186.00

 

なんだ、これ?

プロトコル見て、え?なんか全体的に加点が渋くない?と漠然と思ってたけど、採点するために改めて集中して1つ1つ細かく見て、やっぱりこの感想しか出てこない。

「なんで羽生選手にはこんなケチくさい点しか付かないの?もしかして、ネイサンの時とジャッジ総入れ替えでもしましたか?」

いや、ホント、そうとでも思わないと理解できないくらいおかしな事になってるんですけど。

まあ、こういうあからさまな事をやらかしてくれるジャッジには感謝申し上げたい。私のゲスの勘ぐり極み乙女とS心を満足させてくれてありがとう。心置きなく文句言えるネタを提供してくれてありがとうございます。

でも、選手にとってはメッチャ腹立つだろうな。それもこれが初めてじゃないし、多分終わりでもないだろうし。悔しいとか通り越して、もういいや、勝手にやってろ、ってくらいの感じになってるかも。もし私が選手の立場だったら、そういう気持ちになると思う。

勝ち負けや順位の事はこの際関係ない。ネイサンの優勝に異論はないし、3位だろうが何位だろうが、そこは多分些末な事になってると思う。

ちゃんとした採点でさえあれば。

ホント、なんだこれ?

 

4ループは、高さと飛距離があるのでプラス評価は少なくとも1はあるはず、片手付きは-1〜-2なのでそれを差し引いて0か-1、プラス評価がもっと高ければそれ以上の数字が並ぶはず。えっと・・・あれ?J1とJ5が-3。どゆこと?仮にプラス評価0としても-2まででは?片手付いた以外にマイナス要素ありましたっけ?J1様とJ5様には何か私たちに見えないものでも見えたのでしょうか?それとも引き算間違えちゃったかな?1人ならカットされて影響ないんですけどね。困ったちゃんが2人いて、困った困った・・・。ゼヒ理由をお教え願いたい。私は高さと飛距離○プラス、スムーズな踏み切りと空中姿勢の良さなどを加味して1.5、そこから-2で-0.5としました。現行ルールに照らし合わせればこれくらいが妥当じゃないかと。ただ、片手付きが-1〜-2というルール自体には異論があります。わずかな回転不足でガッと得点を削るのに、片手付きでこの減点幅というのはどうなんだろう?こういった点も含めて、今の採点ルールやその運用についての文句大会をそのうちやってみたいと思ってます。

次のサルコウなんですが、これ、qが付いてますが回転不足ではないと思います。何回も何回も何回も何回もスローで確認しました。サルコウは起点が分かりにくいので絶対とは言えませんが、多分足りてると思います。少なくとも見る人によって判断が分かれる程度には微妙だと思います。なので、ここだけはテクニカル様に楯突いて回転不足なしでGOEを計算しました。表のGOEの数字の前の※印はそういう意味です。回転不足に見えるけどマークが付いてないものはテクニカル様に準じましたが、これは逆パターンなので。微妙なものは選手の利益に、が原則だったはずです。高さと飛距離○、無駄な力がなくスムーズな踏み切り、回転キレイなどいろいろ加味して2以上のプラス要素は間違いなくあったと思います。あの入り方はステップからの入りという理解でいいのかな?それなら更にプラス評価になりますね。なので、マイナス要素が複数あった時の最大2を起点とした計算でいいと思います。そこからステップアウト-3、片手付き-2で-3としました。J2が-2、J9が-3、この2人はもしかしてq付いてるけど回転足りてるやん、と思った人かも。数字に関しては同意だけど、本物のジャッジがテクニカル様の判定を無視したGOEを付けるのはアリなの?

トリプルアクセルは、ステップからの入り、高さと飛距離、回転の速さ、空中姿勢の美しさなど諸々でざっくり3、ただしステップオーバーなので起点は最大2、そこから-3で-1。ジャッジも2人を除いて-1ですね。ここは納得です。1を付けたJ6、気持ちとしては有り難いけど、さすがにプラスはないと思うゾ。

4トゥループからのコンビネーションは、どちらも回転が微妙な気がしたんですが。特にセカンドは足りてないんじゃないかなあ?高さと飛距離○、無駄な力がない&コンビネーションのリズムが良い○に近い△、踏み切りと着氷が良い ○に近い△、着氷で体重がほんの少し後ろに乗りかけたと思うので。同じ理由で姿勢が良いも○に近い△、音楽に合ってる ○に近い△。跳ぶ前のあの動作はスリーターンというので合ってるかな?ステップの1つではあると思うんだけど、フリップやトゥループの跳び方としてはオーソドックスな入りじゃないのかな?よく分からないので、難しい入りという項目からは撤退します。なので総合して4、そこから回転不足-1で3にしました。

3連続は迷いました。4トゥループの回転が微妙、オイラーはURだと思います。オイラーにマークが付いてないのは、セーフ判定ではなくオイラーのURにはマーク付けない、というルール変更に基づく方のだと思います。オイラーのURに関する減点幅の指針が見当たらないのは、他のジャンプのURと同じという事なのか、ジャッジの裁量で決めてよいという事なのか。どっちかわかりません。オイラーのステップオーバー、というオイラー独自の項目があるので、オイラーは他のジャンプと分けて考えても良いのではないか?いや、でもやっぱり回転不足は回転不足だし。というわけで、マイルールで<は一律-3、テクニカルがノーマークの回転不足は-1、の間を取って-2に決めました。ふう。今の採点ルール、ややこしいです。

感情的には、オイラーの回転不足のために1番高い基礎点の何割かを差っ引くのはあんまりだという気がします。でも、マイルールは現行の採点ルールに出来るだけ沿うという建前を自分に課してるので、自分で定めた原則くらいは守らねば。・・・というような葛藤があったので、4トゥループの微妙な回転不足はセーフという事にしました。迷ったものは選手の利益に、というのもありますし。

高さと飛距離○、無駄な力が入ってない&コンビネーションのリズムが良い ○に近い△、踏み切りと着氷△、姿勢△、総合して3、そこからオイラーの回転不足-2で1としました。やっぱりこの計算だとジャンプの質に対して低すぎる数字になっちゃうなあ。でもルールはルール。たとえお遊びだとしても、いや、お遊びだからこそ。ゲームなんかでもルール無視しだしたら面白くなくなっちゃうんだよね。

選手たちが頑張ってるのに、世界的にフィギュア人気がイマイチ盛り上がらないのは、多分そういうとこだと思うよ、ISUや各国スケ連の皆さん。

後半のトリプルアクセルはリピートになってしまいました。ここが痛かったな。他に跳べる3回転ジャンプはたくさんあったので、リスクを避けて、例えば 3ルッツ 3トゥなどに変える選択肢もあった。でも、多分羽生選手は最初からそれは考えなかったんじゃないかと思います。残念な結果にはなったけど、羽生選手が意思を持って選択した事ならこれで良かったと思う。

難しい(と思われる)入り、高さと飛距離、無駄な力が入ってないスムーズな踏み切り良し、空中姿勢良し、でプラス要素は軽く2を超えてると思うので、ステップアウト-3で計-1、くらいでいいはず。えっと、なんで-2と-3が並んでるのかな?ステップアウトを-4で計算したなら-2はおかしくないからまだいいとして、-4を付けたJ1、J4、J5、J6の皆様はプラス要素が無しと判定してらっしゃるという理解でよろしいでしょうか。ネイサンのスピードのない跳ぶぞ〜跳ぶぞ〜アクセルを高評価した皆様と同じ方々ですよね?あれには揃って最低でも2を付けてた方々ですよね?

ステップは凄く良かったと思うんだけどなあ、音楽との調和、メリハリがあり、全身を大きく使い、なおかつバリエーション豊かな動きで音楽に合ってたと思うんだけど。個性的な動きもあったし。全日本の時ほど気迫やキレはなかったかもだけど、やはり見応えある。4の評価は間違いなく得られるは・・・ず・・って、えっ?3が多いな・・・。えーっとステップのプラス要件プラス要件はっと、あ、あった、エッジが深く、明確なステップ及びターン、ここは私には分からん。その他はほぼ全部当てはまってないか?とりあえず、ネイサンのステップに5を付けた2人は、ネイサンにあって羽生選手になかったものを挙げてみて下さいよ。出来るものならば。

 

SSは、ミスが重なった事を考慮して9.25とちょっと抑えました。いわゆるシリアスエラー云々は置いといても、ミスとSSとは全く無関係ではないと思うので。

TRはやはり突出してると思う。どの音も疎かにしない。そして、繋ぎの所で音に合わせた動きをあれだけするのは多分想像以上に難しいと思う。だって、この後ジャンプ跳ぶんだぞ〜、しかも4回転だぞ〜、と思ったら、つい力入っちゃって身構えちゃって音楽表現?そんな余裕あるか!ってなるのが普通だと思うから。ネイサンみたいになるのが普通なんだと思う。はっきり覚えてないけど、昔はそれがスタンダードじゃなかったっけ?加速して、さあ跳ぶぞ〜跳ぶぞ〜と構えて構えてジャンプ!、また加速して、跳ぶぞ〜跳ぶぞ〜、ジャンプ!ってのが。求められるものがどんどんハイレベルになって、今の選手は大変だ。その大変な事を羽生選手など一部のトップ選手はさりげなくやってるわけで。そんな選手の努力によって、我々ファンはより濃密なプログラムを楽しめています。ありがとうございます。

PEは9.00が妥当かな?と。ここはノーミスのネイサンより低くないとおかしいし、実際全日本の時に比べたら気迫や動きのキレが今一つだった。体調不良だったようなので、ここは仕方ないですね。全日本の謙信が戦に赴く直前の戦闘モードの謙信だとしたら、今回は収穫期で一旦休戦してる時の謙信って感じかな?

COは9.50。たとえミスが重なったとしてもこれくらいは出ていいと思います。ジャンプをノーミスで揃える事を第一に、ジャンプを終えたところでコレオで盛り上げて回収、と徹底してるのがネイサン、繋ぎではそこまで細かく音楽表現に気を配ってはいないけど、全体的に音楽のテンポ、メロディに雰囲気を合わせているのが宇野選手、繋ぎ含めて少しでも音楽表現を入れようという工夫と、曲調変化に合わせて構成の工夫をしているのが鍵山選手。1つ1つの音から曲全体の流れに至るまで音楽表現を第一に考え、その上でバランスよくエレメンツを配置してるのが羽生選手、って感じじゃないかと思います。

あれ?ネイサンには全員9.50以上を付けたジャッジの中に、羽生選手に9.00を付けてる人が3人もいるぞ。そのあたり、是非ともご説明いただきたい。殊に、ネイサンのプログラム構成のどこがどのように優れているのか、を。知りたいなあ。

INはもう改めて私ごときが熱く語るまでもないと思います。1つだけ言わせていただけるならば、4トゥループからのコンビネーション2本の間のところで、ヨガか何かの鶴のポーズ(そんなものがあるのか知りませんが)か何かのようなポーズの後、琴か何かのポロロロンって音に合わせてターン入れる所が特に好き。花びらか木の葉が風に舞うようなイメージが浮かんできて好きです。

大河ドラマのカッコいいオープニングタイトルのような映像が、自然と脳内に映し出されてくるようなプログラムだと思います。馬に乗って戦地に赴く謙信が、颯爽と河を渡っていく姿とか。謙信と言えばやっぱ川中島でしょ。

世界フィギュア 鍵山選手のFSを勝手に採点

宇野選手のFSに引き続き、滑走順に上位3選手のFSをマイルール(公式の採点ルールをベースにした独自ルール)で採点シミュレーションをし、実際の採点と見比べて、素人の分際でジャッジにケチつけるシリーズでございます。

 

自己満足のお遊びなので、流し読みしていただければ。

 

※GOEは0.5刻みです。

プラス面はあまり厳密ではなく、いろいろな要素を加味して大体で決めてます。例えば、3つの項目に関して非常に良いとまでは言えないけどまあまあ良い、の積み重ねで1.5か2にする、というような決め方です。

微妙な差しかないのに、この選手には1、こっちの選手は0と完全に分けてしまうのも、それはそれでアンフェアな気がする。頭の中で0.5単位くらいで計算してそれを合算して最終的な数字を出してもいいんじゃないかと思う。

qは-2、<と<<は一律に-3

<<は基礎点で既に可哀想なくらい下げられてるので、GOEで<と更に差をつける必要はないと思う。

!は-2、eは-3と決めてます。

 

回転不足やエッジエラーの判定そのものはテクニカル様の判断に準じます。が、公式ルールでも認められてたと思うので、マークが付いてなくても回転不足やエッジエラーだと思ったものには、GOEで-1とします。

スピンステップのレベルに至っては全く分からないので、テクニカル様を信じてGOEを考えてます。信じるしかないのだ。

 

鍵山優真

         実際の採点     私

4S              9.70      2.63  12.33     2.91   12.61

4T3T        13.70      3.26  16.96    3.33   17.03

3F              5.30       0.91    6.21     0.80    6.10

4T              9.50      3.53  13.03     3.80  13.30

FCSp4       3.20      0.91     4.11     0.96    4.16

ChSq1       3.00       1.21     4.21     1.50    4.50

3A1Eu3S 14.08x     1.26  15.34     0.00  14.08

3Lz3Lo    11.88x   -1.26  10.62   -0.59   11.29

3A             8.80x   -2.29    6.51   -2.40    6.40

StSq4        3.90      1.00    4.90     1.37    5.27

FCSSp4     3.00     0.77    3.77     0.66    3.66

CCOSp4   3.50      0.90    4.40     1.05    4.55

 

SS                                       8.93               8.75

TR                                       8.71                8.75

PE                                       8.89               8.75

CO                                      8.89               9.00

IN                                        8.79               9.00

(PCSは宇野選手のPCSを基準に相対的に決めました。

宇野選手のPCS

SS 9.00 TR 8.50 PE 8.75 CO 8.50 IN 9.00)

実際の採点

TES 102.39 PCS 88.42 D 0.00    TOT 190.81

私のマイルール採点

TES 102.95 PCS 88.50 D 0.00    TOT 191.45

 

あかん。どうしても親戚のおばさんのような気持ちで見てしまう。どうしても甘くなってまう。気を引き締めねば。まあ、多少は、初出場で銀メダルのご祝儀という事で。

得点が出て、表彰台確定が分かった時のリアクションが超可愛い。

それと、この曲、最初に聴いた時は特になんとも思わなかったけど、ずっと聴いてるうちにいい曲だなあ、と思うようになった。そして、鍵山クン陣営は音楽によく合った構成組んでると思う。ちゃんと音楽表現の方面にも頭使って工夫してるな、と、ネイサンの味気ないプログラムを観た後だから余計に思う。ネイサン陣営は表現面に気を配る必要ないんだよ。ミスなく滑る事だけに注力してればいいんだよ。何もしなくても、高いPCSが自動的についてくるから。

前半のジャンプ4本は実際のジャッジとそれほど齟齬がなく、まあまあ納得の得点。鍵山クンの4トゥループってホント、3回転跳んだ?って思うくらい軽やかに跳んでるし、余裕がある。

後半のジャンプに行く前にスピンとコレオを配置。このコレオが効いてると思う。曲調に合ってるし、イーグルが綺麗で印象的。

後半のジャンプが惜しかったなー。3本とも完璧には程遠かった。

トリプルアクセルからの3連続は、3つとも着氷が微妙な気が。アクセルのあの着氷はなんて言うのか分からないけど、なんか変。詰まってると言うのともちょっと違う、足首グリってなってる。でも、いわゆるグリ降りとは違う。グリって言うよりちょっとグネっかな?そのせいで次のオイラーが微妙な回転になり、サルコウを跳ぶ頃にはすっかり勢いが無くなったって感じ。そして、そのせいでサルコウの着氷で踵に体重が乗ってしまい、バランスを崩しかけて左足が早く着いてしまった。こういう場合、何をどう判定すればいいのか。正直、私のアタマの中は大混乱です。プラス面、高さ△飛距離×無駄な力が入ってない△踏み切り○?で、ざっくり2くらい?そこから、アクセルの拙い着氷-1。サルコウ着氷でちょい早めに左足を着いてしまったのはどう判断すればいいんだろう?ステップアウトとまでは言わないよね?これも拙い着氷でいいのかしら?ええい!迷った時は選手の利益に、で拙い着氷-1にしとこう。というわけで、2-1-1の計算で無難な0にしときます。オイラーは多分、回転不足とまではいかないだろうという判断でお咎めなしです。

 3ルッツ3ループは、なんでこんなに引かれてるんだろう?高さと飛距離、無駄な力が入ってない、でプラス2はもらえそうなジャンプですよね?私はステップアウトを-3と決めてるので、2-3の計算で-1にしました。ジャッジはみんなステップアウトを-4で計算してるのかな?

最後のトリプルアクセルはプラス面は0、で単純にステップアウトで-3としました。

スピンは全て、回転の速さ、しっかりした軸、姿勢の良さなど基本的なプラス条件を満たしているので3。ただ、フライング足替えシットスピンで、姿勢を変える時にちょっとモタついたように見えたのと、最後の方で少し回転のスピードが落ちたのとで、ここだけ2としました。

ステップは凄く良かったと思う。途中で曲調が変わるのにもしっかり合わせて、メリハリの効いた気持ちの感じられるステップだった。(この辺は多分、親戚のおばさんの気持ちでえこひいきが入ってる)

PCS。

SSは宇野先輩にはさすがに及ばないだろう、でもそこまで差をつけるのもどうかな?という事で8.75としました。加速する時にヨイショヨイショ感がちょっとあるし、後半のジャンプをコントロールしきれなかった、という所がマイナス評価、一方でスピンステップでレベル4を揃えた、前半の高難度ジャンプをキレイに決めた、という所がプラス評価。個人的にはイーグルの美しさが印象に残りました。なので、同じくジャンプミスがいくつかあった宇野先輩とそこまで差をつけなくてもいいだろう、という判断です。

TR。繋ぎの所でも音楽を表現しよう、単調にならないように音に合わせて動きを付けよう、という工夫がそこここにあったと思う。一つ一つはほんのちょっとした工夫だけど、それが積み重なるとプログラムを見終わった時の印象が全然違う。

PEは、本当は9点を付けたかった。でも、後半のジャンプミスが続いたマイナスの印象はどうしても残ってしまう。同じジャンプミスの連続でも、前半ミスって後半取り返した宇野選手の方が観終わった時の印象はいいと思う。一方で、音楽表現への積極性という点では鍵山クンの方がインパクトが強かったと思うので、総合的に考えて宇野選手と同じ評価にしました。どちらもミスがいくつか出ちゃったけど頑張ったよね、見応えのあるプログラムだったよ、って感じです。

COは9.00点。宇野、ネイサン両選手より高く付けました。音楽に合わせた構成の工夫があったと思うので。特に曲調の変化に合わせて入れた中盤のスピンとコレオがアクセントになってて効果的だったと思う。ジャンプも、コンビネーションがオイラーを挟んだ3連続、セカンドがトゥループとループの2種類、とバリエーション豊か。

INも9.00点。後半のジャンプミスがもう少し少なければ9.25を付けたかった。繋ぎの工夫、構成の工夫、と努力の跡が見られる事もあるけど、何より本人が音楽に乗って滑る事が大好きなんだろうな、踊るのが好きなんだろうなというのが伝わってくるのがいい。音楽を表現しようという意欲が感じられるのがいい。多分ここも親戚のおばさんの贔屓目が混じってると思う。でも、この演技でIN9.00点という評価に異議を唱える人はそんなに居ないと思う。多分。そんなにおかしくないですよね?えこひいきじゃないですよね?ね?ね?

 

成りきり親戚のおばさんが、ちょっとウザくてゴメンナサイ。鍵山クンのキスクラでのリアクションがあまりにも素朴で可愛くてつい。

 

世界フィギュア ネイサンのFSを勝手に採点

宇野選手のFSに引き続き、滑走順に上位3選手のFSをマイルール(公式の採点ルールをベースにした独自ルール)で採点シミュレーションをし、実際の採点と見比べて、素人の分際でジャッジにケチつけるシリーズでございます。

 

自己満足のお遊びなので、流し読みしていただければ。

 

※GOEは0.5刻みです。

プラス面はあまり厳密ではなく、いろいろな要素を加味して大体で決めてます。例えば、3つの項目に関して非常に良いとまでは言えないけどまあまあ良い、の積み重ねで1.5か2にする、というような決め方です。

微妙な差しかないのに、この選手には1、こっちの選手は0と完全に分けてしまうのも、それはそれでアンフェアな気がする。頭の中で0.5単位くらいで計算してそれを合算して最終的な数字を出してもいいんじゃないかと思う。

qは-2、<と<<は一律に-3

<<は基礎点で既に可哀想なくらい下げられてるので、GOEで<と更に差をつける必要はないと思う。

!は-2、eは-3と決めてます。

 

回転不足やエッジエラーの判定そのものはテクニカル様の判断に準じます。が、公式ルールでも認められてたと思うので、マークが付いてなくても回転不足やエッジエラーだと思ったものには、GOEで-1とします。

スピンステップのレベルに至っては全く分からないので、テクニカル様を信じてGOEを考えてます。信じるしかないのだ。

 

 

ネイサン・チェン

          実際の採点   私

4Lz           11.50     3.94   15.44     4.03  15.53

4F3T         15.20    2.99   18.19      2.20  17.40

3Lz             5.90     1.77     7.67      1.77    7.67

4S               9.70    3.19   12.89      2.43  12.13

CCSp4       3.20    0.96     4.16      0.96    4.16

CCOSp4    3.50     1.10     4.60      1.05    4.55

StSq4         3.90    1.50     5.40      1.17    5.07

4T1Eu3F  16.83x   2.31   19.14      1.43   18.26

4T3T        15.07x   2.85   17.92      2.85   17.92

3A              8.80x   1.83   10.63      1.60  10.40

ChSq1        3.00    2.00     5.00      2.00   5.00

FCCOSp4  3.50     1.35    4.85      1.05    4.55

 

SS                                      9.61                  9.25

TR                                      9.46                 8.25

PE                                      9.71                  9.25

CO                                     9.61                  8.25

IN                                       9.68                 8.50

(PCSは宇野選手の数字を基に相対的に考えました。

宇野選手のPCS

SS 9.00 TR 8.50 PE 8.75 CO 8.50 IN 9.00)

実際の採点

TES 125.89 PCS 96.14 D 0.00    TOT 222.03

私のマイルール採点

TES 122.54 PCS 87.00 D 0.00    TOT 209.54

 

ネイサンのFSは、既に何回も見てるのですが、採点ごっこをするために改めて集中して見て「あれ?ネイサンのジャンプってこんなにスピードなく、こんなにキレのない回転だったっけ?」という感想を持ちました。SPの時もトリプルアクセルなんて特にスピードなく、失敗しない事だけに集中してスピードと踏み切るタイミングをコントロールして跳んでるように見えたのですが、他のジャンプは特に気にならなかった。

が、FSは4回転とトリプルアクセルのほぼ全てにスピード、勢い、キレがないと感じる。久しぶりに昔の録画を見直して(ダッタン人の踊りのやつ)やっぱりなんか違うな〜と。そういう目で見てるから違うように見えるのか、本当に違うのか。(そう言えば、あの頃はまだフィギュアの衣装らしい衣装を着てたんだな〜、卵焼きとかじゃなくて)

それで、SPに比べて全体的に低めのGOEになりました。SPでは、トリプルアクセルに3、コンビネーションに3.5を付けましたが、FSはなかなか3以上を付ける気になれなくて。

ネイサンのジャンプはほぼ全てにおいて、高さはそこそこあるのに飛距離があまり無い。コンビネーションではそれがより顕著になる。

更に、全体的に着氷が前のめり気味で全くスケートが流れない。今は、スケートが流れる滑らかな着氷に高い評価が与えられる傾向になっているんじゃなかったっけ?だから、シェルバコワがSPでこれでもかと着氷姿勢と着氷後の流れをアピールしてたんじゃないのかな?エテリチームは、その時々の採点ルールと傾向を徹底して研究分析してるんだな、と思ったもん。それなのに、その傾向に逆らってるネイサンに高い加点が付くのはやっぱり変。

そもそも高さと飛距離が非常に良い、と踏み切りと着氷が非常に良い、は4以上を付けるための必須条件じゃなかったっけ?高さはともかく飛距離がイマイチ(特にコンビネーション)なネイサンのジャンプに4以上を付けられるケースは本当ならもっと少なくていいはず。SPのコンビネーションに3.5を付けた私が言うのも何ですが。

と、散々言っておいて、4ルッツにいきなり3.5を付けております。いいんです、私はマイルールで付けてるので。飛距離は十分にあるとは言えないけどそれなりだし、高さはある。無駄な力みもなく回転軸、空中姿勢はキレイ、着氷姿勢も良い、マイナス要素はなし、という事で。

4フリップからのコンビネーションは2つとも着氷が良くなかった。自然な流れで2つ目を跳べなくて力で跳んでる感じがする。それもこれも1つ目の着氷で爪先側に体重が乗りすぎてるからではないの?この、前のめりの着氷姿勢グセってトゥルソワにもあると思うんだけど、高難度ジャンプを武器とする2人が同じようなクセを持ってるのって、何か理由があるのかな?もしかして、普通に着氷しようとするとステップアウトやオーバーターンになりやすいので、それを防ぐためにわざとああいう着氷を意識してるのかな?とふと思ったりしたんですけど。体が開きそうなのを堪えるよりは、前にのめりかけたのをコントロールする方が簡単、って判断なのかなあ、と。と言うのも、昔の録画を見直したら、この頃のネイサンは4回転の着氷で後ろに体重が乗りすぎた着氷が多かったから。4回転ともなると相当遠心力が身体にかかると思うので、その勢いを止めるためにはやや前かがみを意識して降りた方が安定するという事なのかもしれない。

あと、4フリップの入り方をちょっと変えてる気がします。うまく説明できないんだけど、以前はシェルバコワに近い入り方だったのが、今は宮原選手や紀平選手方式の入り方になってるような。

4サルコウは3でもいいかな?と思ったんですけど、結局2.5にしました。ジャンプに入る前の動作から着氷までちょっと無駄な力が入ってる感じがしたので。特に跳ぶ前。他よりも更に跳ぶぞ跳ぶぞ感が強いと言うか。

3連続は、最初の4トゥループが回転不足だと思う。よってジャンプの質の良さ3からフリップの着氷がちょっと詰まった-0.5、回転不足-1の計算で1.5としました。

トリプルアクセルは、忘れてたけどそう言えば元々苦手だったジャンプだったよね。SP同様慎重に跳んだと思う。慎重すぎて、助走のスピードがなくこじんまりしたジャンプになってしまったと思います。ここはちょっと甘めにサービスで2にしました。

ステップは、あまり特徴のないオーソドックスな振り付けだな、という印象。可もなく不可もなく無難な感じ。つまらない。でも、まあそれなりに頑張ってるという事で、ここもちょっと甘めに3で。※間違えて3.5で計算してたので修正しました。

ステップがつまらなかったのもあって、余計にコレオの躍動感が突出してるように感じられました。

余談ですが、最後のジャンプ決めた直後、一気にテンションアップ!で勢いよく走り出す所で、ふとネコを連想してしまった。ネコって時々、何の脈絡もなく唐突にハイテンションで走り回る事があるんですよね。トイレで用を足した直後、突然部屋中を走り回り、勢い余ってどっかに顔や足をぶつけて一瞬でテンションダダ下がったり。あれを思い出してしまいました。

 

PCSは、先に採点した宇野選手の数字を基に相対的に考えて決めました。どこを、何を基準にしていいかわからないので。

SSは宇野選手と同じくらいかな?と思ったんだけど、ミスの多かった宇野選手に対し、なんだかんだノーミスでまとめたので少し差をつけました。試合でミスしないのも技術のうちだと思うので。

TRは、本当はもっと低くてもいいと思いつつ、8.25で抑えました。おそらくコーチの方針じゃないかと思うんですが、繋ぎの点を多少失っても、ジャンプを確実に決めて技術点を稼ぐ戦略なんでしょうね。プログラムの完成度はともかく、勝敗を第一に考えるならそういう選択もあっていいと思う。

問題はジャッジ。繋ぎでの音楽表現をほぼ捨てたようなプログラムに9点台がなんで付く?濃密な繋ぎを目指していろんな工夫や努力をしてる他の選手たちに対して、あまりにもアンフェアじゃないか?

ちょっと落ち着こう・・・。

PEは、これもなんだかんだノーミス演技には価値があると思う。特にあれだけの高難度のジャンプ構成で。SPで大きなミスをした後では。そうしたドラマ性も1つのアピールになると思います。でも、9点台後半は高すぎ。なんらかの表現やったっぽいのはコレオの所だけじゃなかったっけ?後は淡々とエレメンツをこなしていっただけって気が。長く感じた4分だったよ。

COは8.25に。宇野選手のプログラム以上に繋ぎが淡白、と言うよりほぼ無くて、走って構えてジャンプ、走って構えてジャンプ、の繰り返し。せめてもうちょっと音楽に合わせてエレメンツの順番を変え、ジャンプたて続けを減らしたら、多少はバランスの良い構成になったか・・・も?ジャンプを跳ぶ位置も偏ってたし、バランスやバリエーションといったものをほとんど考慮しない、ジャンプ成功させる事だけに特化したようなプログラムだと思う。

INはもう言うまでもなく。コレオで頑張ったね、としか。

 

世界フィギュア 宇野選手のFSを勝手に採点

最近お遊びでやってるマイルール採点(公式の採点ルールをベースにしたマイルールで採点シミュレーション)と実際の採点とを見比べて、素人の分際で上から目線でジャッジに物申すシリーズでございます。


※GOEは0.5刻み。

プラス面はあまり厳密ではなく、いろいろな要素を加味して大体で決めてます。例えば、3つの項目に関して非常に良いとまでは言えないけどまあまあ良い、の積み重ねで1.5か2にする、というような決め方です。

微妙な差しかないのに、この選手には1、こっちの選手は0と完全に分けてしまうのも、それはそれでアンフェアな気がする。頭の中で0.5単位くらいで計算してそれを合算して最終的な数字を出してもいいんじゃないかと思う。

qは-2、<と<<は一律に-3

<<は基礎点で既に可哀想なくらい下げられてるので、GOEで<と更に差をつける必要はないと思う。

!は-2、eは-3と決めてます。


自己満足のお遊びなんで、軽く流し読みしていただければ。


日本3選手とネイサンのFSを取りあげていきたいと思います。滑走順です。

回転不足、エッジエラーの判定は今回は実際のジャッジに準じてます。元々自信があったわけじゃないけど、最近更に自信が無くなってきてるので。GOEだけマイルールで独自の数字を付けてます。

スピンステップのレベルに至っては全くわからないので、テクニカル様の判定を信じるしかない。



宇野昌磨

        実際の採点     私

4Sq            9.70     -2.22    7.48       -3.40    6.30

4F            11.00      2.20   13.20         1.10  12.10

4Tq           9.50     -4.48     5.02       -4.75    4.75

3A             8.00     -0.80     7.20       -0.80    7.20

FCSp4       3.20      0.64     3.84        0.96    4.16

4T2T       11.88x    1.76    13.64         1.90  13.78

3S3T         9.35x    0.00     9.35        0.22    9.57

3A1Eu3F  15.18x    1.14   16.32        0.40  15.58

StSq4        3.90      1.28     5.18        1.37    5.27

FCCOSp4 3.50      1.05     4.55        1.05    4.55

ChSq1       3.00     1.57      4.57        1.50    4.50

CCOSp4   3.50      1.05     4.55        1.05    4.55


SS                                      9.14                   9.00

TR                                     8.75                    8.50

PE                                      9.00                   8.75

CO                                    9.07                    8.50

IN                                      9.00                   9.00


実際の採点

TES 94.90  PCS 89.92  D 0.00      TOT 184.82

私のマイルール採点

TES 92.31  PCS 87.50  D 0.00      TOT 179.81


お恥ずかしい話、最初のサルコウ、解説の本田さんが指摘するまで両足着氷と気づかなかった!スローで見ると確かにそうですね。回転不足は<のようにも見えるんだけど、何とも言えないのでテクニカル様の判定通りqという事でGOEを考えました。プラス面は、助走から着氷まであまり無駄な力が入ってなく、高さと飛距離もまあまあ、回転も空中姿勢もキレイ、まあまあ良いの積み重ねで2か2.5くらいかな?と。が、マイナス要素が複数ある場合は最大でもプラス2から計算するって決まり事があったと思うので、元々2か2.5のプラス評価しかないのに最大の2を起点にするのはどうかという判断で、1.5を計算の起点としました。1.5から両足着氷の-3、qの-2で計-3.5。

4フリップはマークは付いてないけど、私には少し回転不足に見えたので、その分-1でGOEは1。

4Tは、心情としては減点を抑えてあげたい!のだけど、やっぱりqで-2、ステップアウト-3、片手付き-2と重なってるので-5が妥当と判断せざるを得ない。ステップアウトの-3と片手付きの-2は減点幅を設けずマイルールで限定しています。決めておかないと、選手によって無意識にえこひいきが出てしまいそうなので。

-5以外を付けてる優しいジャッジは最小の減点幅で計算しているか、算数が苦手な人か、或いは、転倒しないで堪えたんだから-5までは付けなくていいんじゃないか?と考えたか。いずれにしても、-4までならルールから逸脱してないし、-3を付けたのは1人だけでどうせカットされるんだから得点への影響はないし、全体として妥当な採点だと思う。

フライングキャメルスピンは3にしました。回転が速く軸がしっかりしている、特に無駄な力も入ってないし姿勢もまあまあ、姿勢の変更もスムーズ、でこんなもんかな?と。ジャッジは1人を除いて2。辛くない?もしかして、回転数がギリギリという判断でもあったのかな?

3サルコウからのコンビネーションに関しては、頑張って堪えたから、という心情で0.5を付けました。これくらいはいいじゃないか❤️

トリプルアクセルからの3連続は、アクセルとフリップが回転不足に見える。それもqか<で迷うくらい。が、今回はあくまで実際の判定に準じるルールだから、回転不足による減点は-1×2つで計算。プラス面は、まあまあの高さと飛距離、特に力んで無く、踏み切りから着氷までの流れも空中姿勢や回転のキレもまあまあ、ただしフリップの着氷はちょっと詰まったね、という事で総合して2.5。そこから回転不足の-2で0.5としました。

 

SSに関して。技術的な事は全くわからないけど、素人なりに宇野選手のスケーティング技術は高い方なんじゃないかと思っています。滑らかで伸びやかだし、力任せに足を蹴り出さなくてもスムーズにスピードを出せているように見えるので。

宇野選手のスケーティングは、女子の本田、松生両選手などと共通点があると思ってて、それが重心の低さ。足の力でがむしゃらに氷を蹴って加速すると言うより、身体を傾け膝と足首を柔らかく使って重心を下げて、体重をうまくエッジに乗せる事で余計な力を使わずに加速出来る、んじゃないかと。素人の分析なんで違ってるかもしれないけど、私にはそう見える。

スケーティング技術には、他にもいろいろあって、例えばスピードを維持したまま明確なエッジでステップが踏める、とかターンがどうだとかあると思うんだけど、そういうのは全くわからないので、素人なりの分析が出来る範囲で判断するしかなく。

で、宇野選手のSSは高い方なんじゃね?というざっくり判定で9.00としました。以下、ここでやるマイルール採点の、ネイサン、鍵山、羽生の3選手のPCSは宇野選手の数字から相対的に考えていく予定です。

TRは、元々工夫が少ない上、今回ジャンプミス、詰まった着氷などでスピードが落ち、加速のために使う時間がより長かったように思ったので、8.50としました。

PE。後半踏ん張って巻き返したのでいい印象で終われたと思います。が、やはりあれだけジャンプミスが続いてPEが9点出るのは疑問です。日本人がパフォーマンスの評価と聞いて思い浮かべるのは、その時の出来不出来の評価、じゃないのかな?少なくとも私はそうです。そして、それって多分万国共通なんじゃないのかな?ジャッジがどんな研修を受けてどういう判断をしてるのかわからないけど、パフォーマンスという項目を設けた時点で、ミスの多い演技にPEで高得点をつけたらファンから疑問を持たれるのは予想できるはず。そして、芸術点という曖昧なものの代わりに演技構成点というものを設けたからには、誰が見てもある程度納得できるものでなくては、採点の基準を細かく明文化した意味がないと思うのです。

ミスの有り無しだけが評価ポイントではないですが、無視してはいけないと思う。ネイサンのSPでPEに9.50付けた人、聞いてますか?こんな素人にツッコまれたくなければちゃんと仕事して下さい。ジャンプの転倒とよろよろスピン、エレメンツの2/7をミスったのになぜ9.50なのか、是非ともお教え願いたい。

COは、個人的な好みや考えを思いっきり反映させて8.50としました。ジャンプを早い内に固めて跳んでる構成があまり好きじゃなくて。

ジャンプ4本のあとスピンを挟んで後半のジャンプを3本。ジャンプを跳び終わってから落ち着いてスピン、ステップ、コレオでじっくり見せるという狙いなのかもしれません。が、私には偏りすぎてるように思える。同じようなリズム、テンポの、それほどドラマチックに上り下がりのない曲なんで、どういう構成にしてもそれなりに音楽に合うとは思います。だからこそ、もう少しジャンプの配置をバラけさせればいいのに、と思ってしまう。あまりにもジャンプをたて続けに行うと繋ぎの工夫のある無しが余計分かってしまう。走って構えてジャンプ、ちょっとした動作を入れて、また走って構えてジャンプ、と単調な印象になってしまう。

ジャンプたて続けに4本、スピンを挟んで後半のジャンプをたて続けに3本、というのはスタミナのある内にジャンプを跳んでおく、という点で効率的ではあります。エテリさんとこは、後半1.1倍の本数制限が出来て以降、この「効率性重視でジャンプ早めに消化」の構成をベースにしているプログラムが多くてさすが徹底してるな、と思います。

リンクを大きく使えている点、エレメンツを行う位置のバランス、身体の使い方などは良かった。

INは、音楽のテンポと演技のテンポが合ってて良かったと思いました。それほどメリハリのある個性の強い曲じゃないので、一つ一つの音を捉えて動きを付けると言うより、全体的に雰囲気を掴むという感じなのかな?代名詞のクリムキンイーグルも、トゥーランドットの時みたいにスピードをガーっ!と出してオラオラ、ドヤーっ!とリンクを横切るようなのではなく、スピードを落として控えめにやってる。そういう所、音楽に合わせて意図的に変化をつけてるんだろうな、と思いました。

元々、宇野選手はどんなジャンルの音楽で滑っても違和感がない、と私は思ってます。天性のものなのか、さりげなくやってるようで実は結構緻密に計算して音楽の雰囲気に合わせる工夫をしているのか?

この曲も好きなんですけど、スピード出してオラオラ、ドヤーっ!のクリムキンイーグルもそろそろ観たいな。今シーズンの宮原選手FSのトスカなんか、どうすか?



また熱くなって長くなってしまったので、ネイサン鍵山羽生3選手のFSの採点ごっこは、また後日。






まだまだ喋り足りない 世界フィギュア男子FS

ハン・ヤン


このプログラム、ハンやんに合ってると思う。好き。

でもガチガチじゃなかった?顔なんかメチャクチャこわばってるような。尋常じゃないプレッシャーを感じながら滑ってるように見えた。

ハンやんのスケート大好き。見てて心地いい。プレッシャーなかったらもっと伸びやかだったんだろうな。

ルッツ跳ぶ前のステップの入れ方が好き。2本目のルッツの、転倒した後すぐに起き上がって、まるで成功した着氷のように手を広げたポーズ取ったとこも好き😆柔らかさとしなやかさのコレオが好き。演技後の佇まいも良かった。



エイモズ


ホントこの選手のプログラム楽しい。多少のミスなんか気にならない。

繋ぎでいろいろやってるのも、ただ得点稼ぐためというのじゃなく、ちゃんと音楽に合ってるし良いアクセントになってると思う。表現しよう、観てる人を楽しませよう、という意欲を感じる。

あ!エイモズがキスクラで着てたジャンパーにTOKIOなんちゃらって文字が入ってる!なんだ?あとでググろう。



チャ・ジュンファン


そう言えば、ジュンファンもFSはこの曲だったね。昨シーズンからの継続。

ジュンファンの方が先に使ったのに、私の中では既に紀平選手のイメージが強くなってます。でも、これはこれでいいプログラムだと思う。コレオの所のしなやかさなんて、いい意味で男子選手っぽくなくて、持ち味が出てると思いました。

他の多くの選手と同様、枠取りのプレッシャーか調子が良くなかったのか、全体的に固かったしスピードが無かった。あと、トリプルアクセルの助走がちょっと長い。しかも、1本目は跳ぶ前にスピード落としたので勢いがなくなってセカンドジャンプで転倒。でも、代表1人で頑張りました。



ブラウン


エイモズとはタイプが全然違うけど、観てるだけで楽しい、飽きないという意味では同じ。その上スケーティングや所作が伸びやかで美しい。歴代の男子選手の中で1番好きなタイプの選手かも。日本の男子選手だと須本選手のスケートが好みなんだけど、これから力強さや勢いやキレがもっと加わったら、須本選手も今以上にスケーティングだけで観てる人を惹きつけられる選手になると思う。

最初の4回転は回転不足で残念。アクセルの2本目が足を早くついてしまって減点、フライング足替えコンビネーションスピンでVが付いた。

それ以外は良かった。でも、1番良かったのは繋ぎ。ここまで音楽を捉えてる繋ぎは初めて見た気がする。いや、繋ぎ単体で語るのは違うな。繋ぎの部分も要素も含めて全てが・・・もう、なんと表現したらいいかわからないくらい。うまく言葉で説明出来ない。どこにも隙や穴がなく、音楽をあます所なくしっかり拾えていて、それでいてガチャガチャうるさくない、セカセカバタバタしてるわけでもない・・・わたしの語彙力ではやっぱり説明しきれない。

そして、一連の流れの中で思いがけないタイミングで跳ぶ 3フリップ!不意を突かれた。

そして、中盤のスピンの後、ここでコレオかな?と思ったら違うのね。そして再び思いがけないタイミングでフリップ。

ラストにステップと、今度こそコレオを続けて行う。男子選手にあるまじき!?柔軟性を生かした美しすぎるスパイラル!更に得意のまたしても美しすぎるキャメルスピンでダメ押し。

ジェイソンの武器、強みを最大限に効果的にジャッジにアピール出来て、なおかつ、例えばフィギュアを全く知らない人が観たとしても見入ってしまうようなプログラム。技術と美とエンタメの融合、最高じゃないですか。

それなのに、なんでPCSがこんなに低いの?5項目全てで少なくとも9点台が付かないとおかしいと思う。なんでこんなに低いのか説明して貰えないものかな?嫌味で言ってるんじゃなく本当に知りたい、教えて欲しい。

ついでに、同じアメリカの選手なのに、ネイサンとの扱いが違う理由もアメリカスケ連に聞きたい。ジェイソンじゃ五輪のメダルを狙えないという判断なの?それともコーチの権力の差なの?

いずれにしても、一応元締めなんだからISUもっとしっかりして下さい。

楽家の方が書いてるフィギュアのブログを読んで知った話だけど、クラシックの権威あるコンクールでは、審査員の選定を物凄くシビアにやるらしいです。見当違いの審査をされたらコンクールの権威が落ちて優秀な音楽家が参加しなくなり、いずれそのコンクールは無くなってしまう恐れがあるから、なんだとか。

ISUにもそれくらいの緊張感持って欲しい。



宇野


このプログラム、宇野選手に合ってると思う。しかも、ここ数年の宇野選手自身にまつわるあれやこれやを考えると、ますます今の宇野選手にピッタリな気がする。

変に考えすぎて迷走してる(私がそう思っただけで実際どうだったかはわかりません)かな?って時期、とりあえずしばらくコーチ無しでシーズンに入ったもののGPSで信じられないような結果が続き、そして暫定期間を経てランビエールが正式なコーチに就いて。ランビエールと組んでから凄くいい表情になったと思う。伸び伸び楽しそうに滑ってるし、今の自分を客観的に冷静に分析してその上で前向きにスケートと向き合えてるんだな、それもコーチとの信頼関係が出来てるからなんだろうな、とツーショットを見ていて感じる。

今回も、滑り終わった直後にコーチの方を見て、軽くガッツポーズのように拳を握り、大丈夫だった?ボク、頑張れてたかな?これで良かった?と問いかけてるみたいな場面があって、なんだか頬が緩んでしまった。

好きな選手が楽しそうに滑ってるのがまず嬉しい。それも、ただ楽しそうというだけじゃなく、もっと上手くなりたい、とやる気満々なのが嬉しい。

ランビエール先生、やっぱりマスク姿似合う。あと、キスクラで座ってる姿がちょっと内股気味で、お行儀良く手と足を揃えてちょこんという感じで座ってるのがちょっと可愛いゾ!



メッシング


FSも継続ですね。カナダ男子、今回1人だったんだ。あれ?前回そんな成績だったっけ?女子の方ばっかり見てたから、男子の印象があんまり。

家族のため、友情のため。そっか、もうすぐパパになるのか。良かったね。勝手な想像だけど、メッシングみたいなタイプの人って、何か守るものがある時、自分のためだけじゃなくて誰かのためっていうのがある時の方が力を出せるのかも。

トリプルアクセルは頑張って踏ん張った、まあ、あれはしょうがない、最後のフリップだけがもったいなかったね。コレオからの流れでほとんど助走なしで、難しそうな入りだったもんね。あれ、決まってればジェイソンのフリップみたいに、思いがけないタイミングのビックリジャンプになってたのに。

メッシングの得点が出る前に、チラッと映った羽生選手、息苦しかったのかマスクをはずして目を瞑って上を向いて・・・ちょっと苦しそうに見えた。



コリヤダ


いい調子で行ってる!と思ったらトリプルアクセルで転倒。あー、もったいない。でも、全体的には良かった。

姿勢がキレイ、伸ばした手足がキレイ。



ネイサン


この曲、シェルバコワのと一緒の人だよね?なぜか選曲の傾向がカブるシーズンが時々ある。フィリップ・グラスって今流行りの人なのか?



ネイサン、鍵山、羽生各選手の採点チェックは、また別個でやってみたいと思ってます。